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Folding@homeにCOVID-19対策の新プロジェクト追加

~参加端末総数は100万台以上に

分散コンピューティングを通じて数日間で作り出された1,900以上の低分子構造

 分散コンピューティングプロジェクトFolding@homeは、現在提供している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の解析プロジェクトに、新たに低分子スクリーニングシミュレーションを追加した。

 新型コロナウイルス感染症の治療法を迅速に開発するため、分子の合成や分析の優先順位を決定するもの。FEP(Free Energy Perturbation : 自由エネルギー摂動法)を用いて行なわれ、Diamond Light Source XChemプロジェクトによって同定されたSARS-CoV-2のプロアテーゼに結合する薬物フラグメントをもとに、阻害剤として機能しうる有効な分子のスクリーニングを行なう。なお、今回のプロジェクトはCPUでのみ実行できる。

 また、Folding@homeのディレクターGreg Bowman氏は3月31日にTwitterで、同日時点で計100万台以上のデバイスが新型コロナウイルス関連の分散コンピューティングプロジェクトに参加しており、35万6千台以上のNVIDIA製GPU、7万9千台以上のAMD製GPU、59万3千台以上のCPUが含まれていると発表。同プロジェクトの成果などについては今週にもブログにて発表する予定だとしている。