やじうまミニレビュー

Amazon Fire TVのリモコンに音量ボタンを追加できる「Sideclick Remotes」

~複数台のリモコンを1つに集約可能

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
「Sideclick Remotes」。Fire TVおよびFire TV Stickのリモコンの側面に取り付けて使用する

 セットトップボックスで動画を観る場合、再生や一時停止、早送りなどの操作は本体付属のリモコンで行なうが、音量調整などテレビ側の機能は、テレビのリモコンを使って操作する必要がある。なかにはテレビのリモコンを学習して1台にまとめられる製品もあるが、そうした機能を持つリモコンは少数だ。

 Amazonの「Fire TV」や「Fire TV Stick」に付属のリモコンがまさにその典型例で、テレビの電源オン/オフや音量調整を行なうには、テレビ側のリモコンを併用しなくてはいけない。動画の鑑賞中に2台のリモコンをとっかえひっかえするのは、面倒極まりない。

 そうした不便さを解消してくれるのが、今回紹介する「Sideclick Remotes」だ。これは、Fire TVおよびFire TV Stickのリモコンの側面に合体させる学習リモコンで、Fire TVおよびFire TV Stickのリモコンひとつでテレビの電源や音量、チャンネルなどが操作できるようになるスグレモノだ。

リモコンは自由に学習可能、テレビ以外のボタンも登録できる

 パッケージにはリモコン本体と、取付用のアダプタ2種類が付属する。アダプタが複数あるのは、旧モデルには音声操作対応と非対応の2種類のリモコンが用意されていたためだ(Fire TVおよびFire TV Stickの現行モデルは音声操作対応のリモコンに統一されている)。

製品パッケージ。もともとはクラウドファンディング発の製品で、Amazon.comでは700人以上から星4.4と高い評価を集める人気製品だ
同梱品一覧。本体、アダプタ2種類のほか、セットアップガイド、電池が付属する
音声操作対応リモコンと非対応リモコンとで用いるアダプタが異なる

 使い方は、手持ちのリモコンの形状に合わせて2種類あるアダプタのいずれかを取り付けたのち、ボタンを備えたリモコン本体を溝に差し込み、スライドさせて固定する。あとは学習リモコン機能を使い、テレビのリモコンの機能を、本製品に学習させればよい。

まずはリモコンにアダプタをはめ込む
続いて本体をスライドさせて固定する。いったん取り付けると容易には外れないので注意
完成。バランス的には本製品側(左側)のほうが若干重くなる

 こうした学習リモコンでは、各社の代表的なリモコンの信号がプリセットされており、ボタン1つで識別できる製品もあるが、本製品はそうしたプリセットデータは用意されておらず、ボタンを1つずつ割り当てていく仕組みになっている。

取り付け位置は前後できるが、先端を揃えた状態にしておくともっとも持ちやすいようだ
リモコンにはめ込んでいるだけなので着脱は容易だ

 これは煩雑にも感じられるが、逆にメリットもある。というのもこの仕組みであれば、テレビのリモコンだけではなく、別のリモコンの機能を1つのリモコンの中に混在させられるからだ。

 たとえば筆者の場合、Fire TV Stickはテレビではなくプロジェクターと組み合わせて利用しているため、視聴時には部屋の照明をオフにする必要がある。本製品であれば、この「部屋の照明をオフにする」操作も同じリモコンに混在させられるので、Fire TV Stickの操作、テレビの操作に加えて、照明のコントロールまで1台のリモコンで行えるようになるのだ。

 また、それを差し引いたとしても、そもそも割り当てられるボタンは最大8個しかないので、それほど登録に手間がかかるわけではない。ただし製品は英文マニュアルゆえ、設定手順がわかりにくいということであれば、発売元が公開しているこちらのチュートリアルビデオを参考にするとよいだろう。

リモコンの学習は、「最上段のPowerボタン」と「最下段のBonusボタン」を同時に押して設定モードにしたのち、割り当てたいボタンを押す→向かい合わせにした機器側リモコンの該当ボタンを順に押す作業を繰り返す。設定モードでは上部のLEDが赤く点灯する
ボタンは計8つで、下2つの「A」、「B」ボタンは拡張用のボーナスボタンという位置づけ。筆者はここに照明のオンとオフを割り当てている

米Amazon.comから直接購入可能。Apple TV対応モデルもラインナップ

 実際に使ってみると、やはり1つのリモコンですべての操作が行なえる利便性は圧倒的で、いちど使うと手放せなくなる。リモコンの横幅が広がるので握りやすさは多少犠牲になるが、もともとFire TV Stickのリモコンは軽くフワフワしているので、重量が増えることで逆に扱いやすくなった感もある。

 ところでこの製品は、米Amazon.comから直接購入したものだ。実は個人輸入と思しき品が日本のAmazon Launchpadストアでも7,000~10,000円程度で販売されているのだが、Amazon.comから直接購入したほうが圧倒的に安く入手できる。

 これは本製品がAmazonGlobalの対象になっているためで、Amazon.comのアカウントで直接注文すれば、本体$29.00に加えて送料・手数料の$5.67(2018年1月2日時点)で手に入る。ざっと4,000円という計算だ。Fire TV Stick本体の価格(4,980円)を考えると、出せてこの程度までかという気はする。

 到着までの日数については、筆者が注文したのが12月の繁忙期だったことと、あわせて他の製品も注文したのでやや日数がかかったが、それでも注文から到着まで2週間以内だったので、すぐにでも欲しい場合を除けば、こちらで注文することをお勧めする。

 また今回紹介したのはFire TVおよびFire TV Stickに対応したモデル(SC2-FT16K)だが、ほかにアダプタの形状のみ異なる、Apple TVなどに対応したモデルもある。気になる人はそちらもチェックしてみてはいかがだろうか。

Amazon.comの製品ページ。日本の住所を指定すると、日本への発送に対応していることが表示される。送料と手数料は本稿執筆時点で$5.67
こちらはメーカーの製品一覧ページ。リモコンの形状が変更になっても継続して使えるようにするためのアダプタも別売されている