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加賀電子、富士通エレクトロニクスを約205億円で買収

 加賀電子株式会社は、富士通セミコンダクター株式会社より、富士通エレクトロニクス株式会社(FEI)を買収すると発表した。

 FEIは、電子デバイス製品の設計/開発および販売を行なっている企業で、自動車/AV機器/通信機器/情報処理機器向けなど、民生用/産業用電子デバイス製品の販売、アプリケーションボードの開発/設計/販売、マイコンの民生用/産業用 用途別組込みソフトの開発/販売、IoTモジュールの開発/販売、カスタムSoCなどの開発/設計受託/技術サポートなどを事業として手がけている。

 買収額は、株式が約204億円、アドバイザリー費など1.3億円を合わせ、およそ205億円としている。

 まずは2019年1月までに同社の株式70%を加賀電子が取得し、残るFSL保有の株式(30%)は、2021年内を目途に段階的に加賀電子に譲渡していく予定としている。

 両社によれば、今回の買収について、近年のエレクトロニクス商社を取り巻く事業環境は、サプライヤ側での半導体・デバイスメーカーの再編統合や代理店政策の見直し、顧客の判断に基づく完成品組立ての海外生産シフト、国内外市場での需給変化や価格変動、技術革新の進展に伴う製品ライフサイクルの短命化など、環境変化のスピードが加速し、多数の競合企業が存在するエレクトロニクス商社業界での企業間競争が、今後より厳しくなるとして、顧客・パートナーを含めた全ステークホルダーに対する価値を最大化するためには、加賀電子とFEIの事業統合が最適との結論に至ったという。

 加賀電子では、今回の買収で、売上高5,000億円規模の企業グループを形成することとなり、中期経営計画で目指す「我が国業界No.1企業」としての経営基盤を固めるとともに、これを足場にして売上高が兆円規模の海外競合企業とも伍して戦える「世界に通用する企業」として成長すべく、グループ経営の規模および質の向上に取り組んでいくとしている。