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Samsung、シングルスタックで100層以上のコンシューマSSDを量産

 Samsung Electronicsは8月6日(韓国時間)、PCのOEMメーカー向けとなる第6世代の3-bit V-NAND技術を採用した250GB SATA SSDの量産開始を発表した。

 同SSDは、業界初という100層以上からなる256Gbit容量の3-bit V-NANDフラッシュを採用。独自のチャネルホールエッチング技術を活用することで、前世代(9x層シングルスタック)から約40%以上のセル増量を達成。136層もの数で構成される導電性金型スタックは、最上部から最下部まで垂直に円筒形の穴が貫通しており、均一に3D電荷捕獲(チャージトラップ)フラッシュセルが設けられている。

 各セル領域のスタックの高さが上がると、NANDフラッシュはエラーや読み込み遅延が起きる傾向にあるが、独自の速度最適化回路設計によってこれを克服。書き込み時は450μs、読み込み時は45μsを下回る速度を実現しており、前世代から10%以上速度が上がるとともに、消費電力は15%以上低下した。

 また、この速度最適化回路設計によって性能と信頼性を犠牲にせずに、現行のスタックを3つ組み合わせただけで、300層以上の次世代V-NANDソリューションを提供できるとしている。

 さらに、256Gbitのチップが必要とするチャネルホールの数は、前世代の9億3千万超から6億7千万にまで削減。チップサイズと生産工程の抑制が可能になったことで、生産性が20%以上改善されている。

 Samsungはこのほかにも3bit V-NAND技術の512Gb SSDとUFSを今年(2019年)後半に提供予定のほか、来年には高速大容量の第6世代V-NANDをピョンテクで生産拡大予定としている。