やじうまミニレビュー

マザボが非対応でも大丈夫、Lian LiのARGB対応ファンを試す

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
UNI FAN

 Lian Liの「UNI FAN」は、アドレサブルRGB(ARGB) LEDを備えた12cm角のファンだ。価格はオープンプライスで、税別実売価格はファン1台のみが2,700円前後、3個パック+コントローラが8,800円前後となっている。今回、3個パック+コントローラのサンプルを入手できたので、簡単に紹介したいと思う。

 ライトアップを目的とし、ARGB LEDを備えたファンはすでに市場に数多く存在するが、本製品はガイドレールとポゴピンによって、2つ以上のファンを、ケーブルを使わずに連結し、一体化できる点がユニークである。

 近年のケースは水冷ラジエータ対応のため、複数のファンを並べられるものが多いが、そのさいにケーブル配線を簡略化できるというわけだ。連結できる最大数は4基なのだが、フルタワーケースでも4連を装備できるのはめずらしいので、十分といったところだろう。

 もっとも、本製品においても、ファンからはARGB LED制御用とファン給電+PWM回転数制御用のケーブルが別々に2本出ているし、コントローラから先も、SATA電源からの給電ケーブル、USBによる制御ケーブル、そしてオプションでマザーボードのARGB制御用ピンヘッダと接続するためのケーブルが出ることになるので、そこまでケーブル削減効果はない。最大のメリットは、むしろネジ止めが少なくて済むといったところなのかもしれない。

UNI FAN 3個パック+コントローラのパッケージ
パッケージの内容物。ファン3基とコントローラのほかに、ケーブルが3本、SATA電源ケーブル、マザーボードARGB制御用ケーブル、ARGB分岐ケーブル、USB制御用ケーブル、ネジ、両面テープなどてんこ盛りだ
ファン単体。フレームに厚みがあるため、ファン自体の口径はやや小さい
側面はポゴピンでケーブルまたは隣同士のファンを接続する
ファンを繋げて1グループとして制御する場合、コントローラからファンへのケーブルは2本で済む
別々に使うことも可能だが、ケーブルは煩雑になる。このかたちで使うならUNI FANを買う意味が薄いだろう

 ARGBの制御は、先述のとおりマザーボードのARGBピンヘッダのほかに、USBピンヘッダを介しても行なえ、その設定は専用ユーティリティ「L-CONNECT」から行なう。ARGBピンヘッダを備えていない古いマザーボードや、ARGBピンヘッダがすでに別の機器で使われているさいでも使えるのは良い。

 3個パックに付属するコントローラでは、4つのファングループを制御できるため、最大で16基のファンの制御が行なえる。また、L-CONNECT上ではRGB LEDの発色のみならず、ファンの回転数を設定できるのも便利で、ファンヘッダーが少ない場合や、PWM制御非対応の場合に有効だろう。

L-CONNECTアプリ
エフェクトによってはグループをまたいで設定できる

 ちなみに本機のARGB制御ピンは3つのピンが並べられた独特のタイプで、そのままではマザーボードの一般的なARGBピンヘッダには挿入できない。よって単体で1個購入しても制御などは行なえないので注意は必要だ。

 肝心なファンとしての性能だが、本製品はARGBをフレーム部に備えている関係で、一般的な12cm角ファンより口径がやや小さい印象。そのため最大風量も58.54CFMとやや控えめだ。回転数は最大で1,900rpmとされており、さすがに最大ではそこそこ風切り音と軸音がするが、1,000rpm以下では気にならない。よって、CPUやラジエータファンとして使うよりも、複数並べて低速で回し、ライトアップしつつケース内の換気を行なう用途で使いたい。

ケース内に入れてみたところ。ほかのRGB LEDつきデバイスと良く似合う