ニュース
AMD、さまざまな機能追加や性能向上を盛り込んだ「Radeon Software Crimson ReLive」を公開
2016年12月8日 23:00
米AMDは8日(現地時間)、「Radeon」用ドライバの大型アップデートとなる「Radeon Software Crimson ReLive」を発表した。
同ドライバの改善点は多岐に渡る。まず、大きな変更点として、これまで別々に用意されていたコンシューマ向けRadeon用とプロ向けRadeon Pro用のドライバが本バージョンで統合された。
性能については、Ashes of the Singularityで8%、Batman Arkham Knightで7%、Deus EX: Mankind Dividedで4%、Shadow of Mordorで7%、Overwatchで6%向上。Radeon Proでは、SPECviewperf12の性能が17~30%ほど向上した。
以下、機能面での改善、追加を紹介するが、目玉機能であるゲーム録画/配信機能と、低消費電力機能については別記事で紹介する。また、検証記事も公開しているので、そちらも併せてご覧いただきたい。
開発者向け
Radeon Loom
Radeon Loomは、GPUOpenを利用して開発されたもので、360度全天周動画向けに、マルチカメラで撮影した複数の動画を1つの継ぎ目のない動画にする。4K×2K解像度まではリアルタイムで処理でき、オフライン処理の場合は8K×4Kの解像度に対応する。
Open Capture and Analytics Tool(OCAT)
OCATは、開発者向けのベンチマーク測定ツールで、ゲームのベンチマークを測定できる。
Advanced Media Framework 1.4
Advanced Media Framework 1.4により、H.265でのエンコードが可能になる。
プロ向け
LiquidVR対応
プロ向け製品でもLiquidVRに対応したほか、プロ向けのVRアプリへの対応も強化した。
Linux対応
プロ向け製品でのLinux対応を改善し、性能向上に加え、FreeSync 1.0、DirectGMA、Vulkan for RHELなどに対応する。
仮想化
VMware vSphre 6.5に対応。
コンシューマ向け
HDMIディスプレイケーブルチェック機能
画面が写らない時に、ケーブルに問題があるのかどうかをチェックする機能が追加。具体的には、映像が出力されない時、段階的にディスプレイタイミングを落としていき、画面が出た段階でケーブルが悪いのかどうかを確認できる。
FreeSync
FreeSync対応環境で利用している際、フレームレートを急激に変更させるのではなく、段階的に変更させることで、よりスムーズにフレームレートが変化する。
XConnectテクノロジ
XConnectテクノロジに対応し、Thunderboltを使った外付けGPUボックスに正式対応する。
アップグレードアドバイザ
アップグレードアドバイザを搭載。Steamでゲームをプレイする際に、自分のハードウェアがそのゲームの要件を満たしているかがチェックされ、足りていない場合は、その事を示すアイコンと、Amazon.comへのリンクが表示。リンクをクリックすると、そのゲームが推奨するパーツ(GPUなど)のページが表示される。この機能は北米でのみ有効となる。