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東芝メモリ入札に関し、WD・東芝の争いはさらに混迷

 米Western Digital(以下WD)は2日(米国時間)、東芝株式会社の発表に対する声明を公開した。

 株式会社東芝は2日、東芝メモリ株式会社への外部資本導入手続きについて、WDが仲裁申し立てにより妨害しており、その「妨害行為」を排除するべく、東芝メモリの保有するSanDiskとの合弁会社の出資持分を、6月3日に東芝株式会社に移管することを決定したとの発表を行っている。

 WDの声明はこれを受けてのもので、「係属中の仲裁におけるSanDiskの主張は変わらず、東芝メモリから東芝へ出資持分を移動しても仲裁は継続される」として、一貫して「SanDiskの同意を得ずに合弁会社の持分を第三者に譲渡する東芝のいかなる行為も、合弁事業契約の移転防止条項に明確に違反している」との考えを示した。

 なお、東芝は2日の発表で、2017年度中にクロージングまで完了するよう入札手続きを進めており、売却先を6月後半までに決定し、6月28日開催予定の定時株主総会までに正式契約を締結する方向で交渉を行なっているとしているほか、WDが1月から行なわれている入札手続きに参加していないことを明らかにしている。