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ASUS、トリプルレンズ/4軸光学手ぶれ補正で写真に強い「ZenFone 4 Pro」

~12mm相当の広角カメラ搭載「ZenFone 4」も

ZenFone 4 Pro(ZS551KL)

 台湾ASUSは17日、新世代スマートフォン「ZenFone 4」シリーズを発表した。本記事では、フラグシップとなる「ZenFone 4 Pro(ZS551KL)」と、メインストリーム向けの「ZenFone 4(ZE554KL)」を取り上げる。

 ZenFone 4シリーズではトリプルレンズ/トリプルカメラを搭載することとなり、写真に注力している。両モデルともに背面メインカメラのセンサーにソニーの「IMX362」を採用。これはSamsung S8といったハイエンドモデルと同じもので、ピクセルサイズは1.4μmを確保。X/Y/ヨー/ピッチの4軸に対応した光学手ぶれ補正を備え、暗所での撮影性能を高めた。

 加えて、両モデルともに表面はCorningのゴリラガラスで2.5Dゴリラガラスで覆われており、耐傷性を高めている。本体前面下部に指紋センサーを搭載しており、0.3秒でロックを解除できる。

カメラ機能はPixelMaster 4.0へと進化した
両モデルともに暗所での撮影性能を向上
両モデルともに明るいレンズを採用
メインカメラは4軸手振れ補正に対応
手振れ補正機構は他社製品より優れているという
IMX362をメインカメラに採用
デュアルピクセルPDAFをサポートし、画素全面をAFに使うことで効率を向上

ZenFone 4 Pro(ZS551KL)

ZenFone 4 Pro(ZS551KL)ブラックモデルの背面

 上位のZS551KLでは、独自のISP「SuperPixel Engine」を搭載し、暗所で8倍明るい写真が撮れるとする。オートフォーカスはデュアルピクセルPDAFと第2世代のレーザーオートフォーカスセンサー、そしてコントラストAFによる追尾AFを組み合わせた「TriTech+」技術を搭載。さらにカラーコレクションセンサーを搭載することで、環境に合わせて最適なホワイトバランスを選択する。

 メインカメラのレンズの焦点距離は35mm換算で25mm相当(以下同、画角83度)、F値は1.7。サブカメラは2倍ズーム(50mm相当、画角は47度)で、絞りはF2.6、センサーはIMX351。26~49mmおよび60~300mmはデジタルズームに対応する。背面カメラは被写界深度を浅くして被写体以外をぼかすポートレートモードを備える。一方、前面カメラは28mm相当/F1.9/ソニーIMX319センサーの組み合わせとなっている。

 カメラ機能としては、マニュアルでISO感度やシャッタースピードを選択できるプロモード(メインカメラのみ)に加え、最長32秒の長時間露光が可能なモード(同)、RAWファイル出力、スローモーション、ディスプレイをオフにして撮影時間を延ばせるタイムラプス撮影、最大4,800万画素で出力な超解像、美肌モード、パノラマモード、GIFアニメーション撮影などを搭載する。

ZS551KLのカメラ機能。望遠側に注力し、ポートレートモードを搭載
暗所では、高い撮影性能を謳っているHuawei P10よりも明るい写真が撮れるという
ZenFone 4 Proのカメラ
第2世代のレーザーオートフォーカス。1.5mまでに対応し、0.03秒でフォーカスが合うという
TriTech+オートフォーカス技術
ZenFone 4 Proでは独自の画像処理ISP「SuperPixel Engine」を通し、そのあとSnapdragon内蔵のISPに処理をさせている
この技術はASUS独自のものとなっている
SuperPixel Engineでは感度を高め、マルチフレームを用いたノイズリダクションを行なう

 音にもこだわっており、Hi-Res Audioの認定を受け24bit/192kHzの出力が可能。「DTS Headphone:X 7.1」によるバーチャルサラウンド機能や、音源に合わせてイコライザーなどを最適化するAudioWizardを備える。

 金属のエッジはサンオブラスト処理されており、0.125mm間隔の“Hyperfine”処理により手触りを向上させている。

 おもな仕様は、SoCがSnapdragon 835(Kryo 280オクタコア2.45GHz+1.8GHz)、メモリが最大6GB、ストレージが最大128GB、ディスプレイが1,920×1,080ドット(フルHD)表示対応5.5型AMOLED、OSがAndroid 7.1。Android 8.0へのアップデートが予定されている。

 インターフェイスはUSB 2.0 Type-C、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooh 5.0、GPS/AGPS/Glonass/BDSなどを搭載する。SIMはNano SIM×2(うち1基はmicroSDスロット兼用)で、4G+3GのデュアルSIMデュアルスタンバイに対応。モデムはCAT16 4CAに対応し、ダウンロード速度は最大1,000Mbps、アップロード速度は最大150Mbps。

 バッテリは3,600mAhで、Wi-Fi接続時約17時間のWebブラウジングが可能。本体は7.7mm厚で、重量は166g。本体色はブラックとホワイトの2種類。

ホワイトモデル
ブラックモデル

ZenFone 4(ZE554KL)

ZenFone 4(ZE554KL)

 ZE554KLはSuperPixel Engineを搭載しないほか、背面メインカメラのレンズは25mm相当のF1.8となり、背面セカンドカメラのレンズは12mm相当のF2.2、センサーは800万画素のOmnivision 8856となる。このため、被写界深度を浅くするポートレートモードには非対応。さらに、デュアルピクセルPDAFは搭載するが、レーザーオートフォーカスは省かれる。そのほかのカメラ機能やオーディオ機能はZS551KLとほぼ共通。

ZenFone 4は12mm相当の超広角レンズを搭載する
ZenFone 4のカメラ機能

 金属のエッジはNano Molding Technology(NMT)を採用し、内部のプラスチック構造体を隠し、耐久性を強化したという。

 おもな仕様は、SoCがSnapdragon 660(オクタコアKryo 2.2GHz)、メモリが最大6GB、ストレージが最大64GB、ディスプレイがフルHD表示対応の5.5型IPS+液晶、OSがAndroid 7.0となっている。

 インターフェイスは、USB 3.0 Type-C、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooh 5.0、GPS/AGPS/Glonass/BDSなどを搭載する。SIMはNano SIM×2で、microSDスロットはさらに独立している。4G+3GのデュアルSIMデュアルスタンバイに対応。モデムはCAT12/13に対応し、ダウンロード速度は最大600Mbps、アップロード速度は最大100Mbps。

 バッテリは3,300mAhで、Wi-Fi接続時で約18時間のWebブラウジングが可能。本体は7.5mm厚で、重量は165g。本体色はムーンライトホワイト、ミッドナイトブラック、ミントグリーンの3種類。

ZenFone 4はZenFone 4 Proと同じType-Cだが、USB 3.0への対応が謳われている
12mm相当の広角カメラ。さすがにここまで広角だとタル型の歪みが気になるが、構図によっては気にならないだろう。また、これは試作機の段階であり、製品版では改善される可能性はある
ミッドナイトブラックモデル
ミッドナイトブラックモデルの背面
ムーライトホワイトモデルの背面
ミントグリーンモデルの背面