やじうまミニレビュー
PDF入稿可能になったオンライン印刷発注サービス「TP LABO」で半透明名刺を作ってみた
2017年12月18日 06:00
副業のために、または趣味の活動のために複数の名刺を使い分けている方は多い。このように個人で名刺を作成する際に便利なのがTP LABOが提供している「オンライン名刺発注サービス」。その魅力は、用紙代+印刷代300円、送料540円を合わせて840円というコストパフォーマンスだ(12月6日時点のキャンペーン価格、以下同)。
価格が安い一方、「Adobe Illustrator」のAIファイル形式で入稿しなければならないという点でハードルが高かったが、8月10日からPDF入稿に対応した。また新たなプレミアム名刺用の用紙として「スケルトン」(半透明名刺)などが追加されている。
筆者はAdobe Illustratorを利用しているが、今回はあえて「Word 2016」と「Adobe Acrobat DC」を使って、スケルトン名刺の発注をレポートしてみたいと思う。なおAIファイル形式での入稿方法については、過去記事(「両面印刷の名刺100枚を530円で作れるオンライン印刷発注サービス「TP LABO」を使ってみた」)をご覧いただきたい。
多くの印刷サービスを提供、用途に応じて多彩な用紙を選べる
TP LABOでは、名刺印刷、2つ折り名刺、プレミアム名刺印刷、ポストカード印刷、チラシ印刷、封筒印刷など多くの印刷サービスを提供している。
名刺印刷を例に挙げると、用紙はコート(300円/100枚)、マットコート(300円/同)、マットラミコート(480円/同)、ラミコート(480円/同)、ケント(380円/同)、きぬおり(380円/同)、エンボスウェーブ(380円/同)、細紋バガス(480円/同)、合成紙(480円/同)などが用意されており、枚数を多く発注するほど、1枚当たりの単価が下がる。
たとえばコートは、100枚なら用紙代+印刷代が300円、送料が540円で合計840円だが、500枚なら用紙代+印刷代が660円、送料が1,060円で合計1,720円となる。つまり500枚注文すれば、1枚あたりの単価が8.4円から3.44円と、半額以下にディスカウントされるのだ。
なお、前回の記事でも触れたが、TP LABOを利用する際に1つ注意しておきたいことがある。
それは、同社の名刺サイズが、日本国内で広く使われている91×55mmではなく、90×54mmとわずかにコンパクトなこと。低価格を実現するために海外生産を利用しているので、海外仕様の90×54mmサイズが採用されているわけだ。縦サイズが1ミリ小さいことで、なんら不都合はないはずだが、念のためご留意いただきたい。
PDF入稿でアプリのしきいは下がるが、フォントに注意
TP LABOの名刺発注方法をおさらいしておこう。今回はPDF形式で入稿するが、基本的な流れはAIファイル形式のときと変わらない。
以下が名刺到着までの流れだ。
- 入稿用テンプレートをダウンロード
- Word 2016とAdobe Acrobat DCで名刺データを作成
- ユーザー登録
- 商品を購入
- 名刺データをアップロード
- 刷り上がった名刺が到着
多くの人が使い慣れているWordを使えることで、Adobe Illustratorよりしきいは下がっているが、入稿用のPDFデータ送信前に、「フォントをアウトライン化」するという作業が発生することに注意してほしい。
Adobe Illustratorには、フォントをアウトライン化する機能が搭載されているが、Word 2016にその機能はない。そこで、Adobe Acrobat DCでいったん入稿用のPDFファイルを開き、フォントをアウトライン化したうえで保存するという作業が必要になる。
とはいえ、設定項目さえ把握していれば、作業自体は難しくない。下記に手順をスクリーンショットともに掲載したので、TP LABOでPDF入稿する際には参考にしてほしい。
5営業日で商品が到着、スケルトン名刺の仕上がりは良好
今回、名刺の入稿データを送信したのが11月24日(金)の19時前後。商品が発送されたのが12月1日(金)で、商品が届いたのが12月2日(土)なので、5営業日で商品が届いたことになる。
ちなみに名刺印刷、プレミアム名刺印刷のお届け概算目安は、印刷開始から5営業日となっている。しかしTP LABOによれば、コストダウンのために海外で印刷しているので、現地国内事情、税関での通関検査など不確定要素があり、多少前後する可能性があるとのこと。急ぎの名刺であれば、少し余裕をもって発注することをオススメする。
さて肝心の印刷品質についても触れておこう。今回、用紙にはスケルトンを選択したため、100枚で合計金額が1,980円と少々高くついたが、そのぶん品質には納得できる。
半透明でどのように印刷されるのか不安はあったが、細かな文字までしっかりと読めるし、今回あえて大きく入れた顔写真も、綺麗に発色されている。解像度、発色共に不満はない。
また、表面にはノングレア加工が施されているので、名刺それぞれが貼り付くことはなく、1枚ずつスムーズに取り出せる。手に持ったときの感触も心地良い。
我ながら、今回作った名刺の顔写真はいかがなものかと猛省しているが、顔・名前を覚えてもらうために顔写真を入れるのは有効な手段だ。特にモデル活動をされている方は、営業用に写真入りの名刺を作ったらアピール度が高いのではないだろうか?
Adobe Illustratorのほうが凝ったデザインを作れるし、フォントをアウトライン化した入稿データまで完成させられる。
しかし、普段オフィスアプリを中心に使っている方には、Word 2016とAdobe Acrobat DCの組み合わせのほうが、作業はスムーズだ。PDF入稿に対応したことは、TP LABOを利用するハードルを大きく下げたと言える。
また、スケルトンなどの新たな用紙がラインアップされた点も、実際に名刺を作ってみて可能性を感じた。個人的には、2枚の名刺を重ねることで完成する名刺などを、機会があったらぜひ作ってみたい。フォトジェニックな方なら、着せ替え名刺などを作ったら大いに喜ばれそうだ。私も来世で試してみたい。
なおTP LABOでは、12月31日まで半額キャンペーンを開催している。詳細は公式サイトに掲載されているので、この機会をお見逃しなく。今回利用したWordのテンプレートはこちらから。
製作協力:ケイアイインターナショナル