インプレスeスポーツ部女子レトロゲーム班

奥村茉実、正統派アドベンチャー「琥珀色の遺言」で探偵として殺人事件を調査

 こんにちは、奥村茉実です。今回私がプレイしたゲームは1988年にリバーヒルソフトから発売された「琥珀色の遺言」(X68000版)です。アドベンチャーゲームであり、現在プロジェクトEGGで440円(月額料金別)で購入可能です。

前まで利用させていただいていた機種が販売終了となったので、今回からはマウスコンピューターさんの「G-Tune P5-144」を利用していきます。主な仕様は、Core i7-10750H、メモリ16GB、GeForce GTX 1650 Ti、SSD 512GB、フルHD液晶を搭載しています。レトロゲームをプレイする際の参考にしてください

 ストーリーを軽くご紹介。大正時代にとある邸宅、琥珀館で影谷恍太郎の謎の死が発見されました。遺言として残されていたのはタロットカードである西洋骨牌のみ。彼の死後に身内の中で次々と生まれてくるお互いの不信感と疑い。彼の執事であった辰野銀蔵は、私がこれから操ることになる私立探偵の藤堂龍之介に捜査を依頼します。遺言となるタロットカードは何なのか。次々と出てくる謎は解けるのか。そして犯人は一体誰なのか。なぜこのような事件が起こったのか……。という難事件を色んな手がかりをもとに解決していきます。

最初に簡単なストーリーが流れます。文字から滲み出るレトロ感(笑)

 実は今回、私は自らこのようなゲームをやりたいと編集部に依頼しました。以前この企画でやらせていただいた別のアドベンチャーゲームが、とても自分にあっていたような気がして、また同じ系統のものをやりたいなと思ったのです。恐らく、自分のペースで自分が思うようにゲームを進められるのがあったのかと思います。ちなみにその時はわずか2日で全クリ(笑)今回も楽しみだー!

 ざっくりストーリーを頭に入れつつ早速スタート。まずはこのゲームのプレイ方法や、UIなどを軽くチェックします。これは毎回のルーティン。〈龍之介の行動〉を選ぶと、色んな分析が可能です。最初は〈証拠品や容疑者の分析〉はもちろん真っ白。でも〈人間関係の分析〉で、相関図が見られるのは本当に助かる! アドベンチャーゲームは登場人物が多いだろうし、犯人を探していく中でこの分析は貴重な捜査の道具になるはず。

龍之介の行動。細かい操作を行なう。セーブやロードもここで
すごく助かる相関図! ただぱっと見で登場人物が多いのが分かる……

 続いて自分の部屋を出て、館を探索! まずは1つ1つの部屋に入り、中にいる人々と会話。最初は挨拶をして、その人は誰なのか探ります。ここからは、各登場人物について、私の印象なんかを交えつつ紹介していきます。

マップ。部屋がたくさん!
初めましての人にはまずは挨拶から。自分がどんな人なのかなどを教えてくれます

 サダの部屋にいる今井たみ。私は勝手に「サダ子」と呼んでいますが、シンプルに見た目が怪しいなぁ(笑)。だいぶ話しかけましたが、自分は年も年だし事件は関係ない……、奥様の仰せのままに……という発言が多く、自分を捜査の対象から外すように仕向けているようにも見えてしまう。

今井たみ。屋敷の女中頭。被害者が亡くなる前の奥さんである千代が、この屋敷へ入る時に一緒に付いてきた人。そこから40年近くこの屋敷に仕えている

 清水春。事件の話をすると突然あからさまに怯え出す。子供だから思い出しただけで怖いのか、演技なのかは分かりませんが、明らかにちょっと変でしょ!

清水春。最近館で働き始めた子

 辰野銀蔵は、この事件の依頼人ですが、ドラマの見過ぎでしょうか? 一周回って依頼した本人が犯人では説が私の中で誕生しました(笑)。実は遺言のタロットカードを渡してきたのもこの人です。

辰野銀蔵。この事件の依頼者
ここでタロットカードをゲット!

 人がいない部屋でも、鏡台や押し入れなど家具の中などを1つ1つ確認ができます。こういうところで証拠品を見つけていくのかな。

部屋の中で証拠品を探す!

 それにしても部屋がたくさん。スムーズに探索を進めていきますが、1つ、いいですか? 人多すぎ! 情報多すぎ! テスト勉強よりも大変ですけど!? そんなだから相関図はスマホで写真を撮り、関係を都度確認しながら進めていくことが必須。特に私はこの種の暗記が得意ではないので……。

 同じ人に何度も話しかけると、会話の内容が増えてきました。どんどん会話の内容を選べるようになるので、しっかり大事な話を見逃さないようにします。みんな最初はそう簡単には口を開いてくれませんが、相手のことを聞くと、その人が被害者とどういう関係かを教えてくれ、事件や家族、遺産などなど話題が増えていきます。

 館にいる全員をその人自身がどう思っているのか、どんな人なのかを1人1人に聞いていき、手がかりを増やします。だけど多すぎて整理が追いつかない! 関係ない話かな〜と思っていても、解決の手がかりをふと話すこともあり油断禁物です。

会話を通じて詳しく探っていきます

 美空ひばりさん感が強めの美津さん。この家自体に不満が大量発生してそうです。旦那さんにはあまり愛情がないみたいなので、そんな旦那さんのお父さんを殺してしまうのは、おかしくないかとも思える。

美津。 被害者の息子の奥さん。美空ひばりさん感じが強め

 被害者の2人目の妻のルイ。こっちの奥さんはどうでしょう。やっぱり私のドラマの見過ぎか、基本的に事件のことを思い出したくない話したくない……と嘆く人は怪しいんだよなぁ。

ルイ。被害者の2人目の妻

 結城一馬。この人、今回の一番の問題児だと思う。口悪いし性格も悪いし酒癖も悪いし、全員に嫌われているみたいですね。私も犯人じゃなくても普通にムカつくタイプの男性だと思ってしまう(笑)。こういう人って大体臆病で殺人事件を犯すタイプでもないかも、とは思いますが、犯人とまではいかなくても、どこかで何か繋がっていそうなので一応マークを。

結城一馬。被害者の2人目の妻であり、被害者の義理の兄

 徐々にみんなが心を開いてくれて、色んな情報をくれるのですが、シンプルにこの家系色々と複雑ですわ。ふと途中で相関図を確認してみると、容疑者だと思われる人に色がついていて、整理しやすくなっている!

途中の相関図。このように怪しい人は黄色く色が!

 そしてなんと「琥珀館って案外狭いな〜」と思っていたら、まだ行っていない他の部屋が大量にありました……。単純にマップ上でスクロールし忘れていました(笑)。ということでここにきてさらに追加で見つけた部屋を探索していきます!

 だいぶプレイして、もうみんな怪しいよ……。このゲームの基本は本当に何回も何回も探索を繰り返すのみです。すると、都度話すことが変わっていたり、いる部屋が変わっていたりします。誰かと誰かが一緒にいる時もありますし、話している途中に他の人がその部屋に来ることもあります。探索している途中にフワッと誰かが画面上に出てくると普通にビックリしちゃう。

 なんか大きな動きないかな〜と思っていたら、駐車場でレースのハンカチをゲット! これはいい証拠品になるのでは!?やっぱり人がいないところもしっかり寄って見るのは大切。いったん自室に戻って、証拠品の分析を開くと、やはりこのハンカチは立派な証拠品に!

やっと1つ目の証拠品を発見!

 被害者の甥である芳明は龍之介の友人で、タロットカードについての本を探してくれると言っていたのに、全然見つけてくれない。これがあれば何か捜査が進むはずなのに!

芳明との会話。いつ話しても探しておく!の一点張り。おい!

 うーん私が巡る順番がダメなのか、ピタッと捜査が進まなくなりました。誰に話しかけても、どこを見ても何も変わらず。この時間きたか~とどんより(笑)。

 いや、もう一回最初から丁寧に見て回ろうと思った瞬間! 被害者の執事の辰野が、結城は被害者の息子、利彦に多額の借金をしているから犯人だと言い出したのです!

 ここで、結城の怪しさはグッと増えましたが、私の中ではそれを話す辰野の怪しさも倍増。やっぱり依頼人こそ怪しいぞ!?さらにさらにいきなり長旅から帰宅した被害者の息子の敦男が登場。手に怪我をしていました。もうその怪我さえ嘘じゃないかと怪しく見えてしまう(笑)。しかも彼はアノ結城と仲がいいとか……。

 草間彌生さん感が強めな綾ちゃんはどうでしょう。初めから恍太郎の遺産を狙っていて、気に入られようとしていたと周りから思われているみたいです。こんなに簡単な犯人捜しになるかとも思いつつ、実際に被害者付近に狙っていたものがあったのは事実みたい。

影谷綾。被害者の前の妻の子

 喜助のおじさんは事件に関係あるかないかは知らないけど、シンプルに態度悪いぞ! しかも遺体が見つけられたのは庭。この人は庭の番人。マークせずにはいられませんね。

喜助。この屋敷の庭番

 1つずっと気になっていたのが、清水春いわく、事件当日は玄関の掃除をしていたが特に人の出入りなしとのことだったのに、屋敷の女中、宮守スミいわく、当日パーティーに行っていた綾を玄関の掃除をしていた時に見たとのこと。

 時間が違うのかもしれないけど、なんか話が矛盾している気がする。どこで殺され、運ばれたにせよ、中庭に死体があったということは恐らく外で行われた犯行か? 中庭なので完全に外ではなくて、中からも簡単に出られるような敷地内であることは間違いないのかなと。考えれば考えるほど色んな可能性が出てきてパンクしそうでした。

 何人か怪しそうな人物をピックアップしてきましたが、まだまだ話は聞き切れていないですし、会っていない人もいるのでこれからにかかっていますね!

 ということで2日間に渡りたくさん館内で情報集め等をしてきましたが、2日目にあまり進展がなく、今週はそこで断念。ただ捜査は始まったばかり。次週以降で一気に進めてやる!

 やっぱりこういうアドベンチャーゲームは頭も使うので大変な部分もありますが、優雅なBGMと一緒に自分のペースで、自分の考えを生み出しつつやっていけるので好きだな~。

現時点での捜査段階。まだまだ始まったばかり……!
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