やじうまミニレビュー
ノートPCの側面にタブレットを取り付けられるクリップ「Mountie」
2017年10月28日 11:00
ノートPCとタブレットを同時に使おうとすると、手元に置き場所がなく困ることは多い。外出先のカフェのように、狭いスペースで広げるとなればなおさらだ。
最近はタブレットをPCのサブディスプレイとして使うケースも多いが、その場合も同様の問題が発生しがちだ。筆者は遠征先にはノートPCに加えてiPadを持参し、移動時にはタブレットとして使い、作業時には「Duet Display」を使いPCのサブディスプレイとして活用するのがお決まりなのだが、ノートPCの隣にiPadを並べようにも置くスペースがなく、使用を断念することも少なくない。
こうした場合に便利なのが、今回紹介するTen One Designの「Mountie」なる製品だ。これはタブレットをノートPCの側面に取り付けられるようにするマウントアダプタで、国内ではフォーカルポイントから発売されている。
インサートパッドと逆T字レールでタブレットをがっちり固定
「Mountie」は、要するに両側ともに挟めるクリップである。一方でノートPCの液晶面を挟み、もう一方でタブレットを挟むことで、左右2つの画面を並べて使える仕組みだ。スタンドを使ってタブレットを立てるのと異なり、角度の調節がしやすいのも利点だ。
もっとも、タブレットの重量をしっかりと支えつつ、なおかつ簡単に取り外せる機構は、そう簡単に作れるものではない。これに加えて着脱時にキズがつかないようにする必要もある。
本製品は5種類のインサートパッドなるゴム製のパッドが付属しており、ノートPCおよびタブレットの厚みに合わせてこれらを組み合わせることで、厚みの違いをうまく吸収できる仕組みになっている。ゴム製であることから、着脱時にキズがつく心配も少ない。
また、写真を見てもらえばわかるように、左右クリップの中央からレールが突出している。このレールは断面が逆T字形をしており、ノートPCの液晶部とタブレット部を裏から支えることで、両者がズレにくくする役割を果たしている。
本製品によく似た、ノートPCの画面横にスマートフォンを取り付けられるホルダーは他社からも発売されているが、本製品はこのインサートパッドと逆T字レールの組み合わせにより、タブレットほどの重量があってもがっちり固定できる。着脱も容易で、両面テープのように跡が残らないのも嬉しい。
対応するタブレットは厚みが「5~9mm」とされており、もちろんスマートフォンでも利用できる。カフェなど外出先での作業中も、ノートPCの画面横にスマートフォンを取り付けておけば、卓上が狭くとも平気だ。テザリングをする場合にも重宝するだろう。
どちらかというと気をつけるべきなのは重量で、試した限りでは10.5インチiPad ProのWi-Fi + Cellularモデル(厚み6.1mm、重量477g)までは問題なく、12.9インチiPad Pro(厚み6.9mm、重量677g)だと重量バランスの関係でノートPC本体が傾きそうになるほどだった。強度そのものは十分だが、タブレットと比べてノートPCが著しく軽い場合、アンバランスになりがちな点は留意すべきだろう。
気をつけたいのは、公式に対応とされているノートPCが、MacBookシリーズのみということ。実際にはよほど特殊な形状でない限り、厚みさえ適合すれば使えるはずだが、強く締め付けすぎると圧力によって液晶が割れる危険性もあり、金属製で一定の強度が保証されているMacBookのみに絞っているのだと考えられる。MacBook以外に使う時はあくまでも自己責任という点だけ気をつければ、ノートPCとタブレットの同時活用にあたって、心強いパートナーとなることだろう。