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モバイル独自の体験を目指してアプリを展開するAdobe

~Adobe MAX Japan 2019レポート

Creative Cloudは限りある時間と戦うツール

 Adobeは3日、パシフィコ横浜にて「Adobe MAX Japan 2019」を開催した。

 基調講演では、米国開催の「Adobe MAX 2019」と同じく(Adobeが「Photoshop Camera」を開発表明。撮影後の即編集/合成などが超手軽に)、Creative Cloud製品のアップデートについて紹介が行なわれた。

InDesignで日本上陸を果たした
日本におけるクリエイター
Creative Cloudの目指す方向性
新機能一覧

 正式公開されたPhotoshop iPad版については、デスクトップ版と同様にAIベースの「被写体を選択」ツールが実装予定であることが明かされ、2020年以降には筆圧検知ブラシやキャンバス回転、RAWファイル、トーンカーブ対応などが予定されている。

Photoshop iPad版
デスクトップ版と同様にAIベースのオブジェクト選択ツールが実装予定
追加予定の機能

 2020年のリリースを予定するIllustrator iPad版でも開発版を用いたデモが行なわれた。写真からアウトラインを抽出したり、Adobe Fontとの連携などがアピールされた。

2020年リリース予定のIllustrator iPad版
複雑なパスで構成されたファイルもスムーズに編集できる
写真からアウトライン化
Adobe Fontにも対応

 基調講演後の質疑応答で米Adobe Executive Vice President 最高製品責任者 スコット・ベルスキー氏は、モバイル版Creative Cloudアプリケーションの展開について、これまでの同社のモバイル向けの取り組みは、デスクトップの縮小版だったと振り返り、今ではハードウェアの進化などでデスクトップとは異なる独自の体験を実現できるようになったとして、それを活かすかたちで展開していくと説明。

 Photoshopに続き、新たにIllustratorのiPad版を投入するが、そのほかのCreative Cloudアプリについても、ユーザーの要望に基づいてモバイルならではの体験が考えられれば展開を考えていくとした。

左からアドビシステムズ株式会社 デジタルメディア事業統括本部専務執行役員統括本部長 神谷知信、米Adobe Executive Vice President 最高製品責任者 スコット・ベルスキー氏、米Apple プロダクトマーケティング担当副社長 マイケル・チャオ氏
左から米Adobe 副社長 Adobe Aero担当 ステファノ・コラッツァ氏、同社デザイン&デジタルメディア シニアディレクター エリック・スノーデン氏、同社シニアデザイン エバンジェリスト カイル・ウェブスター氏、同社シニアプロダクトマネージャー チンタン・イントゥワラ氏

 会場にはPCメーカー各社もブースを展開。クリエイターに向けて製品を訴求していた。

GIGABYTEブースでは国内未発表のハイエンドゲーミングノートをクリエイター向けに展示
オムロン製のメカニカルスイッチキーボードを搭載する
MSIブース
ユニットコムの近日発売PCが展示
Core i9-10980XE搭載のエプソンダイレクト「Endeavor Pro 9000」
Intelブース全景
ASUSブースでは有機ELディスプレイ「ProArt PQ22UC」が展示
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