ベンチで検証! CPUのキキどころ

3世代9種類のCPUでサイバーパンク2077のフレームレートを検証

サイバーパンク2077

 今回テストするのは、最新作「サイバーパンク2077」。今冬注目の最新タイトルで、3世代9種類のCPUを最新のハイエンドGPU「GeForce RTX 3080」と組み合わせた場合のパフォーマンスをチェックする。

 テストするCPUとその他の機材は以下のとおり。

【表1】テストするCPUのおもな仕様
プロセッサー・ナンバーCore i9-10900KCore i5-10600Core i3-10100Core i7-6700KCore i5-6600KCore i3-6100Core i7-2600KCore i5-2500KCore i3-2105
世代第10世代第6世代第2世代
CPUアーキテクチャComet LakeSkylakeSandy Bridge
製造プロセス14nm14nm32nm
コア数1064442442
スレッド数20128844844
ベースクロック3.7GHz3.3GHz3.6GHz4.0GHz3.5GHz3.7GHz3.4GHz3.3GHz3.1GHz
最大ブーストクロック5.3GHz4.8GHz4.3GHz4.2GHz3.9GHz3.8GHz3.7GHz
L3キャッシュ20MB12MB6MB8MB6MB3MB8MB6MB3MB
対応メモリDDR4-2933 (2ch)DDR4-2666 (2ch)DDR4-2133/DDR3L-1600 (2ch)DDR3-1333 (2ch)
PCI ExpressPCIe 3.0 x16PCIe 3.0 x16PCIe 2.0 x16
TDP125W65W65W91W91W51W95W95W65W
対応ソケットLGA1200LGA1151LGA1155
【表2】テスト機材一覧
CPUCore i9-10900KCore i5-10600Core i3-10100Core i7-6700KCore i5-6600KCore i3-6100Core i7-2600KCore i5-2500KCore i3-2105
コア数/スレッド数10/206/124/84/84/42/44/84/42/4
パワーリミット (PL1)125W65W65W95W95W51W95W95W65W
パワーリミット (PL2)250W134W90W118.75W118.75W63.75W118.75W118.75W81.25W
パワーリミット (Tau)56秒28秒28秒8秒8秒8秒1秒1秒1秒
マザーボードASUS TUF GAMING Z490-PLUS (WI-FI) [UEFI:1001]ASUS Z170-A [UEFI:3802]ASUS P8Z68-V PRO [UEFI:3603]
メモリDDR4-2933 8GB×2 (2ch、21-21-21-47、1.20V)DDR4-2133 8GB×2 (2ch、15-15-15-36、1.20V)DDR3-1333 8GB×2 (2ch、9-9-9-24、1.50V)
ビデオカードGeForce RTX 3080 Founders Edition
システム用SSDCrucial MX500 500GB (SSD/6Gbps SATA)
アプリケーション用SSDSanDisk Ultra 3D SSD 1TB (SSD/6Gbps SATA)
電源CORSAIR RM850 CP-9020196-JP (850W/80PLUS Gold)
グラフィックスドライバGeForce Game Ready Driver 457.30 (27.21.14.5730)
OSWindows 10 Pro 64bit (Ver 2004 / build 19041.329)
電源プラン高パフォーマンス
室温約25℃

レイトレーシングを用いる超高画質設定でテスト

 サイバーパンク2077では、グラフィック設定のクイックプリセットを「レイトレーシング:ウルトラ」、テクスチャの質を「高」に設定して、4K解像度(3,840×2,160ドット)とフルHD解像度(1,920×1,080ドット)でフレームレートの測定を実施した。ゲームのバージョンは1.05。

 4K解像度ではGPU側がボトルネックとなって60fpsには届かなかったが、Core i9-10900Kをはじめとする第10世代Coreプロセッサは48.1~51.1fpsを記録しており、問題なくプレイできるフレームレートは確保できている。一方、第10世代Coreプロセッサ以外のCPUについては、平均40fpsを超えたのはCore i7-6700Kのみで、ほかのCPUはプレイ中に30fpsを維持するのも厳しい結果となった。

 フルHD解像度で平均60fpsを上回ったのは、75.1fpsを記録したCore i9-10900Kと、62.9fpsのCore i5-10600のみだった。4K解像度より描画負荷が軽いためGPU的には60fps以上を実現できる性能はあるものの、上位2製品以外のCPU側のボトルネックによってフレームレートが頭打ちになってしまっている。

サイバーパンク2077 (v1.05)

 リアルタイムレイトレーシングを用いた超高画質設定を適用したサイバーパンク2077が要求するCPU性能は高く、最新世代の4コア8スレッドCPUを用いても平均60fpsには届かなかった。せっかくGeForce RTX 30シリーズのような高性能GPUを導入するのであれば、すくなくとも6コアのCore i5-10600以上、できれば8コアのCore i7や10コアのCore i9を用意したい。

 今回のサイバーパンク2077がそうであるように、最新のゲームではGPU性能だけでなくCPU性能への要求も高まっている。ビッグタイトルが次々に投入されている今冬、ゲーミングPCのアップグレードをするなら、GPUだけでなくCPUのアップグレードも合わせて検討してほしい。

[制作協力: インテル]