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光り物、サイドクリア、5インチベイレスにNo! これがオレたちの自作PCだ
~【DIY PC 10】流行に惑わされないもう一つのスタンダード
2018年10月3日 06:00
筆者はSandy Bridge世代のシステムをこれまで長く使ってきた。世間では「Sandy Bridgeおじさん」などと言われているようだが、最適なシステム更新のタイミングを見きわめていただけのことであり、そのことに後悔はまるでない。マメにPC Watchを読み、業界動向もそれなりに追いかけている。
そんな日々であったが、昨年Coffee Lakeが登場し、ようやくメインストリームCPUが4コアから6コアへと進化した。このCoffee Lakeがこなれてきた今こそが新マシン作成のときだ。久しぶりにシステムを更新するにあたって意識したのは、メーカーやメディアの「ゴリ押し」に惑わされないこと。とくに「何でもかんでもRGB LED」、「サイドクリアパネル」、「5インチベイ不要」という風潮には大いに疑問。「長く安心して便利に使える」ことを強く意識して、流行に惑わされない「質実剛健」をテーマに、3年5年経ったときに見て結果的にコスパがよかったと感じられるPCを目指した。
【Point 1】私がSandy Bridgeから乗り換えなかったワケ
これまでSandy Bridgeから変更しなかった理由は、必要性を感じなかったからだ。CPUの世代が変わってもコアは増えないし、AVX2などの拡張命令は即効性がなく、いまだにたまのエンコード以外では使わない。ただ、Sandy Bridgeシステムに問題がないわけでもなかった。それはおもにチップセットのI/Oまわり。PCI Express、USB、SATAといったインターフェイスが弱いのだ。
USB 3.0は早々に足りなくなったがUSB Hubで解決できたし、SATAもSSD分だけあればよく、HDDはSATA 3Gb/s接続でも問題なかった。PCI Express 3.0 x4のSSDも使えないが、SATA SSDに比べて容量単価がかなり高いので、当面導入する気はない。とくに困ってもいなかったが、将来的には漠然とした不安が多々あり、そろそろと思っていたのも事実である。
物理コア増加で価格がこなれた今は最高のタイミングと見て、満を持して乗り換えてみた感想は、控えめに言って最高である。6コア12スレッドのパワーは普段使いでもはっきり快適と実感できる。USB 3.1の高速な周辺機器も買えるなど、アップグレードの制約がなくなった開放感は格別だ。
【Point 2】質実剛健をテーマに性能と品質にこだわる
長く安心して使えるPCを目指すため、主要パーツの構成は、質実剛健にこだわった。PCケースはAntecのP7 Silent。名作SOLO以来の伝統的な密閉型スタイルを引き継いでおり、静音性も高い。もちろん、サイドパネルがクリア仕様でないことは非常に重要。電磁波を吸収してくれる金属製で、静音シートも貼られているソリッドタイプのほうが優れているに決まっている。私にとってPCは道具なので中のパーツが見える必要はない。
マザーボードも信頼性にこだわり、ASUSTeKのスタンダードモデルを選んだ。当面OCをする予定はないが、将来的な選択肢を確保する意味でZ370モデルを選んでいる。ただ、PRIME Z370-Aも基板裏にRGB LEDが搭載されているのは嘆かわしい限り。電力のムダなので、UEFIでOFFにして使う。
電源はオウルテック扱いのSea Sonicを選んでおけば間違いない、と10年以上前から決まっている。しかも、最新のFOCUS FXシリーズは、10年間新品交換保証。長期保証があっても、故障時に本国に送って修理対応……などと言われると気が重くなるが、故障が認められたらさくっと新品に交換してくれることが明記されているのはじつに心強い。
【Point 3】GPUはPascalが買いって知らなかったの?
IntelのCPUと違って、NVIDIAのGPUの世代交代は3年ほどと少し長い。その分世代が変わると一気に性能も変わる傾向があり、買いのタイミングは分かりやすい。Pascal世代のビデオカードでは、14nmのプロセスを導入しているGeForce GTX 1050 Tiのコスパが最強。旧世代のGTX 960と同等の性能で大幅に省電力化し、補助電源不要の製品も多い。新世代のTuringは新技術満載だがミドルレンジ以下は未発表。今のタイミングでGTX 1050 Tiを買っても後悔しないだろう。
【Point 4】安心第一、こだわりのストレージ構成
ストレージは適材適所で使い分けるのがベスト。性能とコスト、安心感のバランスを考えて、システム用にSATA SSD、データ用にはNAS用HDDをRAID 1で使う。RAID 1は、データを二重化してHDDの故障からデータを守れる。HDD自体も信頼性の高いNAS用がよい。コストはかかるが、思い出の写真や動画なども今はすべてデジタルデータで保存しており、その価値はプライスレス。安心感を重視するほうがよいだろう。
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