PC短評

Celeron 3965Y+SSD 256GB搭載になった「GPD Pocket 2S」

「GPD Pocket 2」廉価版 SSD 256GBモデル

 中国GPD Technologyの「GPD Pocket 2S」は、7型UMPC「GPD Pocket 2」のCPUをCore m3からCelerpn 3965Yに変更した従来の廉価版から、さらにeMMC 128GBのストレージをeSSD 256GBに変更したモデルとなる。日本国内の正規代理店である、株式会社天空が運営するGPD製品の直販サイト「GPD Direct」にて販売予定で、税別価格は56,800円と、従来の59,800円からさらに値下げされている。

 GPD Pocket2はクラウドファンディングで資金調達し、2018年10月から発売した7型UMPC。当初はCore m3搭載モデルのみだったが、CPUをCeleron 3965Y(1.5GHz固定、ビデオ機能内蔵)に変更し、メモリ容量を従来の8GBから4GBに半減した廉価版を2019年1月に発売。その後、メモリ容量を8GBに戻しながらも価格は据え置きで販売を継続していたが、今回はストレージにも手を入れ、さらに価格を下げたかたちだ。

 そのほかのおもな仕様は従来の廉価版と同様で、タッチ対応7型IPS液晶(1,920×1,200ドット)を搭載し、Windows 10 Homeを備える。インターフェイスは、USB Type-C、USB Type-A×2、IEEE 802.11ac無線LAN、Bluetooth 4.0、microSDカードスロット(UHS-I)、音声入出力などを装備。本体サイズは181×113×8~14mm(幅×奥行き×高さ)、重量は510g。バッテリ容量は6,800mAhで、駆動時間は約8~10時間、筐体色はアンバーブラック。

 GPD Pocket 2は初代「GPD Pocket」で気になるポイント、とくに性能面において改善を果たし、UMPCの知名度をさらに高めた。廉価版では性能向上に伴って上がってしまった価格を安く抑える工夫で、手に取りやすい価格に戻してきた印象だったが、今回はさらにコストパフォーマンスに優れたUMPCになった。

 GPDはその後も工場など現場での利用を意識した6型UMPC「GPD MicroPC」、性能向上と大型化を果たした8.9型Ultrabook「GPD P2 Max」など多くのバリエーションを発売している。一方で競合他社もさまざまなUMPCを展開しており、差別化がさらにに難しくなってきた印象も受ける。2019年も間もなく終わりを迎えるが、2020年はどのようなUMPCが登場するのか、さらなる驚きの製品を楽しみにしたい。

底面カバーを外したところ。インターフェイスとマザーボードを繋ぐフラットケーブルが内蔵バッテリの上に被さる形で配置されている。カバーは底面の6個のネジを外すことで着脱可能
容量256GBのeSSDを搭載する
右側面はUSB 3.0、電源にも利用するUSB Type-Cを備える
左側面はUSB 3.0、音声入出力、microSDカードスロットを装備
液晶最高輝度。1,920×1,200ドット表示、タッチ対応のIPS液晶ディスプレイを搭載
液晶最低輝度
視野角は良好だが、光沢液晶のため、反射も強めだ
キーボードは英語配列ベースながら半角/全角キーも備える
列ごとにキーピッチが異なるが、Aからはじまる列のキーピッチは約17㎜だった
ディスプレイはほぼ180度展開可能
光学式ポインティングデバイスはなぞるように触れるとスムーズに操作できる
クリックボタンは若干固め
重量は実測で約517g
PCMark 10のスコアは1722で廉価版GPD Pocket2とほぼ同等だった
3DMarkの「Sky Diver」のスコアは1887
「CrystalDiskMark 7.0.0」のスコア。eMMCよりかなり高速化された