日本エイサー、Acer・eMachines・Gateway各ブランドの新製品発表会
~PCを5万円で販売できる秘密とは

日本エイサー代表取締役社長ボブ・セン氏

4月15日 開催



 日本エイサー株式会社は15日、Acer/eMachines/Gatewayの各ブランドにおける夏モデルの製品発表会を開催した。

 今回発表された製品のほとんどは、デザインが一新されており、仕様も含めそれぞれの製品ブランドにあわせて設計されている。同社代表取締役社長のボブ・セン氏が、「ただブランドを作るだけじゃなく、ユーザーのニーズに応えることを前提に開発した」と語る通り、3つのブランドはそれぞれターゲットとする層が異なる。また同氏は、「世界不況でPCの製造販売もその真価が問われる時代になっているが、我々の製品はそのコストの中で最大限の品質と内容を目指した」とコメント。

 そしてこういった製品戦略により2011年までにモバイルPC分野で世界シェア1位、日本ではトップ5を目指すとの目標を改めて語った。

日本エイサー瀬戸和信氏

 続いて、同社事業支援本部マーケティング部マーケティングコミュニケーション課マネージャーの瀬戸和信氏が、最近問い合わせが多いという「なぜPCを5万円で販売できるのか」について説明した。

 端的に言うと、ユーザーの用途に合わせて、機能や仕様を限定したこと、モバイルPCで世界シェア2位という出荷量によるメリットの活用、そして経営の最適化によるものだという。

 仕様については過去の記事でも繰り返し説明した通り、ネットブックでは、ネットの閲覧、メールの送受信などに用途を限定することで、余計な機能を削ぎ落とし、パーツも最低限の性能としている。

 ボリュームのメリットもよく知られている通りで、HPに次ぎ、Dellを超える数量の製造を行なうことで、コンポーネントの価格を抑えている。ちなみに、2008年第4四半期のネットブックの出荷量は同社が世界1位。

 また、同社では過去に製造部門を分離し、現在では販売に特化。この必要最低限の人員を適材適所で配置する経営方針も、コストカットに一役買っているという。

Acerブランドのターゲット層Gatewayブランドのターゲット層eMachinesブランドのターゲット層
PCを5万円くらいで販売できる秘密とは……やはり数のメリットが大きい。モバイルPCでは世界2位ネットブックでは世界1位のシェアを誇る

(2009年 4月 15日)

[Reported by 若杉 紀彦]