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ファーウェイ、AI専用チップ搭載の6型スマホ「Mate 10 Pro」を国内発売

~防水防塵/フルセグチューナー搭載の10.1型Androidタブレットも

青木裕子さん(左)、ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデント 呉波氏(中央)、マギーさん(右)

 華為技術日本株式会社(以下ファーウェイ・ジャパン)は、6型Androidスマートフォン「Mate 10 Pro」、5.9型スマートフォン「Mate 10 Lite」、10.1型タブレット「MediaPad M3 Lite 10 wp」を12月1日より順次発売する。税別直販価格はそれぞれ89,800円、42,800円、37,800円。

 各製品の主な仕様は以下の通り。

製品Mate 10 ProMate 10 LiteMediaPad M3 Lite 10 wp
OSAndroid. 8.0 Oreo/Emotion UI 8.0Android 7.0 Nougat/Emotion UI 5.1
ディスプレイ約6型2,160×1,080ドット(18:9)有機EL(402ppi/1,670万色/NTSC比112%/コントラスト比7万:1)約5.9型2,160×1,080ドット(18:9)IPS液晶(407ppi/1,600万色)約10.1型WUXGA(1,920×1,200ドット)IPS液晶
CPUKirin 970 (2.36GHz A73×4+1.8GHzA53×4 / i7コプロセッサ / Mali-G72 12コアGPU / NPU)Kirin 659 (2.36GHz A53×4+1.7GHz A53×4)
メモリ6GB4GB3GB
ストレージ128GB64GB32GB
FDD LTEB1/2/3/4/5/7/8/9/12/17/19/20/26/28/32B1/3/5/7/8/19/28-
TDD LTEB34/38/39/40/41(2,545~2,655MHz)B38/40/41-
WCDMAB1/2/4/5/6/8/19B1/5/6/8/19-
TD-SCDMAB34/39--
GSM850/900/1,800/1,900MHz850/900/1800/1900MHz-
ネットワークIEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2IEEE 802.11n対応無線LAN、Bluetooth 4.2IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、ワンセグ/フルセグチューナー
カメラ背面1,200万画素カラー+2,000万画素モノクロセンサー(f1.6/OIS/デュアルLEDフラッシュ/2倍ハイブリッドズーム/4in1 AF)、前面800万画素センサー(f2.0)背面1,600万画素+200万画素センサー(LEDフラッシュ/2in1 AF)、前面1,300万画素+200万画素センサー(ソフトライトLEDフラッシュ)背面/前面800万画素センサー
センサー加速度、コンパス、ジャイロ、環境光、近接、HALL、指紋認証、気圧、赤外線リモコン、GPS(AGPS/Glonass/Beidou)指紋センサー、GPS加速度、コンパス、ジャイロ、環境光、指紋認証、GPS(Glonass/BDS)
インターフェイスUSB 3.1 Type-C (DisplayPort 1.2対応)、NFC、Nano SIM×2USB 2.0 micro-B (OTG 対応)、Nano SIM×2GPSUSB 2.0 Type-C、3.5mm
バッテリ4,000mAh3,340mAh6,600mAh
サイズ(幅×奥行き×高さ)/重量約74.5×154.2×7.9mm/約178g約75.2×156.2×7.5mm/約164g約248×173×7.8mm/約465g
本体色ミッドナイトブルー、チタニウムグレーオーロラブルー、グラファイトブラックミスティックシルバー
発売予定日12月1日12月8日
税別直販価格89,800円42,800円37,800円

 都内で開催された製品発表会には、ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波氏らが登壇し、製品の説明を行なった。

Mate 10 Pro

Mate 10 Pro
背面

 Mate 10 Proは、同社製品最上位の「Mate」シリーズ最新機種で、アスペクト比18:9の6型有機ELディスプレイを搭載したスマートフォン。色域はNTSC比112%を謳っており、HDRにも対応。また、IP67の防水防塵性能も備える。

OLEDディスプレイ
大画面
デザイン
IP67防水防塵

 AI専用のハードウェアプロセッシングユニット「NPU (Neural Processing Unit)」を組み込んだSoC「Kirin 970」を採用するのが特徴で、Kirin 960比でCPUは20%電力効率が向上し、GPUは性能が20%、電力効率は50%向上。NPUについては、Cortex-A53でAI処理を行なった場合と比較して、25倍の性能と50倍の電力効率を実現するという。

 Mate 10 Proでは、バックグラウンドで実行するシステムの最適化に機械学習(AI)を用いており、60%のレスポンス速度改善、50%の操作性向上を達成しているとする。

Kirin 970
NPU
システム最適化

 バッテリも前モデルMate 9より3割長持ちになり、ヘビーユーザーでも1日以上、標準的な使い方なら約2日のバッテリ駆動が可能だという。

 急速充電にも対応し、30分で58%の充電が可能。iPhone 8 Plusより5割早く充電が可能としている。また第三者機関TÜV Rheinlandの安全急速充電システム認証を他社に先駆けて取得し、安全性もアピールされている。

バッテリ
急速充電
TÜV Rheinland認証取得

 カメラはLeicaのダブルレンズを搭載し、開口部は世界最大を謳うf/1.6を実現。カラーとモノクロのデュアルセンサー、4in1のハイブリッドフォーカス、ハイブリッドズーム、光学式手ぶれ補正(OIS)に対応する。

インテリジェントカメラ
f1.6
夜景も綺麗に
逆光でも自然な撮影
モノクロポートレート
デュアルISP

 撮影時にはAIによるリアルタイムの被写体認識も行われる。AIによって撮影対象を判別することで、最適な撮影設定を行なってくれるという。

1億枚以上の画像を学習させ被写体認識を実現
13シーンを検出
食事の撮影
犬のアイコンが表示されている
花も認識
動体撮影時には動きを予測して撮影

 途中登壇した写真家の久高将也氏は、「実際に使ってみて凄さがわかった」と述べ、画角を決めてシャッターを押すだけで撮りたかった写真が撮れると語った。AIのサポートは、言わばプロのアシストを受けられるようなもので、悩まずにとりあえず構えて撮れば、シャッターチャンスを逃さず撮影できるとした。

写真家 久高将也氏
かなり暗いレストランでしっかり構えずSS 1/4~1/8程度で撮影しても、手ブレ補正でブレずに明るく撮れたという

 AIに関連して、カスタム版のMicrosoft Translatorがプリインストールされており、NPUによって最大300%の高速化を実現しているという。

Microsoft Translator

 ディスプレイに接続すれば、ドックなしにデスクトップ環境として使える「PCモード」も搭載。マルチタスク、マルチウィンドウで動作し、端末上のキーボードと仮想タッチパッドで操作できるほか、Bluetoothなどでキーボードやマウスと接続して操作することもできる。

PCモード
展示デモ
サードパーティーアプリもウィンドウモードで動作
通知表示も

 そのほか、世界初のデュアル4G・VoLTE待受対応や、AIプロセッサを活用するためのアプリ開発者向けSDKなどがアピールされた。

4G DSDS対応
SDK

Mate 10 Lite

Mate 10 Lite
背面

 Mate 10 Liteは、狭額縁の18:9ディスプレイを採用した5.9型スマートフォン。

5.9型
18:9液晶ディスプレイ

 同社初の前面/背面ともデュアルレンズ搭載というクアッドカメラ仕様になっており、前面カメラでも被写界深度の浅い自撮りが可能となっているという。

 フラッシュも太陽光に近い高演色性能と広い配光角度に調整されているため、明るく柔らかなライティングを実現しているとする。

 背面もワイドアパーチャモードやポートレートモードを備え、立体感ある写真を簡単に撮影できるとしている。

前面デュアルカメラ
ぼかし効果
フラッシュ
ベストなライティング
背面もデュアル
ワイドアパーチャ
SoCはKirin 659
バッテリ駆動

MediaPad M3 Lite 10 wp

MediaPad M3 Lite 10 wp
背面

 MediaPad M3 Lite 10 wpは、10.1型液晶ディスプレイ搭載のAndroidタブレット。IP67相当の防水防塵設計と、地上波デジタル放送を視聴できるフルセグ/ワンセグチューナーを搭載。

 色味や明るさを自動調整するクリスタルクリアディスプレイと、Harman Kardonチューニングのクアッドスピーカー+Huawei独自の音響技術Histenにより快適なエンターテインメント視聴の実現を謳う。

IP67防水防塵
フルセグ/ワンセグチューナー
ディスプレイ
クアッドスピーカー
Kirin 659
急速充電対応

 呉波氏は、国内のSIMフリースマートフォン市場シェア、Androidタブレットの市場シェアで1位となったことに触れ、日本でも高い評価を得られているとした上で、今回の防水防塵モデル投入など日本ユーザーの需要にしっかり応えていくとアピールした。

国内SIMフリースマートフォン市場シェアNo1
Androidタブレット市場シェアNo1
要望に応えていくファーウェイの姿勢
ゲスト登壇したマギーさんは楽屋での自撮りを例に、逆光でも綺麗に撮れたと語っていた
会場で久高氏がMate 10 Proで撮影した写真