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CRYENGINEが“RTXシリーズ以外”でも動作するレイトレーシング描画に対応へ

 独Crytekは15日(米国時間)、リアルタイムレイトレーシングレンダリングのデモ映像「Neon Noir」を公開した。

 映像は、リアルタイムレイトレーシング機能を追加した開発版の「CRYENGINE 5.5」でレンダリングされており、同エンジンのTotal Illumination機能によって、レイトレーシングによるレンダリングが行なわれ、ネオンの光などがガラスや鏡、水たまりなどに反射しているのが見て取れる。デモにおいては、従来のスクリーンスペースリフレクションは使われていないという。

 今回の発表以前から、Frostbiteエンジンで開発された「Battlefield V」、4A Engineで開発された「Metro Exodus」など、レイトレーシングレンダリングに対応したタイトルが複数登場しているが、現状では、NVIDIAのレイトレーシング用専用コア(RTコア)を備えたGeForce RTXシリーズでのみレイトレーシングが動作し、そのほかのGPUでは機能が無効化されている。

 それに対し、今回のCRYENGINEのデモは、Radeon Vega 56を用いてリアルタイムレイトレーシングレンダリングを行なっており、より汎用性の高い実装になっているという。

 Crytekによれば、RadeonだけでなくGeForceでも動作するほか、VulkanやDirectX 12など最新のAPIに対応したGPUで、より高い性能を発揮できるよう最適化を進め、リアルタイムレイトレーシング機能を2019年内にCRYENGINEへ実装する予定としている。

NEON NOIR: Real-Time Ray Traced Reflections - Achieved With CRYENGINE