西川和久の不定期コラム
メモリ1枚構成でも大丈夫?Ryzen AI 9 HX 470搭載ミニPC「A9 MAX」を試す
2026年5月21日 06:05
Ryzen AI 9 HX 470を搭載したミニPC
実はこのGEEKOM AI PC A9 MAXは本連載で2回目の登場だ。1回目はRyzen AI 9 HX 370搭載モデル。つまり以前はプロセッサ違いの従来モデルに相当する。
今回ご紹介するAI PC A9 MAXは、CPUにRyzen AI 9 HX 370の後継/上位ともいえるRyzen AI 9 HX 470搭載ミニPCだ。ほかの仕様は上記と同じとなる。主な仕様は以下の通り。
| GEEKOM「AI PC A9 MAX」の仕様 | |
|---|---|
| プロセッサ | Ryzen AI 9 HX 470 (Zen 5 4コア/Zen 5c 8コア、12コア24スレッド、クロック最大 5.2GHz、キャッシュ L2: 12MB/L3: 24MB、TDP 28W、cTDP 15~54W、最大55TOPSのNPU内包) |
| メモリ | 32GB(32GB 1枚) / SO-DIMMスロット2基(最大128GB) |
| ストレージ | 2TB SSD/M.2 2280 NVMe PCIe 4.0、M.2 2230 NVMe PCIe 4.0 1基空き |
| OS | Windows 11 Pro(25H2) |
| グラフィックス | Radeon 890M Graphics(16コア)/HDMI 2.1 2基、USB Type-C 2基 |
| ネットワーク | 2.5Gigabit Ethernet(2.5GbE) 2基、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 |
| インターフェイス | USB 3.2 Gen 2 5基、USB 2.0、USB4(DisplayPort Alt Mode)、USB4(PD給電対応)、3.5mm音声入出力、SDカードスロット |
| サイズ/重量 | 135×132×46.9mm、692g(実測) |
| 価格 | 25万9,900円(32GB/2TB) |
プロセッサはRyzen AI 9 HX 470。Zen 5 4コア/Zen 5c 8コアで12コア24スレッド。クロックは最大5.2GHz。キャッシュはL2が12MB、L3が24MB。TDPは28W、cTDPは15~54W。最大55TOPSのNPUを内包する。
Ryzen AI 9 HX 370のリフレッシュ版という位置付けだが、クロックの最大が+0.1GHz、その分総合TOPSも若干上がっているものの(最大86TOPS対最大80TOPS)、内包しているNPUは同じでほかも変わらず……と、ほとんど違いはない。
メモリ32GBなら16GBモジュールが2枚かな?と思っていたところ32GB 1枚だったのにはちょっと驚き。SO-DIMMスロット自体は2つあるので、もう1枚32GBを入れれば64GBになり、無駄はないものの、標準状態ではシングルチャネル作動になるためベンチマークテストの結果は低めに出ている。なお、最大128GB搭載可能だ。
ストレージは2TB SSDで、PCIe 4.0対応のM.2 2280 SSDが搭載済み。M.2 2230スロットは1基空いている。OSはWindows 11 Pro。25H2だったのでこの範囲でWindows Updateを適用し評価している。
グラフィックスはプロセッサ内蔵Radeon 890M Graphics(16コア)。外部出力用にHDMI 2.1 2基とUSB4(DisplayPort Alt Mode対応)を装備。これにより、最大4画面同時出力が可能だ。
ネットワークは2.5GbE 2基、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4。そのほかのインターフェイスは、USB 3.2 Gen 2 5基、USB 2.0、USB4 2基(2基ともDisplayPort Alt Mode対応、1基はUSB PD給電対応)、3.5mmジャック、SDカードスロット。USB4のうちの1つはPD給電可能なため、モニターが対応していれば給電と映像出力がType-Cケーブル1本で済みスッキリする。
サイズ135×132×46.9mm、重量692g(実測)。直販価格は今回の構成で25万9,900円(32GB/2TB)。昨今の円安およびメモリの高騰により20万円を大きく超えてしまった。
なお、冒頭に挙げた下位モデルは、Ryzen AI 9 HX 370を搭載、直販価格はメモリ32GB/SSD 1TBモデルが21万4,900円、メモリ32GB/SSD 2TBモデルが24万4,900円となっている。ただし、2025年10月では32GB/2TBが14万9,900円だったので、とんでもなく値上がりしている。加えて、当時は16GB 2枚構成で32GBだったが、現在は本機と同様に32GB 1枚な可能性が高い。
筐体はメタルボディでそれなりにしっかりしている。大きさはiPhone 16 Proとの比較からも分かるようにミニPCとしては一般的。重量は実測で692g。USB4からの給電に対応しているため、行く先々で該当するACアダプタがあれば本機だけ持ち運べば良く、ある意味軽量級だ。
前面はUSB 3.2 Gen 2 4基、3.5mm音声入出力、電源ボタン。前面にUSB 3.2 Gen 2 4基が4つあるのはちょっと珍しい。背面はUSB4(DisplayPort Alt Mode、USB PD給電対応)、HDMI、2.5GbE 2基、USB 3.2 Gen 2、USB 2.0、USB4、HDMI出力を配置。なおUSB PD給電は電源入力側のUSB4となる。また扉の写真からも分かるように、左側面にSDカードスロットがある。裏は4つのゴム足とVESAマウンタ用のネジ穴。
付属品はACアダプタ(サイズは約98×64×23mm、重量253g、出力120W)、HDMIケーブル、VESAマウンタ+ネジ一式。BIOSは起動時[DEL]キーで表示する。
内部へのアクセスは、4つのゴム足を剥がすと下にネジがあるため、これを外し、そのネジの周囲に穴があるので、細いドライバーなどを入れちょっと持ち上げると裏蓋が外れるようになっている。
開けると、さらに中にある金属パネルの隅に4つネジがあるので、これを外す。これでようやく内部にアクセスできる。ただし、Wi-Fiのアンテナ線2本が底面カバーにつながっており短いため、勢いで外すとすぐにコネクタ側が外れてしまうので要注意だ。
M.2 2基のうち1つは装着済み。メモリは32GB 1枚(Crucial製)。また、このM.2 2280 SSDの下(ネジ側)にWi-Fiモジュールがあり、アンテナ線のコネクタが外れた場合、結構面倒なことになる。実際筆者は外してしまい戻すのに苦労した(笑)。
ノイズは耳を筐体に近づけてもほとんど聞こえず。発熱はベンチマークテストなど負荷をかけると、背面側のスリットから暖かい風(熱いまでは行かない)が結構出る。放熱処理がうまくできているのだと思われる。
32GBが1枚なので、ベンチマークテストで本来の実力が出せず
初期起動時、追加されたアプリケーションなどはなく、Windows 11 Pro(25H2)のまま。実は32GBメモリ1枚と知ったのは、内部の写真を撮った時だったので、初期セットアップからしばらくは特に違和感もなく操作していた。シングルとは言え、構成が構成なだけにサクサク動く。
2TB SSDは「KINGSTON OM8TAP42048K1-A00」。仕様によると、最大リード6,100MB/s、ライト5,400MB/s。CrystalDiskMarkの値もそのまま出ている。C:ドライブのみの1パーティションで約1.9TBが割り当てられ、空きは1.76TB。
2.5GbEはRealtek Gaming 2.5GbE Family Controllerが2基。Wi-FiはMediaTek Wi-Fi7 MT7925、BluetoothもMediaTek製だった。
ベンチマークテストは、PCMark 10、3DMark、Cinebench 2026。ただしメモリが1枚でシングルチャネル動作になるためその影響が出ている。3DMarkのスコアだけRyzen AI 9 HX 370/16GB 2枚のスコアと併記したので参考にしてほしい(PCMark 10とCinebenchはベンチマークのバージョンが変わったため比較できない)。
ご覧のように、3DMarkのスコアは結構低く出てしまった。去年(2025年)なら即32GBを追加して……と書いていただろうが、現在メモリはとんでもない価格になっているため、それが難しいのが残念なところ。
| PCMark 10 v2.3.2912 | |
|---|---|
| PCMark 10 Score | 8,807 |
| Essentials | 10,775 |
| App Start-up Score | 10,347 |
| Video Conferencing Score | 9,056 |
| Web Browsing Score | 13,351 |
| Productivity | 15,633 |
| Spreadsheets Score | 18,416 |
| Writing Score | 13,272 |
| Digital Content Creation | 11,005 |
| Photo Editing Score | 19,300 |
| Rendering and Visualization Score | 9,789 |
| Video Editting Score | 7,055 |
| Cinebench 2026 | |
|---|---|
| Multi Threads | 4,432 |
| Single Threads | 482 |
[Read]
SEQ 1MiB (Q= 8, T= 1): 6155.000 MB/s [ 5869.9 IOPS] < 1361.82 us>
SEQ 1MiB (Q= 1, T= 1): 4542.406 MB/s [ 4332.0 IOPS] < 230.69 us>
RND 4KiB (Q= 32, T= 1): 549.233 MB/s [ 134090.1 IOPS] < 231.01 us>
RND 4KiB (Q= 1, T= 1): 63.214 MB/s [ 15433.1 IOPS] < 64.70 us>
[Write]
SEQ 1MiB (Q= 8, T= 1): 5489.834 MB/s [ 5235.5 IOPS] < 1525.18 us>
SEQ 1MiB (Q= 1, T= 1): 5140.531 MB/s [ 4902.4 IOPS] < 203.69 us>
RND 4KiB (Q= 32, T= 1): 489.603 MB/s [ 119532.0 IOPS] < 259.06 us>
RND 4KiB (Q= 1, T= 1): 169.152 MB/s [ 41296.9 IOPS] < 24.13 us>
以上のようにGEEKOM「AI PC A9 MAX」は、Ryzen AI 9 HX 470/32GB/2TBを搭載したミニPCだ。スペックだけなら十分なのだが、メモリは32GBが1枚でシングルチャネル動作になってしまうのが痛いところ。また価格も25万円を超えてしまった。
Ryzen AI 9 HX 370搭載機だと若干安価になるものの、それでも去年から比較するとかなりの値上がり。この辺りをどう思うかで、本機の評価が分かれるのではないだろうか。






























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