やじうまミニレビュー
ミニPCやドック、USB充電器をデスク天板裏に取り付けられるアタッチメントを試す
2024年4月26日 06:04
デスク周りの配線を隠してスッキリさせたい場合、PCやドッキングステーション、USBハブ、充電器がデスク上に置かれたままでは、それを実現するのは困難だ。できることならば、それら自体をデスクの下などに隠して、ケーブル自体が目につかないようにするのが望ましい。
もっともデスクの下に隠そうにも、もともとそうした固定用のギミックを持っている製品でなければ、天板裏への取り付け自体がかなりの難関だ。たとえ取り付けられたとしてもガタついたり、ケーブルの抜き差しに支障をきたすこともしばしばだ。
今回紹介するのは、ミニPCやドッキングステーションなどの機器をデスク天板裏などに固定できるアタッチメントだ。これを使えば、ネジ穴やフック穴などの固定機能を持たない製品であっても、しっかりとデスク天板裏へと固定し、視界から隠すことができる。
八光電機製作所が販売しているこの製品、もともとはスイッチングハブなどを固定するための品で、厚み別に大小2モデルがラインナップされている。今回は「小」にあたるサイズ(型番:CEF-1U、高さ27~55mmの機器に対応)を実際に試してみた。
機器に合わせて厚みを自在に調節可能
こうしたデスク裏への機器の固定は、ホームセンターなどで入手できる市販の金具類を組み合わせればなんとかなるように思えるが、実際には一定の工作技術がなければまず不可能だ。木材など加工しやすい部材を使っての固定はできなくはないが、一時的な取り外しすらできないほどガッチリ固定してしまっては、メンテナンスなどで困ることになる。
本製品は高さを調節する機能を備えていることから、ミニPCやドッキングステーション、USBハブ、充電器などの四隅をぐらつくことなくしっかり固定できる。側面のネジを緩めれば、機器を一時的に取り外すことも簡単にできるなど、メンテナンス性も高い。また本体前面は広く開放されているので、ケーブルの抜き差しにも影響しにくい上、耐荷重も最大6kgと十分だ。
部品構成は、2つの金具を組み合わせた伸縮自在の支柱が4つ、およびネジ8本。利用にあたっては機器の四隅に合わせて配置を決め、デスク裏へとネジ止め。そのあと厚みを調節し、機器をセットすれば完成となる。機器に傷をつけないよう、支柱の内側にはシリコンも貼られているので安心だ。
ミニPCの取り付けに最適。ケーブルの抜き差しも容易に
今回は実際に2つの製品を取り付けてみた。1つめはミニPC(MINISFORUM「UM790 Pro」)で、本体の厚みは実測53mmと、本製品がサポートする範囲にギリギリ収まるサイズだ。
実際に取り付けてみたが、厚みがギリギリなのが幸いして、まるで専用品のようにジャストフィットで取り付けられる。いったん取り付けたあとも、手でネジを緩めることによって機器だけを取り外せるので、内部のパーツを交換する場合にも問題なく対応できる。
また前面にある電源ボタンやUSB Type-Cポート、背面にある電源ジャックやHDMIポート、有線LANポート、USBポートなどへのアクセスも支障なく行なえるほか、本体裏面にある4つの脚が天板との間に隙間を作っているため、裏面から側面排気口へのエアフローを塞ぐといった問題もない。
今回は長期試用は行なっていないため、本体を天地逆に取り付けた場合に放熱に支障はないのか否かまでは検証できていないが、ゴム脚を貼り直すなどの加工さえ施せば天地を正しい向きで取り付けることも可能なので、本製品以外のミニPCを取り付ける場合も含め、設置に支障はなさそうだ。
充電器やハブなど小ぶりな製品ほどポートが干渉する可能性
続いて試したのは、USB充電器(Anker PowerPort 10)。本体の厚みは実測27mmということで、本製品がサポートする厚み(27~55mm)からするとギリギリ取り付けられる薄さだ。厚みがギリギリいっぱいだった前述のミニPCとは正反対だ。
この製品、コンパクトなボディのかなり端までUSBポートが配置されており、余白に当たる部分がほとんどないため、USBポートはもちろん背面の電源ジャック、電源ボタンが支柱と干渉しがちだ。今回は百均ストアで購入できるゴム脚を機器の裏に貼り付け、天板からわずかに浮かせることで、なんとかこれらを干渉させないことに成功した。
このように、充電器やハブのようにボディが小ぶりな製品は、ポートやボタンが端に寄って配置されているせいで、取付時に支柱と干渉しやすくなる。今回のようにゴム脚を使って厚みを調節すれば解決する場合もあるが、うまくいかないケースもあるはずで、そうした点は導入にあたって念頭に置いておいたほうがよさそうだ。
電動昇降式デスクとの相性も良好
以上のように2つの製品との組み合わせを試してみたが、使い勝手は上々だ。デスク天板裏にこれらを隠せれば、ケーブルも含めて視界に入れさせず、見た目がスッキリするのに加えて、機器がしっかり固定されているためケーブル類を片手で抜き差しできるようになる利点もある。特に電動昇降式のデスクなどとの相性はよさそうだ。
今回筆者は秋葉原の愛三電気で購入したが、価格は税込2千円ちょっとで、ネットワーク機器のラックマウント用の部材が1万円や2万円はするのと比べて非常にリーズナブルなのもプラスだ。2種類あるサイズのどちらを選ぶかだけ、間違えないようにしたいところだ。
なお唯一気をつけたいのは、デスク下への設置時に、膝が当たる位置に取り付けてしまうと、ズボンなどを引っ掛けてしまう恐れがあることだ。支柱の先端は特に鋭利というわけではないが、取り付けた機器が薄く支柱が余っている場合、どうしても布が引っかかりやすくなる。このあたり、用心に越したことはなさそうだ。