石井英男のデジタル探検隊

明治神宮球場にテントを張って家族でキャンプ

~NECとレノボのタブレットが活躍した「TOKYO HOME TOWN! 2015」体験記

スタジアムキャンプの会場となった明治神宮野球場

 NECレノボ・ジャパングループは、ここ数年、海の家の運営やダンスミュージックイベントのメインスポンサー契約など、若者に対する同社のプレゼンスを高める施策を積極的に行なっている。その一環として、東京ヤクルトスワローズが開催する親子向けイベント「スタジアムキャンプ」をサポートしている。NECレノボ・ジャパングループ(以下NECレノボ)のサポートは、1家族に2台ずつタブレットを貸し出し、さまざまな場面で活用してもらおうというものだ。

 NECレノボが、スタジアムキャンプのサポートを開始したのは去年(2014年)からだが、今年(2015年)は、テントの張り方やご飯の炊き方などの動画をあらかじめタブレットに入れておいてマニュアル代わりに使ったり、Google SkyMapを活用して夜に天体観測を行なうなど、より充実した内容となっている。筆者もスタジアムキャンプ2015に参加し、スタジアムでのテント泊を含む、全てのプログラムを体験したので、その様子をレポートする。

東日本大震災以降、「防災」と「家族の絆」を意識

 このスタジアムキャンプは、東京ヤクルトスワローズ(以下ヤクルト)が「東京が故郷になる」をテーマに2007年から開催しているもので、今回で5回目となる。2011年の東日本大震災以降、「防災」と「家族の絆」も強く意識したプログラムが組まれており、NECレノボもそうした意義に共感して、サポートを決めたのだという。

内野席2Fからの眺め。キャンプの参加者はまず内野席2Fに荷物を置き、グラウンドに集合した

 今回の「スタジアムキャンプ ~TOKYO HOME TOWN! 2015」(以下スタジアムキャンプ2015)は、8月13日から8月14日という日程で開催された。場所は、ヤクルトのホームスタジアムである明治神宮野球場であり、参加資格は1組6名までの親子であり(未就学児童は参加不可)、抽選で約60組の家族が選ばれた。競争率は10倍程度と非常に人気があるイベントであり、去年も応募したが外れて、今年再チャレンジして当選したという家族もいた。参加者のほとんどが熱心なヤクルトファンであり、関東以外から参加している家族も多かった。

 1日目の集合時間は13時であり、参加者は受付を済ませると、内野席2Fに荷物を置き、グラウンドに集合した。開会式では、株式会社ヤクルト球団の鳥居義道氏がまず開会宣言を行ない、続いてNECパーソナルコンピュータの浅井裕介氏が、災害時にはタブレットが役に立つと説明した。参加者は受付時に、レノボの「YOGA Tablet 2」とNECの「LaVie Tab S」を1家族につき1台ずつ、合計2台貸し出された。

グラウンドの人工芝に座って説明を聞く参加者達

 浅井氏は、そのタブレットを使って、キャンプ中の写真や動画を撮影したり、この後に家族で挑戦するアウトドアでのご飯の炊き方やテントの張り方の解説の動画を見ることができるので、存分に活用して欲しいと語った。その後、今回のキャンプの隊長を務める、株式会社ヒーロー代表である新保孝三氏が、キャンプならではの不自由さを楽しんで欲しいと挨拶した。ヒーローは、手ぶらでバーベキューなどの事業を行なっている会社であり、毎年、スタジアムキャンプの運営を支えている。

ヤクルトOBのギャオス内藤さんと宇佐美さんによるキャッチボール教室が開催

 スタジアムキャンプの参加者は約60家族だが、10~12家族ずつ、1丁目から5丁目までのチームに分けられた。各チームをまとめるチームリーダーが紹介された後、登場したのはヤクルトOBのギャオス内藤さんと宇佐美さんだ。もちろん、ヤクルトファンの参加者は大きな歓声で2人を迎え、子供たちも大喜びであった。ギャオス内藤さんと宇佐美さんは、親子キャッチボール教室のコーチとして招かれており、まず、ギャオス内藤さんが正しいボールの握り方や足の踏み込み方、腕の振り下ろし方など、ボール投げの基本を解説した。

元ヤクルトのギャオス内藤さん(右)と宇佐美康広さん(左)が登場

 1日目は天候が不安定で時折小雨がぱらつくような天気だったので、予定を変更して、先に全員での記念撮影が行なわれ、その後、親子でのキャッチボールが始まった。ギャオス内藤さんと宇佐美さんは、キャッチボールをしている親子の間を回って、アドバイスをしていた。

 キャッチボールの後は、ギャオス内藤さんと宇佐美さんのノックを受ける練習が始まった。元プロ野球選手にノックしてもらうというのは、貴重な経験であろう。少年野球をやっている子だと思われるが、見事な守備と返球を見せる子もいた。子どもがノックを受けている様子を貸し出されたタブレットで撮影している親も多かった。

こちらはギャオス内藤さんのグループ。キャッチしたらキャッチャーへ返球を行なう

ベンチや記者室、記者席など、普段立入禁止の場所に入れる

 スタジアムキャンプは、ヤクルトが主催しているので、普段は関係者以外立入禁止の場所に入れることも魅力だ。プロ野球選手や監督たちが座るベンチはもちろん、スポーツ新聞などの記者が座って速報記事を書く、記者席や記者室も開放されており、ちょっとした社会科見学のようであった。記者室は、エアコンが効いており、休憩所としても使われていた。記者室には、NECやレノボの最新PCが並んだタッチ&トライコーナーも設けられていたほか、貸し出したタブレットの充電場所ともなっていた。また、2日目の午後には、「THE学」と題したタブレットの活用講座が行なわれたのだが、記者室はその受付場所にもなっていた。

記者室の中の様子。エアコンが効いており、休憩所としても使われていた。中央にはタブレットのACアダプタが並んでおり、夜にはここでタブレットを充電する

チーム対抗ストラックアウト大会で盛り上がる

 ノック練習の後は、チーム対抗のストラックアウト大会が行なわれた。小さい子は手前のラインから、大きい子は後ろのラインからボールを順番に的に向かって投げていく。優勝は5チーム中唯一全部抜きを実現した3丁目チームであり、3丁目チームに属する家族は、望遠カメラのスーパーカラービジョン映像をバックに家族写真を撮影してもらうという栄誉を得た。

ストラックアウト大会は、各丁目対抗で行なわれ、小さい子は手前のラインから、大きい子は後ろのラインからボールを投げた

ジップロックでご飯が炊ける!? キャンプ場でも便利なジップロックご飯

 一通り身体を動かすプログラムが終了したら、次は夕食の準備だ。いったん球場の外に出て、ヒーローのスタッフからご飯の炊き方のレクチャーを受ける。アウトドアでご飯を炊くなら飯ごうなどを使うのがメジャーだが、今回はなんとジップロックでご飯を炊くという。ジップロックご飯の炊き方は簡単で、まず、ジップロックに米1合と水(ミネラルウォーター)を入れ、チャックを閉じる。次に大鍋でお湯を沸かし、米と水が入ったジップロックを中に入れて20分ほどゆでる。20分経ったら、ジップロックを取り出して、チャックを開けて数分蒸らせばOKだ。この炊き方のポイントは、鍋で沸かすお湯は、綺麗な水である必要はないということだ。鍋のお湯が直接お米に触れることはないので、川の水をそのまま使っても問題ない。

ジップロックご飯の調理は、熱湯に袋を入れてそのまま20分間ゆでる

 また、翌日の朝食は1分パスタを作る予定になっていたが、その準備も合わせて行なった。こちらの準備も簡単で、人数分のパスタを大きめのジップロックに入れて、水を適量入れれば完了だ。

外野席上段で豪華なバーベキューに舌鼓!

 ご飯が炊けたら、コンロのスタンドを畳んで、スタンドと炊けたご飯を持って、再び野球場に入る。外野席上段には、ホワイトガソリンを燃料として使うコンロがぐるりと設置されており、テーブルも準備されていた。人数分のバーベキューの具材が配布されたが、牛肉はステーキのような厚さで、豚肉も大きく、なかなか豪華であった。各自、肉や野菜を焼いて、塩や胡椒、醤油で味付けをし、先ほどジップロックで炊いたご飯と一緒に皿に盛り付ければ、豪華なディナーの出来上がりだ。外野席スタンドも開放されており、家族が集まって夕食を食べている姿は、とても楽しそうであった。

手際よく、肉や野菜を焼いていく参加者達

 筆者もジップロックご飯とバーベキューをいただいたが、バーベキューもご飯もとても美味しかった。ジップロックご飯は、袋に入れたまま、塩やふりかけなどをかけて食べることもできるので、無駄な荷物を減らしたいアウトドアには最適だ。

1日目のメインイベント、家族が協力してのテント張り

 夕食が終わったら、再びグラウンドに荷物を持って移動を開始した。1日目のメインイベントとも言える、グラウンドでのテント張りだ。これまでテントを張った経験がないという参加者が多かったが、ヒーローのスタッフがスーパーカラービジョンを使って、丁寧にテントの張り方を解説してくれたので、どの家族も無事にテントを張ることができた。

 前述したように、貸し出されたタブレットの中には、ジップロックご飯の炊き方やテントの張り方の動画が入っており、分かりづらかったところはタブレットを見ながらテントを張っている家族もいた。自分達のテントだということが分かるように、テントの入口には、家族で書いた表札が貼られた。なお、通常はテントの固定にペグを使うが、グラウンドにペグは打てないので、ウォーターウェイトを使ってテントを固定した。

テント張りが完了した状態を、内野席2Fから撮影してみた。グラウンドにテントが林立している風景はなかなか見られないだろう

 テント張りが完了したら、1人につき3本ずつ500mLのミネラルウォーターが配られた。ミネラルウォーターに名前のタグを付けて、冷やすためにどぶづけの中に入れた。

恐怖の肝試しとお風呂タイム、天体観測は雲が多くて残念

 テントを張り終えたら、お風呂の時間だ。各チーム毎に順番にお風呂に入るのだが、野球場の中にお風呂があるとは思ってなかった。お風呂は秘密の場所にあり、プロ野球選手も使っているとのことだ。お風呂と並行して、スタジアムの通路を使った肝試し大会が行なわれた。キャンプ参加者と関係者以外はいないスタジアムの夜の通路は、はっきりいってかなり不気味だ。ちゃんとメイクをしたお化け役の役者が何人も配置されており、あちこちから悲鳴が聞こえていたが、最後まで進むと「勇気のしるし」を手に入れることができる。この勇気のしるしを持っていると、後でいいことがあるのだ。

テントを張り終えたら、風呂と肝試しの時間に。記者室のPCを触りにくる子供たちも

 最後は、消灯式と天体観測だ。再び浅井氏が登場し、タブレットにインストールされているGoogle SkyMapの使い方を説明した。ナイターの照明が付いていると、グラウンド上はかなり明るいのだが、照明を消すとあたりは闇に包まれる。晴れていれば、カシオペア座流星群の流星も見られたかもしれないのだが、残念ながら雲が多く、雲の切れ間からいくつかの星が見える程度であった。寝る前に、貸し出されたタブレットを記者室に持って行き、ACアダプタに接続して充電するようにアナウンスされており、各自、タブレットの充電を行なっていた。

グラウンドに寝転がって、タブレット片手に天体観測をする参加者。残念ながら雲が多く、星はあまり見られなかった

2日目の朝、マスコットキャラクターの「つば九郎」も登場

 2日目の朝が来た。筆者も、報道陣用に用意されたテントに泊まったのだが、今年は去年に比べるとかなり気温が下がっていたとのことで、思ったよりも快適であった。早朝に多少雨が降ったが、起きる頃には止んでいた。

 起床時間は午前6時だが、時間になっても寝ている家族もいた。そこに登場したのが、ヤクルトのマスコットキャラクター「つば九郎」だ。まだ寝ている家族のテントを覗き込んだり、中に倒れ込んだりして、強引に起こして回っていた。当然、つば九郎は子供たちに大人気で、後をついて回っていた。

ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター「つば九郎」が登場。まだ寝ている家族のテントを覗き込んだりして、強引に起こして回っていた

 全員起床したら、つば九郎と一緒のラジオ体操が始まった。ラジオ体操が終わると、子供たちがつば九郎を取り囲んで、タブレットで写真を撮影していた。

朝食は1分ゆでるだけの1分パスタ

 ラジオ体操が終わったら、再び外野席上段に移動して朝食の準備だ。朝食はパスタをゆでるのだが、一晩水につけたパスタは水を吸って生麺のように柔らかくなっており、通常なら10分程度ゆでる必要があるパスタも、わずか1分ゆでるだけで食べられる。燃料を節約できるので、こちらもアウトドア向きの調理法だ。パスタをゆでたら、ミートソース(こちらは作るのではなく既に調理済みのものが配られた)をかけて食べる。サラダ代わりに、新鮮なトマトとキュウリも配られ、1日目の夕食と同様に外野席の思い思いの場所に座って、朝食をとった。1分パスタは、アルデンテからはほど遠く、給食にでてきたソフト麺のような食感であったが、十分美味しかった。

思い思いの場所でミートソースパスタを食べる参加者達

テントを片付けて、為替を遊びながら学ぶ

 朝食が終わったら、テントの片付け作業だ。まず、テントを固定していたウォーターウェイトを外して、指定された置き場所まで運ぶ。次に、テントの床に敷いていたウレタンシートを畳んで返却する。テントの畳み方もスタッフがスーパーカラービジョンを使って丁寧に説明してくれたので、テントを畳むのが初めてという家族も元通りに収納用バッグにしまうことができた。

家族が協力してテントを畳んでいる様子

 次に行なわれたのが「遊んで学ぼう」というプログラムだ。これは遊びながら為替に詳しくなろうというもので、まず円高と円安について、ホワイトボードを使って説明が行なわれた。その後、1家族につき1万燕札が10枚ずつ、合計10万燕が配られた。もちろん、本物のお金ではなく、このイベントのために作られたお金だが、なかなか凝ったデザインで、本来はプログラム終了後は回収する予定だったが、記念に欲しいという参加者も多く、希望者は持って帰ることができた。

これがつば九郎銀行の1万燕札。1家族あたり10枚で合計10万燕となる

 このプログラムも、各チームでの対抗戦となった。ルールは簡単で、グラウンドの外野に、為替レートが書かれた紙が入った封筒がばらまかれているので、その封筒を子供たちが走って取ってくる。各チームには両替所が設けられており、燕をドルに換えることができる。1回に両替できる燕は、最低1万燕、最高5万燕と決められており、為替レートが悪いからといって、お金を全く両替しないということはできない。

 また、両替のチャンスは3回までで、その3回で10万燕を全て両替しないといけない。両替によって得たドルの額を競うゲームなのだ。要するに、1ドル=80燕のような燕高の時に多く両替し、1ドル=130燕といった円安の時には両替を少なくすればいいのだが、封筒を開けられるのは両替所で両替をする時だけなので、なかなか難しい。

 両替が終わったら、チームリーダーがチームが得たドルを全て集めて、平均を算出する。その平均で順位が決まるのだが、ストラックアウト大会に続き、両替ゲームも3丁目チームが優勝した。3丁目チームには、賞品として1家族に1台、ヤクルト特製双眼鏡がプレゼントされた。

優勝チームには、1家族に1個、ヤクルト特製双眼鏡がプレゼントされた

昼食を食べて解散式

 最後にまた全員で記念撮影を行ない、その後、希望者には同日夜に行なわれるヤクルトスワローズ v.s. 阪神タイガース戦の試合チケットが配布された。グラウンドでのイベントはこれで終わりで、参加者は荷物を内野席2Fまで運び、野球場外でヒーローが調理したカレーを受け取り、昼食をとった。カレーは食べ終わった後の容器を持って行けば、お代わりし放題で、3杯も4杯も食べている人もいた。

ずらりと並んだカレー。空き容器を持って行けばお代わりを入れてくれる

 昼食後、解散式が行なわれた。まず、鳥居氏が「キャンプ楽しかった人?」と訊いたところ、ほぼ全員が手を挙げた。続いて抽選会が始まった。1日目の夜の肝試しをクリアして、勇気のしるしをゲットした家族のみが抽選の対象となったのだが、賞品はメロンやバザールでござーるぬいぐるみ、レノボとNECのタブレットが1台ずつなど、なかなか豪華であった。最後に、隊長である新保氏が締めの挨拶を行ない、今後もキャンプやアウトドアに関心を持って欲しいと語った。

抽選会の目玉賞品が、レノボのタブレット「YOGA Tablet 2」だ

NECレノボが主催したタブレット活用講座「THE学」にも多くの家族が参加

 野球場でのプログラムはこれで終了だが、追加プログラムとしてNECレノボが主催する「THE学」が行なわれた。このプログラムは、希望者のみ参加というものだが、過半数の家族が参加していた。THE学は、野球場から歩いて10分程度の「聖徳記念絵画館」の中で開催された。

THE学は、明治神宮野球場から歩いて10分程度の「聖徳記念絵画館」の中で開催された

 THE学の受付開始時間まで1時間程度の時間があったが、その間、スタッフ数名は必死に、参加者に貸し出していたタブレットで撮影された写真や動画のデータをUSBメモリにコピーする作業を行なっていた。THE学の終わりにUSBメモリを手渡せるように、この作業はTHE学に参加される家族が優先されていた(THE学に参加されなかった家族へは後日USBメモリが郵送される)。タブレットは1家族に2台貸し出されていたため、USBメモリも1家族に2本ずつとなる。

 THE学の会場内には、「LAVIE Hybrid ZEROの重さ当てクイズコーナー」、「RealSense体験コーナー」、「記念写真撮影コーナー」の3つのタッチ&トライコーナーが用意されており、子供たちにも好評であった。

世界最軽量ノートPC「LAVIE Hybrid ZERO」の重さ当てクイズコーナー。左に並んでいるものを2個組み合わせて、LAVIE Hybrid ZEROとほぼ同じ750~790gにできれば合格だ

 THE学のメインイベントは、タブレットを活用して自分の居場所が分からなくなってしまった怪我人を救助するというもので、チームリーダーの1人であるエビちゃんが怪我人役を演じていた。怪我人と救助に向かった司会者、会場内は、互いにGoogleハングアウトのビデオチャット機能で繋がれており、怪我人からの情報を元に、GoogleマップやGoogleを活用して怪我人の場所を推測し、救助者に伝えていく。怪我人からの情報が断片的で、最初はなかなか居場所が分からなかったが、なんとか怪我人の位置を特定し、無事に怪我人を助け出すことができた。浅井氏は、災害時に携帯の音声通話が繋がりづらくなった場合でも、データ通信は利用できることが多いことを解説し、その場合、こうしたビデオチャットなどでコミュニケーションが取れる可能性があると語った。

GoogleマップやGoogleハングアウトを活用して、怪我人からの情報で居場所を突き止めていく

 THE学の参加者には、お土産として自分達がタブレットを使って撮影した写真や動画のデータが入ったUSBメモリが2本渡され、27時間近くに及ぶ全プログラムが終了した。参加者に話をきいてみたところ、「普段はなかなかできない経験ができ、子どもとの夏休みのいい思い出になった」と満足した様子であった。

こちらが参加者にプレゼントされたUSBメモリ。ちゃんとLAVIEロゴが印刷されている

 スタジアムキャンプは、競争率約10倍という人気のイベントであるが、来年以降も開催される予定である。熱心なヤクルトファンはもちろんのこと、明治神宮野球場の裏側を見てみたいという家族は、是非来年応募してみてはいかがだろうか。

以下にそのほかの写真をまとめて掲載する。

続々と集合する参加者達。グラウンドの砂部分にはシートがかけられていた
キャンプ開始の挨拶をする株式会社ヤクルト球団の鳥居義道氏
続いてNECパーソナルコンピュータの浅井裕介氏が挨拶を行ない、災害時のタブレットの活用についてコメントした
浅井氏が両手に掲げているのは、各家族に1台ずつ貸し出されたタブレット。左が「YOGA Tablet 2」で、右が「LaVie Tab S」
続いて挨拶を行なった株式会社ヒーローの代表新保孝三氏。アウトドアの達人で、キャンプの隊長の役割を務める
参加者は1丁目から5丁目までの5つのチームに分けられ、各チームのリーダーが順に紹介された
ギャオス内藤さんはトークもさすがに上手であった
宇佐美さんも「こんにちは、武井壮です」と挨拶し、笑いをとっていた
正しいボールの握り方を分かりやすく説明するギャオス内藤さん
子供たちも熱心にギャオス内藤さんの説明を聞いていた
天候が不安定だったので、先に参加者全員での記念撮影を行なった。バックスクリーンのスーパーカラービジョンにもスタジアムキャンプ用の画像が表示されている
キャッチボール用にソフトタイプのボールが配られた
親子キャッチボールがスタート。ギャオス内藤さんと宇佐美さんもグラウンドを回って指導していた
グラウンド一杯に広がってキャッチボールを楽しんだ
次は、ノックを受ける練習だ。ギャオス内藤さんと宇佐美さんが、キャッチングの基本について説明した
2つのグループに分かれて、ノックを受けた。こちらは宇佐美さんのグループ
子どもがノックを受けている様子を貸し出されたタブレットを使って撮影している人も多かった
ACアダプタがこれだけ並ぶと壮観だ。ACアダプタのケーブルには管理番号のシールが貼られており、貸し出されたタブレットの管理番号に合わせて充電する
NECやレノボの最新PCが並んでおり、参加者は自由に触れることができた
2日目の午後に開催された「THE学」の参加申し込み場所
スポーツ新聞などの記者が試合を観戦するための記者席にも入ることができた。記者席からの視点はかなり低い
記者席は半地下のような場所にあり、天井はかなり低い。置かれているものが歴史を感じさせる
ノートPCが何台か置かれ、参加者はスポーツ記者気分を味わうことができた。席の前には、媒体名が書かれたプレートが貼られている
公式記録席には、ヒットやエラーなどの公式記録を入力するためのテンキーが置かれていた
時代を感じさせるファックス。現在も使われているのだろうか
ダイヤル式電話なども、今の子どもは見たことがないだろう。ADSLルーターなどを設置している媒体もあった
ノック練習の後は、ストラックアウト大会が行なわれた。まずは、ギャオス内藤さんが手本を見せたのだが、結果はイマイチであった
バックネット裏にある望遠カメラ。ここから撮影した映像がバックスクリーンのスーパーカラービジョンに表示される
ストラックアウトで優勝した3丁目チームは、望遠カメラのスーパーカラービジョン映像をバックに家族写真を撮影してもらうという栄誉を得た
通路にあったエンブレム。明治神宮野球場は大正15年に竣工されており、90年近い歴史を持つ
ストラックアウト大会も終わり、エアコンの効いた記者室で休憩中
1日目の夕食の準備。球場の外にずらりとカセットコンロが用意された
オレンジのシャツを着たヒーローの人が、ジップロックご飯や1分パスタの作り方を説明した
ジップロックに1合のご飯と水(ミネラルウォーター)を入れて、チャックを閉じる。袋には名前を書く
こちらは翌日の朝食用の1分パスタの準備。パスタを1つかみ大きいジップロックに入れて水を入れる
参加者も早速、ジップロックご飯の準備を開始
こちらは1分パスタの準備
1分パスタは家族分をまとめて1つのジップロックに入れてから、水を入れる
こんな感じで一晩水につけておく
貸し出されたタブレットには、ジップロックご飯の炊き方を説明する動画が入っていた
袋が直接鍋の縁に触れないようにする
20分加熱したら、袋を開けて、少し蒸らす
コンロを片付け、スタンドと炊けたご飯を持って、再び野球場に入る
外野席の上段で、バーベキューが行なわれた
バーベキューの具材が配布された。牛肉も豚肉も分厚くて豪華だ
ホワイトガソリンを燃料に使うコンロで、早速バーベキュー開始
こちらは冷たい麦茶の提供コーナー
塩や胡椒も用意されており、好みで味付けを行なう
トレイに肉やジップロックご飯を載せて、各自スタンドに座って食べる
ジップロックご飯もなかなかいい感じに炊けていた
食器を使わず、ジップロックのまま塩やふりかけをかけてご飯を食べることができるのもアウトドア向きだ
火の調節などは、ヒーローのスタッフが行なってくれる
スタンドでの夕食は、子供たちにとっていい思い出となるだろう
夕食が終わったら、再びグラウンドに移動する
今度は家族単位でのテント張りだ。まずはテントを持ってチーム毎に決められた場所に移動する
スーパーカラービジョンを使ってテントの張り方が丁寧に解説された
家族で協力してポールを延ばしているところ
2本のポールを十字に交差させてテントの上に置く
ポールを曲げてテントを立てる
テントを張るのは初めてという家族も多かったが、丁寧な説明で、無事テント張りが完了した
入口を開ければ風通しがよくなる
テントは4人用である
1人につき3本、500mLのミネラルウォーターが配られた
床に敷くシートも2枚ずつ配布された
各テントの入口には、表札が掲げられた
ミネラルウォーターにつけるタグに名前を書いているところ
配られたミネラルウォーターに名前を書いたタグをつけて、各丁目ごとに設置されたどぶづけの中に入れて冷やす
グラウンドにはペグが打てないので、ペグ代わりにウォーターウェイトを利用してテントを固定した
1日目の最後のイベントが、天体観測だ。浅井氏がタブレットに入っているGoogle SkyMapの使い方を説明した
貸し出されたタブレットを記者室に戻して、ACアダプタに接続してから就寝した
無事に全てのタブレットが戻ってきた
2日目の朝。早朝多少雨が降ったが、朝5時前にはやんだ。まだほとんどの家族がテントで寝ている
起床時間は朝6時だが、空はすっかり明るくなっている
「つば十郎」と書かれた表札のテントに突入して倒れ込むつば九郎
つば九郎は子供たちに大人気で、子供たちが後をついて回っている
熱中病対策用に各丁目ごとに置かれた噴霧器だが、今年は比較的涼しく、出番は少なかったようだ
配布されたTシャツに着替えて、朝のラジオ体操に集合
つば九郎と一緒にラジオ体操
つば九郎の写真をタブレットで撮影している子供たち
白衣を着た救急スタッフも帯同しており、軽い怪我をした子の治療などをしていた
再び外野席上段に移動して、朝食の準備。一晩水につけたパスタは水を吸って生麺のように柔らかくなっている
水が中まで染みこんでいるので、ゆで時間はわずか1分ですむ
配布されたミートソースをゆでたパスタにかける
新鮮なトマトとキュウリも配られた
ミートソースパスタを食べる家族
1分パスタは、アルデンテという食感ではないが、十分美味しかった
朝食後、テントを畳んで元の袋に収納する作業を開始
テントを固定していたウォーターウェイトを外して外野の外周に並べる
まずウレタンシートを畳んで返す
テントの畳み方もスーパーカラービジョンを使って説明された
大きかったテントもこの状態に
最後は収納用バッグに入れる
テントを片付けたら、為替について遊びながら学ぶイベントが始まった。まずは、為替の基本である円安と円高について説明が行なわれた
1家族に10万燕ずつお金が配られた
外野の奥でスタッフが為替レートの書かれた紙が入った封筒をばらまいた
スタートの号令で、一斉に子供たちが封筒を取りに走り出した
封筒を取って帰ってくる子ども。早い者勝ちではないが
各丁目に設けられた両替所で、封筒を開けて為替レートを確認。いくら両替するかを決める。両替額は最低1万燕、最高5万燕と決められている。今回の為替レートは、1ドル125燕であり、やや燕安だ
こちらは1ドル90.9燕とかなり燕高であり、たくさん両替するチャンスだ
両替所に並ぶ参加者達
両替のチャンスは最大3回であり、チーム全員の両替が終わったら、両替したドル紙幣をチームリーダーに渡す。チームリーダーはそれを合計して、その平均を競う
各チームリーダーから結果をきいて、ホワイトボードに記入する
上段がチーム全員の平均金額。下段がチーム内の最高金額。優勝は3丁目チームであった
こちらが燕から両替したドル紙幣。もちろん、このスタジアムキャンプのために作られたオリジナル紙幣だが、よくできている
優勝賞品を受け取る3丁目チーム
最後にまた全員での記念撮影を行なった
希望者には同日に行なわれるヤクルトスワローズvs阪神タイガース戦の試合チケットが配布された
2日目の昼食はカレー。こちらは自分達で調理するのではなく、ヒーローが調理したものを受け取る
野菜たっぷりのカレー。子どもも食べられるように甘めだが美味しかった
内野席2Fでカレーを食べる参加者
この後で開催される試合の準備のため、グラウンドの整地が行なわれていた
解散式が開始。最初に鳥居氏が「キャンプ楽しかった人?」と訊いたところ、ほぼ全員が手をあげた
抽選会の開始。1日目の夜の肝試しをクリアして、勇気のしるしをゲットした家族のみが抽選の対象となる
当選者が読み上げられる緊張の一瞬
抽選会の賞品としてメロンが提供された
NECからバザールでござーるぬいぐるみも提供
隊長である新保氏が締めの挨拶を行なった
満足した表情で球場から出る参加者達
聖徳記念絵画館の正面入口はこちらだが、THE学はここから入る場所ではなく、横の入口から入る場所で行なわれた
参加者が借りて使っていたタブレットの写真データをUSBメモリにコピーしているスタッフ
こちらはRealSense搭載ノートPCの体験コーナー。子供たちに人気であった
YOGA Tablet 2で家族写真を撮影し、その場でプリントしてくれるコーナーも人気だった
プリンタとタブレットは無線LANで接続されている
THE学のメインイベントが始まった。タブレットを活用して自分の居場所が分からなくなってしまった怪我人を救助するというシナリオだ。スクリーンに映っているのが、怪我人のエビちゃんだ
左の緑のシャツを着た方がタブレットを持って自転車で救助に向かうことになった
怪我人のエビちゃんからの情報は、ホワイトボードに書かれている。Googleも駆使して、それらしい場所を探す
ついにエビちゃんを発見したが、既に意識をなくして倒れてしまっていた。葉っぱを目と口に置いてみたが……
THE学の参加者達。キャンプ参加者の過半数がTHE学に参加した
葉っぱを食べたら復活し、無事救出されたエビちゃん
THE学の参加者には、キャンプ中貸し出されていた2台のタブレットで撮影した写真や動画のデータが入ったUSBメモリがプレゼントされた(参加されていない方には、後日郵送される)
1家族あたり2台のタブレットが貸し出されていたので、USBメモリも2つとなる
このUSBメモリは、Micro USBとUSBの両対応になっており、側面のレバーをスライドさせることでコネクタが出てくる。これはMicro USB端子を出したところ
レバーを反対側にスライドさせると、通常サイズのUSB端子が出てくる。タブレットとPCの間でのデータ交換などに便利だ

(石井 英男)