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シャープ、2回目のマスク販売はさらなる増量を予定

~戴会長兼社長が社内向けメッセージで言及

シャープの戴正呉会長兼社長

 シャープの戴正呉会長兼社長は28日、社内イントラネットを通じて、同社従業員向けにメッセージを発信。そのなかで、本日抽選を行なう個人向けマスク販売についても言及。「(今後予定している)第2回以降の抽選販売では、販売数量のさらなる増加を予定しており、そのための増産体制は、すでに整いつつある」と述べた。

 4月27日の個人向けマスク販売では当初3万箱のマスクを用意していたが、応募が殺到したために4万箱に増加させた。2回目以降の募集では、これをさらに上回るマスクが用意されることになる。

応募殺到を受け、急遽第1回のマスク販売数が1万箱増えた

 戴会長兼社長は従業員向けメッセージのなかで、「当社は社会貢献を目的に3月24日からマスクの生産を開始し、お客様により安全にマスクをお届けすることを狙いに、4月21日から当社のECサイト『COCORO STORE』で販売を開始した。しかしながら、想定を大幅に上回るアクセスが集中し、お客様に購入いただけない状況が発生したため通常販売は一時停止し、抽選販売に切り替えることにした」とこれまでの経緯を報告。

 「本日(4月28日)の第1回抽選には、470万人超の方からの応募があったことから、少しでも多くのお客様にマスクをお届けすべく、当初予定の販売数量3万箱を、急遽4万箱に増量した。第2回以降の抽選販売では販売数量のさらなる増加を予定しており、そのための増産体制もすでに整いつつある。引き続き、マスクの供給量拡大に取り組むとともに、健康関連商品の拡大も図り、さらなる社会貢献を果たしていく考えである」としている。

 同社によると、4月27日午前0時~23時59分まで行なった第1回目の応募は、終日つながりにくい状況も続いたが、応募総数は470万6,385人となった。これを受けて同社では、28日午前9時過ぎに同社サイトを通じて、「多数のご応募をいただいたことから、さらに増産を図り、40,000箱のご提供に増量させていただきます」と告知した。

 なお、抽選は4月28日に行なわれ、当選者には4月29日までに当選通知メールを送信する予定だ。当選者は、メールに記載された案内にしたがって購入手続きをすることになる。

 戴会長兼社長は、メッセージのなかで2回目のマスク抽選販売の実施時期や、増量した数量については言及していない。

 一方、シャープでは、1回目の抽選販売で当選した人も含めて、1回目に応募した人は、全員が自動的に第2回以降の抽選販売の対象となると説明している。1回目の応募者が、改めて応募をしなくて済むようにしたことで、応募者の手間を削減する一方、2回目以降の応募は、はじめて応募する人に限定されるため、応募時のアクセス集中を緩和する狙いもある。

1回目で落選した人は自動的に2回目に申し込み扱いとなる

 さらに、戴会長兼社長は、「こうしたマスクの販売開始や販売方式変更に関するニュースが、さまざまなメディアやSNSで取り上げられ、期せずして、『COCORO STORE』の認知度を大きく向上させる結果となった。これを契機に、今後もさらなる認知度向上につとめ、お客様との接点を拡大し、将来の新たなビジネス創出へとつなげていこう」と、従業員に呼びかけた。

 販売方法の変更や、多くの人がつながらないという課題も発生したが、これを認知度向上というプラス要素に捉え、社員に奮起を促すのは、戴会長兼社長らしいメッセージだと言える。