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日本でも発売されるHuaweiのフラグシップスマホ「Mate 10 Pro」
~18:9の2K有機ELディスプレイ採用
2017年10月17日 14:09
Huaweiが同社フラグシップスマートフォンのMateシリーズを刷新。ドイツ・ベルリンで開催されたグローバルイベントで同シリーズの最新機種となる「Mate 10」、「Mate 10 Pro」、そしてMate 10 Proをベースにした「Mate 10 PORSCHE Design」の3機種を発表した。11月からの第1次販売国として日本が含まれているのはMate 10 Proのみだ。ここでは、Mate 10 Proのカタログスペックを読み解いてみよう。
Mate 10 Proは、6型OLED(有機EL)ディスプレイを搭載し、解像度は2,160×1,080ドットでアスペクト比は18:9となる。いわゆるトレンドの縦長比率だ。NTSC比112%の色域でコントラスト比は70,000:1とOLEDならではの実力を発揮している。
プロセッサには、Huaweiがすでに発表済みの新SoC「Kirin 970」を搭載する。9月のIFAで発表された新プロセッサで、世界初のニューラルネットワーク処理対応プロセッサとして話題になっていたものだ。NPU(Neural Network Processing Unit)と呼ばれるこのプロセッサによって、いわゆるAI的な処理を高速に実行することができるという。
SoCの構成はオクタコアCPU (4×Cortex A73 2.36GHz + 4×Cortex A53 1.8GHz)+i7センサープロセッサ、Mali-G72 MP12 GPUとなっている。10nmプロセスにより前世代のKirin 960よりも20%高速化されているとのことだ。また、本体はIP67の防塵防水対応となっている。
提供されるのは2モデル。型番としてBLA-L09がシングルSIM仕様、BLA-L29がデュアルSIM仕様で、それぞれ、4GBメモリ+64GBストレージ版と6GBメモリ+128GBストレージ版が用意される。搭載OSはAndroid 8.0 Oreoだ。対応バンドは下記の通り。
BLA-L09
FDD-LTE: Band 1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/28/32TD-LTE:Band 34/38/39/40
UMTS(WCDMA)/HSPA + /DC-HSDPA: Band 1/2/4/5/6/8/19
TD-SCDMA: Band 34/39
GSM/EDGE: 850/900/1,800/1,900MHz
BLA-L29
SIM1:FDD-LTE: Band 1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/28/32
TD-LTE: Band 34/38/39/40
UMTS(WCDMA)/HSPA + /DC-HSDPA: Band 1/2/4/5/6/8/19
TD-SCDMA: Band 34/39
GSM/EDGE: 850/900/1,800/1,900MHz
SIM2:
FDD-LTE: Band 1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/28/32
TD-LTE: Band 34/38/39/40
UMTS(WCDMA): Band 1/2/4/5/6/8/19
GSM/EDGE: 850/900/1,800/1,900MHz
デュアルSIM対応のBLA-L29は、装着した2枚のSIMともに2G、3G、4GでVoLTE対応する。また4×4MIMO、256QAM、3CC CAで世界で初めて1.2Gbpsを実現したCat.18スマートフォンとなる。
本体サイズは幅74.5mm、高さ154.2mm、厚み7.9mmで、重量は約178g。本体右側面にボリュームと電源ボタン、左側面にSIMスロット、下部にはUSB Type-Cコネクタが装備されている。狭額縁化のために、表面にはボタンなどは配置されず、指紋センサーは背面のカメラレンズの下に装備された。
カメラはライカとの協業によるものが引き継がれ、メインカメラが2千万画素モノクロと1,200万画素RGBのデュアルカメラ構成で、f/1.6のレンズを実装する。光学手ブレ補正搭載のほか、ハイブリッドオートフォーカス機能を備える。また、前面カメラは800万画素でレンズはf/2.0となっている。
カラーバリエーションとしてミッドナイトブルー、チタニウムグレイ、モカブラウン、ピンクゴールドが提供される。日本でのカラーバリエーション展開は不明だ。
オーディオについてはFLAC等のハイレゾオーディオに対応、384K/32bitをサポートする。
バッテリは4,000mAhの大容量のものを内蔵し、ヘビーユーザーでも1日以上の実使用時間を確保するほか、充電方式としてHuawei独自のSuperChargeで急速充電が可能となっている。なお、実機で試したところ、USB Type-C Power Delivery対応アダプタを接続したときには9Vで充電された。P10/P10 Plus同様、非公式にPD対応しているようだ。
microSDには非対応、また、本体に3.5mmイヤフォンジャックは装備されず、Type-Cコネクタを使ってオーディオを出力する。製品にはType-Cコネクタを持つイヤフォンが同梱されている。コネクタの出力はDAコンバータ実装イヤフォン用のデジタル出力と、アナログ出力の両方に対応しているようだ。
Mate 10は、日本は1次発売国に含まれず、国内での提供は未知数だが、Mate 10 Proと内部仕様がほぼ同等で、ディスプレイが5.9型液晶で解像度は2,560×1,440ドットでアスペクト比は16:9となる。また、3.5mmイヤフォンジャックも装備、重量は186gとProよりも若干重い。指紋センサーは前面に装備している。
Mate 10シリーズのハードウェアとしての概要は以上だ。発表会基調講演では、このハードウェアを使ったさまざまなセールスポイントが披露された。追って、その概要をお伝えしたい。