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MIT、個人特定なしに新型コロナ感染者の接近がスマホでわかるシステム
2020年4月10日 13:30
米マサチューセッツ工科大学(MIT)は4月8日(現地時間)、スマートフォンを使ってCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染者の大まかな位置を、プライバシーを保護しつつ把握できるシステム「PACT(Private Automatic Contact Tracing)」を開発したと発表した。
PACTは、スマートフォンのBluetooth通信を使い、ほかのスマートフォンの位置を知る機能を利用するもので、Appleが提供しているデバイスの追跡技術「Find My」から着想を得て開発された。iPhoneだけでなく、Androidとの相互運用もできる。
このシステムは保健所といった公的機関と連携して活用され、COVID-19陽性と判断された患者は、専用アプリを通して医療機関から発行されるQRコードをスキャン。クラウド上に罹患の記録がアップロードされる。これにより、このアプリの使用者らには近くに罹患者がいる場合に通知が届き、どの程度近くにいるかがわかる。
Bluetoothを使った追跡情報は約1.8mの半径内で発信され、10分間といった一定時間で拾われたものが参照されるという。個人を特定できないように、GPSやパーソナルID、電話番号は使われず、各自ランダムな数字が使われるが、それも絶えず変更されるようになっている。
研究者らは実装に向けて、まずはスマートフォンメーカーやApple、Google、Microsoftといったソフトウェア開発メーカーと連携し、プロトタイプが運用可能であることを示す必要があるとし、州や連邦政府にもデモンストレーションを行なっているとのこと。