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Seagate、「HAMR」技術で世界最大容量の16TB HDD
~2020年にも20TB超へ拡張
2018年12月5日 16:36
米Seagateは、「HAMR (Heat-Assisted Magnetic Recording)」技術を採用した、世界最大容量となるエンタープライズ向け3.5インチ16TB HDDを製造し、製品試験段階に入ったことを発表した。
HAMRは、より高密度な磁気記録を実現するための技術で、各記録ヘッドに取り付けられた小型のレーザーダイオードが、磁気ディスク上にある書き込み先の微小な領域を加熱することで、非常に安定したビットの磁気極性を反転させ、データを書き込むというもの。
すでに試験において、HAMRドライブはプラグアンドプレイであり、標準のエンタープライズアプリケーション環境の従来のHDDと同じように動作することが確認されており、データセンターやシステムにHAMRドライブを統合するためにアーキテクチャ上の変更を必要とせず、従来ドライブ同様にHAMR HDDを接続するだけで利用できるとする。
同社では、2020年にも20TB以上の容量を実現可能となるとの見通しを示している。
2017年の同社研究所における試験では、HAMRのリード/ライトヘッドは、業界標準のデータ転送能力のための信頼性/耐久性を大きく超えて、顧客要件と標準のHDD仕様を20倍上回るという結果を出しており、今回の製品レベルでの試験でより実用化への道のりが近づくことが期待されている。