やじうまミニレビュー

ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 「Mountie」。グリーンのほかブルーもラインナップされる。価格は3,000円オーバーとやや高価だが使ってみると納得の強度だ
「Mountie」。グリーンのほかブルーもラインナップされる。価格は3,000円オーバーとやや高価だが使ってみると納得の強度だ

 ノートPCとタブレットを同時に使おうとすると、手元に置き場所がなく困ることは多い。外出先のカフェのように、狭いスペースで広げるとなればなおさらだ。

 最近はタブレットをPCのサブディスプレイとして使うケースも多いが、その場合も同様の問題が発生しがちだ。筆者は遠征先にはノートPCに加えてiPadを持参し、移動時にはタブレットとして使い、作業時には「Duet Display」を使いPCのサブディスプレイとして活用するのがお決まりなのだが、ノートPCの隣にiPadを並べようにも置くスペースがなく、使用を断念することも少なくない。

 こうした場合に便利なのが、今回紹介するTen One Designの「Mountie」なる製品だ。これはタブレットをノートPCの側面に取り付けられるようにするマウントアダプタで、国内ではフォーカルポイントから発売されている。

ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 本製品を用い、ノートPC(ThinkPad X1 Carbon)の側面にiPad mini 4を取り付けた状態
本製品を用い、ノートPC(ThinkPad X1 Carbon)の側面にiPad mini 4を取り付けた状態

インサートパッドと逆T字レールでタブレットをがっちり固定

 「Mountie」は、要するに両側ともに挟めるクリップである。一方でノートPCの液晶面を挟み、もう一方でタブレットを挟むことで、左右2つの画面を並べて使える仕組みだ。スタンドを使ってタブレットを立てるのと異なり、角度の調節がしやすいのも利点だ。

 もっとも、タブレットの重量をしっかりと支えつつ、なおかつ簡単に取り外せる機構は、そう簡単に作れるものではない。これに加えて着脱時にキズがつかないようにする必要もある。

 本製品は5種類のインサートパッドなるゴム製のパッドが付属しており、ノートPCおよびタブレットの厚みに合わせてこれらを組み合わせることで、厚みの違いをうまく吸収できる仕組みになっている。ゴム製であることから、着脱時にキズがつく心配も少ない。

 また、写真を見てもらえばわかるように、左右クリップの中央からレールが突出している。このレールは断面が逆T字形をしており、ノートPCの液晶部とタブレット部を裏から支えることで、両者がズレにくくする役割を果たしている。

ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 本体を裏返しにしたところ。クリップ部から伸びたレールが高い安定性の秘訣だ
本体を裏返しにしたところ。クリップ部から伸びたレールが高い安定性の秘訣だ
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 取り付けるノートPCおよびタブレットの厚みに合わせてインサートパッドを交換する
取り付けるノートPCおよびタブレットの厚みに合わせてインサートパッドを交換する
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 インサートパッドを本体に取り付けたところ
インサートパッドを本体に取り付けたところ
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 上から見たところ。ストッパーを上げてノートPCとタブレットを挟み込む
上から見たところ。ストッパーを上げてノートPCとタブレットを挟み込む
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 ストッパーを下げて固定する。あまりきついとノートPCなどの破損につながるので、適切なインサートパッドを選ぶ必要がある
ストッパーを下げて固定する。あまりきついとノートPCなどの破損につながるので、適切なインサートパッドを選ぶ必要がある
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 逆T字の形状をしたレールが、ノートPCの液晶部とタブレット部を裏から支える構造
逆T字の形状をしたレールが、ノートPCの液晶部とタブレット部を裏から支える構造

 本製品によく似た、ノートPCの画面横にスマートフォンを取り付けられるホルダーは他社からも発売されているが、本製品はこのインサートパッドと逆T字レールの組み合わせにより、タブレットほどの重量があってもがっちり固定できる。着脱も容易で、両面テープのように跡が残らないのも嬉しい。

ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 iPad mini 4を縦向きに取り付けた状態。構造上、ノートPCの画面と完全にフラットにはならず、わずかに内向きになる
iPad mini 4を縦向きに取り付けた状態。構造上、ノートPCの画面と完全にフラットにはならず、わずかに内向きになる
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 裏側から見たところ。ノートPCとタブレットに挟まれた位置にあるレールが、背面から両者を支えている
裏側から見たところ。ノートPCとタブレットに挟まれた位置にあるレールが、背面から両者を支えている
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 クリップ部のアップ。機器の厚みに合ったインサートパッドを選んで使用する
クリップ部のアップ。機器の厚みに合ったインサートパッドを選んで使用する
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 ストッパーを跳ね上げれば取り外しも簡単だ
ストッパーを跳ね上げれば取り外しも簡単だ

 対応するタブレットは厚みが「5~9mm」とされており、もちろんスマートフォンでも利用できる。カフェなど外出先での作業中も、ノートPCの画面横にスマートフォンを取り付けておけば、卓上が狭くとも平気だ。テザリングをする場合にも重宝するだろう。

 どちらかというと気をつけるべきなのは重量で、試した限りでは10.5インチiPad ProのWi-Fi + Cellularモデル(厚み6.1mm、重量477g)までは問題なく、12.9インチiPad Pro(厚み6.9mm、重量677g)だと重量バランスの関係でノートPC本体が傾きそうになるほどだった。強度そのものは十分だが、タブレットと比べてノートPCが著しく軽い場合、アンバランスになりがちな点は留意すべきだろう。

ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 iPad mini 4を横向きに取り付けた状態。これでも安定性は十分だ
iPad mini 4を横向きに取り付けた状態。これでも安定性は十分だ
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 10.5インチiPad Proを横向きに取り付けた状態。強度的には問題ないが、ノートPCが軽量だとこのあたりからバランスが怪しくなってくる
10.5インチiPad Proを横向きに取り付けた状態。強度的には問題ないが、ノートPCが軽量だとこのあたりからバランスが怪しくなってくる
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 12.9インチiPad Proを横向きに取り付けた状態。強度的にはまったく問題がないが、さすがにこれだけ大きいと安定性を欠く
12.9インチiPad Proを横向きに取り付けた状態。強度的にはまったく問題がないが、さすがにこれだけ大きいと安定性を欠く
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 最近のiPad Proのように背面カメラが突出しているタブレットを取り付ける場合、位置をずらす必要がある
最近のiPad Proのように背面カメラが突出しているタブレットを取り付ける場合、位置をずらす必要がある
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」 もちろんスマートフォンでも利用できる。本製品は左右対称なので、画面の右側だけではなくこのように左側にも取り付けられる
もちろんスマートフォンでも利用できる。本製品は左右対称なので、画面の右側だけではなくこのように左側にも取り付けられる

 気をつけたいのは、公式に対応とされているノートPCが、MacBookシリーズのみということ。実際にはよほど特殊な形状でない限り、厚みさえ適合すれば使えるはずだが、強く締め付けすぎると圧力によって液晶が割れる危険性もあり、金属製で一定の強度が保証されているMacBookのみに絞っているのだと考えられる。MacBook以外に使う時はあくまでも自己責任という点だけ気をつければ、ノートPCとタブレットの同時活用にあたって、心強いパートナーとなることだろう。

Amazon.co.jpで購入