ニュース

HoloLensも体験できた、日本マイクロソフトのファミリーデー 2019

恒例となったマイクロソフト ファミリーデー 2019

 日本マイクロソフトは、2019年8月19日、「マイクロソフト ファミリーデー 2019」を、東京・品川の同社本社オフィスで開催した。

 8回目となる今回のファミリーデーは、490家族、1,646人が参加。本社オフィス全体を使って、子供や家族が楽しむことができるイベントを用意した。応接フロアとなっている最上階の31階や30階のほか、19階フロアの社員食堂「One Microsoft Cafe」を開放。社員が企画したイベントに参加したり、一緒に食事をしたりといった親子の姿が見られた。

 また、8月31日付けで退任し、米国本社への勤務が決まっている日本マイクロソフトの平野拓也社長の社長室や、社員が働いている執務フロアの様子も見学できるようにしていた。

 日本マイクロソフトの平野拓也社長は、社長室で、社員と家族を迎えて、一緒に写真を撮影したり、各フロアを回って、イベント体験に参加していた。

 平野社長は、社長室を訪れた子供たちに対して、気さくに声をかけながら、自らの「社長の椅子」に座ることをすすめ、「次期社長は2週間後からなので、よろしくね」などと声をかけていた。

参加者に配布されたパンフレット
さまざまなイベントが用意された
スタンプラリーも行なわれた
本社1階に設置された特設受付の様子
受付が終わって家族と一緒に記念撮影

マイクロソフトの技術を体験可能

 例年人気が高い、Xboxのゲーム体験や名刺づくりの体験コーナーなどのほか、今年はマイクロソフトが持つさまざまなテクノロジーを体験できるようにしていたのが特徴的だった。

 たとえば、HoloLensを利用した体験コーナーでは、自身がパックマンとなってアトラクションを体験できる「PAC IN TOWN」を用意。HoloLensを装着して、ホンダが開発中のパーソナルモビリティ「UNI-CUB」と組み合わせることで、よりゲーム性が高い体験ができるようにしていた。パートナーとして協力したバンダイナムコが、UNI-CUBと組み合わせてデモストレーションを行なったのは今回が3回目。ファミリーデー参加者にとっては貴重な体験ができる機会となった。

ホンダが開発中のパーソナルモビリティ「UNI-CUB」
HoloLensとバンダイナムコのPAC IN TOWN、ホンダのパーソナルモビリティ「UNI-CUB」を組み合わせたゲームも体験
スマホが装着された専用ギアを使ってリアルパックマンを体験できるゲームは小さな子供たちに人気
スマホが装着された専用ギア

 さらに、HoloLensと触覚センサーを使ったエッグイベントも実施。音の方向に向かっていき、海中の卵を拾って割ってみると、センサーを通じて、手には卵を割った触感が伝わるというものだ。もともと、AI for アクセシビリティの取り組みにおいて活用しているものであり、その技術を子供向けのアクティビティにアレンジしてみせた。

 「日本マイクロソフトの社員でも、職種によっては、最新のテクノロジーに触れる機会が少ないというケースもある。マイクロソフトが提供するテクノロジーを使って、どんなことができるのかということを、具体的な体験を通じて、知ってもらう狙いもあった」とする。

 今年の企画のなかでは、外部企業の協力を得ていたものが多い印象だった。先に触れたHoloLens体験コーナーでのバンダイナムコやホンダとの連携のほか、カルビーは、かっぱえびせんなどのお菓子を子供にプレゼント。これは、開発者向けイベントのde:codeでも好評だった企画を、カルビーの協力を得て、ファミリーデーに持ち込んだ格好だ。

 「これまでのファミリーデーを振り返っても、パートナー企業と連携した企画の方がコンテンツの幅に広がりがでる。また、マイクロソフトのテクノロジーをより身近に感じてもらえる内容が多い。日本マイクロソフト社内だけでやっても限界がある。これだけの回数を重ねたことで、社員や家族の認知度が高いイベントになっており、外部のパートナー企業も、一般的なイベントとは異なる形で訴求したり、いつもと違う形の協業によって、パートナーとの距離感が近くなるといったメリットもある」などとしている。

HoloLensと触覚センサーを使ったエッグイベント。音の方向に向かっていって、海中の卵を拾って割ってみると、手には卵を割った触感が伝わる。AI for アクセシビリティの取り組みの1つでもある
教育版Minecraftを使ったプログラミング教室
スクラッチを使ったプログラミング教室も実施
りんなのコーナーでは、ファミリーデー限定サービスとしてメッセージカードを提供
参加者にはりんなからのアンケートが届いた
ガチャガチャで宝の地図をゲットする
宝の地図の写真をもとに宝物を探す
宝物をみつけるとおもちゃやお菓子がもらえる
カルビーの協力で、かっぱえびせんなどを子供にプレゼント。de:codeでも好評だった企画を持ち込んだ格好だ

マイクロソフトのビジョンや働き方改革への取り組みも解説

 一方、マイクロソフトのビジョンや、日本マイクロソフトが取り組む働き方改革などについても説明するセミナーも実施した。

 「マイクロソフトがどんなビジョンを持って事業を行なっているのか、週休3日制の狙いはどこにあるのかといったことを、家族にも理解してもらえるようにすることを目指した。これまでのファミリーデーに比べると、マイクロソフトという会社を知ってもらうことにも重視した」という。

 日本マイクロソフトでは、2019年8月の1カ月間、毎週金曜日を休日とする週休3日制に取り組んでおり、お盆明けの月曜日に開催されたファミリーデーに携わる社員は、その準備が大変だったようだ。とくに、パートナー企業と連携した企画も多かっただけに、準備段階での時間の調整にはかなり苦労したようだ。

 「今年8月は週休3日制の取り組みもあり、もともと勤務時間が少ないというなかで、準備を進めてきた。だが、パートナー企業の協力を得たこと、これまで7回開催してきたノウハウを活かせたことが大きかった」とする。

 また、これまでのファミリーデーの開催目的が、社員や子供に楽しい1日を過ごしてもらうということを目指していたが、そうした姿勢を維持しながらも、テクノロジーを体験してもらったり、マイクロソフトという会社を家族にも知ってもらうことを目指したことも新たな取り組みだったと言える。

 なお、8月26日には、同社関西支店でも、ファミリーデーを開催する予定だ。これまでは、地方支店に勤務している社員の場合には、本社オフィスのファミリーデーに参加できる社員だけが参加していた格好だったが、今年は、関西支店でのファミリーデーを初めて開催。関西支店、中部支店、九州支店およびその地域で勤務している社員が参加することができる。

社長室の入口は風船とお菓子で一杯。訪れた子供たちにプレゼントされた
社長の椅子を子供に譲って、右端で写真に収まる平野社長
社員の家族と談笑する平野社長
社長室のSurface Hubも、この日は自由にお絵かきができた
平野社長へのメッセージコーナーも用意された
普段は社員しか入れない執務フロアも開放。社員が働いている場所を見学したり、執務フロアで宝探しをするゲームも用意。右端は、日本マイクロソフトの岡玄樹執行役員常務
視覚障害者をサポートするAIとしてマイクロソフトが取り組んでいるSeeing AIを体験。米国の紙幣を画像認識して音声で読みあげてくれる
マイクロソフトの働き方改革やテクノロジーに関するセミナーも実施。子供たちにもわかりやすく解説
これらのセミナーを受講すると修了証が手渡された
マイクロソフトに関するクイズラリーも実施。ちなみにこの答えは3である
One Microsoft Cafeでは、家族用に特別にファミリーパックを用意。ほかにもキッズセットとしてお子様ラーメンセットが用意された
One Microsoft Cafeは子供たちで一杯になった