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アクロニス、バックアップとマルウェア対策を両立する「Acronis True Image 2021」

Acronis True Image 2021

 アクロニス・ジャパン株式会社は、個人向けバックアップ/マルウェア対策ソフト「Acronis True Image 2021」を発表した。Web直販ではすでに販売を開始しており、税別価格はそれぞれ永続ライセンスの場合5,982円、年間契約型のEssentialで5,580円、Advencedで5,074円、Premiumで10,167円から。パートナー販売店および店頭では9月18日より発売される。

 【9月28日追記】アクロニス・ジャパンより、上記のAdvancedおよびPremiumの価格については、2020年内のキャンペーン価格になるとの案内がありました。2021年以降はそれぞれ7,109円、12,709円での販売となります。

 Acronis True Image 2021は、個人および個人事業主/小規模ビジネス(5人程度)での利用を想定した製品。マルウェア対策機能が大幅に強化され、バックアップ機能と統合された点が特徴となっている。

1つのソフトでマルウェア対策とバックアップに両対応

既存の対策では脅威に対抗しきれない

 コンピュータ上のデータを保護するには、ウイルス対策やバックアップなどが手段として挙げられるが、前者はウイルスに侵入されるとデータの復元が困難、後者はバックアップ自体の改変やツールへの攻撃に弱いといった面が存在する。これらを両立することでより強固なデータ保護を実現できる一方で、ツールの増加による管理の複雑化などといった課題もあるとする。

 そこでAcronis True Image 2021では、従来から持つバックアップ機能に加え、マルウェア対策機能を大きく強化。これらを機能や管理、UI、ライセンスなどさまざまな面で統合することで、多機能ながら簡単で使いやすいソリューションとして提供していくとした。マルウェア対策機能とバックアップ機能はまとめて1つのエージェントで動作するという。

 マルウェア対策機能では、ランサムウェアとクリプトマイニングに特化したAIベースの保護機能に加え、リアルタイムマルウェアプロテクションやウイルススキャン、検疫、Webフィルタリング機能などを新たに搭載。ビデオ会議ツール(Zoom/WebEx/Microsoft Teamsに対応)へのコードインジェクションを防止したり不審な挙動を監視する機能も用意され、コンピュータをより強力に保護できるようになった。

 バックアップ機能では、レプリケーションが中断されたさいの再開機能、クイックバックアップベリファイ、Archive 3形式のバックアップへの機能の追加などの改良を実施。そのほかの部分でも、ウイルススキャン時のCPU使用率の上限を設定できるCPU負荷分散機能の搭載、Windows Security Centerとの統合(Windowsのみ)、ダークモードへのネイティブ対応(macOSのみ)、オンラインダッシュボードとのUIの統一などが行なわれている。

バックアップとマルウェア対策機能を統合
Acronis True Image 2021のおもな機能
マルウェア対策機能の強化点
リアルタイムプロテクション
ウイルススキャン
ビデオ会議保護機能
バックアップ機能の強化点
レプリケーション中断時の再開機能
バックアップ形式に関する新機能
そのほかの強化点
macOSのダークモードに対応
Windows版とmacOS版の違い

 エディションは大きく分けて、永続ライセンス、Essential、Advanced、Premiumの4種類で、使用機器の台数にあわせて、1/3/5台版をそれぞれ用意。後者3つは年間契約型のライセンスとなる。永続ライセンスおよびEssentialについてはクラウドストレージ機能に非対応で、マルウェア対策機能についても3カ月試用版が付属するかたち。試用期間を過ぎた場合でもバックアップ機能は引き続き利用できる。

 Essentialの上位にあたるAdvancedの方が価格が安くなっているが、前者はWeb直販のみ、後者は直販以外での取り扱いがあるエディションとなっており、多くのユーザーに手に取ってもらえるよう後者の価格を抑えたかたちで販売するという。そのほか、2020年内には量販店向けにクラウドストレージ機能が付属した永続ライセンスを量販店にて発売される予定。こちらのクラウドストレージ機能についてはほかのエディションと同様に年間契約型での提供となる。

各エディションの詳細と価格
永続ライセンス/EssentialとAdvanced/Premiumの違い

さまざまな脅威からデータを保護する必要性

 発表会では、製品戦略についてアクロニス・ジャパン代表取締役 嘉規邦伸氏から、製品の詳細について同社マーケティング統括部 統括部長の夏秋朋史氏から、それぞれ説明が行なわれた。

同社代表取締役 嘉規邦伸氏
同社マーケティング統括部 統括部長の夏秋朋史氏

 従来の手段では対抗できない攻撃や、ネットバンキングやオンラインショッピングなどの普及により、個人でも法人並みのデータ保護が必要な時代となっているという。とくに昨今では、新型コロナウイルス感染症の拡大にともなうテレワークの拡大により、セキュリティ環境が脆弱な家庭ネットワークに業務用パソコンが接続されたり、想定外の大規模自然災害などによるデータ損失などといったリスクも増えてきているという。

 そのなかで同社は、「Protect All Data, Applications and Systems」をミッションとして掲げ、Safety、Accessibility、Privacy、Authenticity、Securityの5つ重要な要素をもとにサービスや製品に開発を進めているという。その上で、データは人が生きていくためになくてはならないものだとして保護していきたいとし、Acronis True Image 2021についても、データ保護に必要な機能をオールインワンで実現するソリューションが提供できるとしている。

アクロニスの掲げるミッション
5つの重要な要素
個人でも法人並みのデータ保護が求められる
データ保護をオールインワンで提供