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米国のスパコンが第52回TOP500ランキングでワンツーフィニッシュ
2018年11月13日 20:53
全世界のスパコン性能ランキング「TOP500」の第52回の結果が発表された。
ランキング1位は米エネルギー省のオークリッジ国立研究所に設置されたスパコン「Summit」。6月発表時のHigh Performance Linpack(HPL)性能を122.3PFLOPSから143.5PFLOPSに引き上げた。
2位は、6月時点で3位だった米エネルギー省 ローレンスリバモア国立研究所にある「Sierra」。こちらも同様に前回からHPLのスコアを71.6PFLOPSから94.6PFLOPSに引き上げ、中国の「神威太湖之光」を3位に引きずり下ろした。
上位の2システムはすべてIBM製となっており、Power9 CPUとNVIDIAのV100 GPUが使われている。4位は中国の「天河2A」で変化はない。
5位と6位には、それぞれCrayのシステムを使ったスイスの「Piz Daint」と米国の「Trinity」がランクインした。いずれも6月時から性能を引き上げており、産総研に置かれた「AI Bridging Cloud Infrastructure(ABCI)」の性能を追い抜いた。
ワンツーフィニッシュを決めた米国だが、TOP500にランクインしているシステムは109に留まり、シェアは22%と減っている。その一方で中国が227システムを占めシェア45%に達した。とは言え、総合演算性能は米国が38%、中国が31%とまだ差がある。
また、TOP500リストのうち、429システムがペタフロップス(PFLOPS)の壁を突破。6カ月前はまだ272システムに留まっていたことから、性能の底上げ伺える。ランクインできる性能も874.8TFLOPSとなっている。