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Ryzen 7 7800X3Dはコスパにも優れたゲーミングCPUになるのか?

 Zen 4ベースのCPUに3D V-Cache搭載した「Ryzen 7000X3D」シリーズ製品で、唯一未発売となっていたRyzen 7 7800X3Dが4月6日からグローバルで発売される。日本では4月14日に発売され、価格は7万1,800円を予定している。

 そのRyzen 7 7800X3Dを発売に先立ってテストする機会が得られたので、同シリーズ最上位モデルであるRyzen 9 7950X3Dなどとの比較を通して、その性能を確認してみよう。

ゲーミングCPUのド本命「AMD Ryzen 7 7800X3D」最速実機解説ライブのお知らせ

 4月5日(水)22時より、高いゲーム性能とコスパを合わせ持つCPU「Ryzen 7 7800X3D」をライブで解説!ベンチマーク結果公表はもちろん、実動デモも交えていち早くお届けします。製品の解説を務めるのはKTU・加藤勝明氏。MCは改造バカ・高橋敏也氏。

96MBのL3キャッシュを搭載するゲーミングCPU「Ryzen 7 7800X3D」

 Ryzen 7 7800X3Dは、Zen 4アーキテクチャと3D V-Cacheを採用したRyzen 7000X3Dシリーズにおいて、もっとも低価格で提供される8コア/16スレッドCPU。対応CPUソケットはSocket AM5で、価格は449ドルとされている。

 Ryzen 7 7800X3DのCPUパッケージには、Zen 4アーキテクチャに基づいて5nmプロセスで製造されたCCD(Core Chiplet Die)と、6nmプロセスで製造されたIOD(I/O Die)が1基ずつが実装されている。CCDには、3D-V Cacheと呼ばれる64MBのSRAMが積層されており、CCDが備える32MBと組み合わせることで96MBというL3キャッシュ容量を実現した。

 3D V-Cacheを除けば、CPUコア数やIODの機能はRyzen 7 7700Xと同等だが、サーマルスロットリングの作動温度が95℃から89℃に引き下げられているほか、CPUの最大ブーストクロックも5.4GHzから5.0GHzに引き下げられている。一方で、電力指標であるTDPは105Wから120Wに引き上げられており、電力リミット(PPT)や電流リミット(TDC/EDC)についても、上位モデルであるRyzen 9 7950X3Dと同等の値が設定された。

【表1】Ryzen 7 7800X3Dの主な仕様
モデルナンバーRyzen 7 7800X3DRyzen 7 7700XRyzen 9 7950X3D
CPUアーキテクチャZen 4Zen 4Zen 4
製造プロセス5nm CCD + 6nm IOD5nm CCD + 6nm IOD5nm CCD + 6nm IOD
CPUコア数8816
CPUスレッド数161632
L2キャッシュ8MB8MB16MB
L3キャッシュ96MB32MB128MB (96+32MB)
ベースクロック4.2GHz4.5GHz4.2GHz
ブーストクロック5.0GHz5.4GHz5.7GHz
CPU内蔵GPU (iGPU)Radeon GraphicsRadeon GraphicsRadeon Graphics
GPUコア数222
ストリーミングプロセッサ128基128基128基
対応メモリDDR5-5200(2ch)DDR5-5200(2ch)DDR5-5200(2ch)
PCI ExpressPCIe 5.0PCIe 5.0PCIe 5.0
TDP120W105W120W
PPT162W142W162W
TDC/EDC120A/180A110A/170A120A/180A
TjMAX89℃95℃89℃
対応ソケットSocket AM5Socket AM5Socket AM5
3D V-Cache搭載8コア/16スレッドCPU「Ryzen 7 7800X3D」
Ryzen 7 7800X3DのCPU-Z実行画面

テスト機材と比較環境

 Ryzen 7 7800X3Dの比較機材には、3D V-Cache非搭載の8コア16スレッドCPU「Ryzen 7 7700X」と、上位モデルの16コア/32スレッドCPU「Ryzen 9 7950X3D」、従来の3D V-Cache搭載CPU「Ryzen 7 5800X3D」、Intel最新の24コア/32スレッドCPU「Core i9-13900K」を用意した。

 Socket AM5対応CPUについては、すべて「MSI MEG X670E ACE」に搭載して検証を行なう。この際、BIOSについてはAMD推奨の「1.006」を使用している。また、メインメモリの動作クロックについては、JEDEC準拠のスタンダードメモリを使用して、各CPUの最大メモリクロックに調整している。

 なお、OSを再インストールせずにRyzen 9 7950X3DからRyzen 7 7800X3Dに換装した場合、AMD PPM provisionig file driverの意図しない挙動によるものと思われるパフォーマンス低下が生じる可能性があるというAMDの報告に基づき、Ryzen 7 7800X3Dはフレッシュな状態のOSでテストを実行した。

 また、VBS(Virtualization Based Security)については、比較環境を統一すれば有効でも無効でも良いとするAMDの資料に基づいて全環境で有効にしているのだが、テストによってはVBSを有効化することによって1割程度スコアが低下するものもある。VBS無効でテストしたRyzen 9 7950X3Dのレビューなどとは結果を比較できない点に注意して欲しい。

【表2】テスト機材
CPURyzen 7 7800X3DRyzen 7 7700XRyzen 9 7950X3DRyzen 7 5800X3DCore i9-13900K
コア数/スレッド数8C/16T8C/16T16C/32T8C/16T8P+16E/32T
L2キャッシュ8MB8MB16MB4MB32MB
L3キャッシュ96MB32MB128MB (96+32MB)96MB36MB
CPU電力リミットPPT=162WPPT=142WPPT=162WPPT=142WPL1=PL2=253W
CPU電流リミットTDC=120A、EDC=180ATDC=110A、EDC=170ATDC=120A、EDC=180ATDC=95A、EDC=140AIccMAX=400A
CPU温度リミット89℃95℃89℃90℃100℃
マザーボードMSI MEG X670E ACEASUS TUF GAMING X570-PRO WIFI IIGIGABYTE Z790 AORUS ELITE AX
BIOS1.0064602F5
メモリDDR5-5200 16GB×2 (2ch、42-42-42-83、1.1V)DDR4-3200 16GB×2 (2ch、22-22-22-52、1.2V)DDR5-5600 16GB×2 (2ch、46-45-45-89、1.1V)
CPUクーラーADATA XPG LEVANTE 360 ARGB (ファンスピード=100%)
ビデオカードGeForce RTX 4090 Founders Edition (24GB)
GPUドライバGRD 531.41 (31.0.15.3141)、Resizable BAR=有効
システム用SSDCORSAIR MP600 1TB (NVMe SSD/PCIe 4.0 x4)
アプリケーション用SSDCFD CSSD-M2B2TPG3VNF 2TB (NVMe SSD/USB 10Gbps)
電源玄人志向 KRPW-PA1200W/92+ (1,200W/80PLUS Platinum)
OSWindows 11 Pro 22H2 (build 22621.1485、VBS有効)
電源プランバランス
計測HWiNFO64 Pro v7.42、ラトックシステム RS-BTWATTCH2
室温約24℃
Zen 4ベースの8コア/16スレッドCPU「Ryzen 7 7700X」
3D V-Cache搭載16コア/32スレッドCPU「Ryzen 9 7950X3D」
3D V-Cache搭載8コア/16スレッドCPU「Ryzen 7 5800X3D」
24コア/32スレッドCPU「Core i9-13900K」
GeForce RTX 4090 Founders EditionのGPU-Z実行画面

ベンチマーク結果

 それでは、ベンチマークテストの結果をみていこう。

 実施したベンチマークテストは、「Cinebench R23」、「Blender Benchmark」、「やねうら王」、「Adobe Photoshop」、「DaVinci Resolve 18」、「HandBrake」、「TMPGEnc Video Mastering Works 7」、「PCMark 10」、「SiSoftware Sandra」、「3DMark」、「VRMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」、「BLUE PROTOCOL ベンチマーク 」、「Forza Horizon 5」、「オーバーウォッチ 2」、「フォートナイト」、「エーペックスレジェンズ」、「サイバーパンク2077」、「モンスターハンターライズ:サンブレイク」、「Microsoft Flight Simulator」。

Cinebench

 CPUの3DCGレンダリング性能を測定するCinebench R23では、Multi CoreとSingle Coreを実行した。

 Multi Coreにおいて、Ryzen 7 7800X3Dが記録した「17,658」は5製品中4番手の結果となっており、Ryzen 7 7700Xを約10%、Ryzen 9 7950X3Dを約50%、Core i9-13900Kを約54%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約28%上回った。

 Single Coreでも、Ryzen 7 7800X3Dが記録した「1,799」は全体4番手の結果で、Ryzen 7 7700Xを約9%、Ryzen 9 7950X3Dを約11%、Core i9-13900Kを約19%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約22%上回った。

【グラフ01】Cinebench R23 (R23.200)「Multi Core」
【グラフ02】Cinebench R23 (R23.200)「Single Core」

3DMark「CPU Profile」

 3DMarkの「CPU Profile」は、スレッド数毎のCPU性能を計測するベンチマークテストだ。

 Ryzen 7 7800X3Dのスコアは全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを12~13%、Ryzen 9 7950X3Dを13~45%、Core i9-13900Kを19~50%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを6~10%上回った。

【グラフ03】3DMark v2.25.8092「CPU Profile」(1/2)
【グラフ04】3DMark v2.25.8092「CPU Profile」(2/2)

Blender Benchmark

 Blender Benchmarkでも、Ryzen 7 7800X3Dのパフォーマンスは全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを2~8%、Ryzen 9 7950X3Dを50~51%、Core i9-13900Kを49~50%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを22~31%上回った。

【グラフ05】Blender Benchmark 3.1.0 (Blender v3.5.0)

将棋ソフト「やねうら王」

 将棋ソフトの「やねうら王」では、ベンチマーク機能を利用してマルチスレッドテストとシングルスレッドテストを実行した。

 マルチスレッドテストでは、Ryzen 7 7800X3Dのパフォーマンスは全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを約10%、Ryzen 9 7950X3Dを約51%、Core i9-13900Kを約49%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約24%上回った。

 シングルスレッドテストでも、Ryzen 7 7800X3Dのパフォーマンスは全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを約13%、Ryzen 9 7950X3Dを約14%、Core i9-13900Kを約9%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約8%上回った。

【グラフ06】やねうら王 v7.61「マルチスレッド (bench 128 nT 19)」
【グラフ07】やねうら王 v7.61「シングルスレッド (bench 128 1 19)」

Adobe Photoshop Camera Raw

 Adobe Photoshopでは、プラグインのCamera RAWを使用して2,400万画素のRAWファイル×100枚を最高画質のJPEGファイルに変換するのにかかった時間を計測し、その変換速度を比較した。

 Ryzen 7 7800X3Dの変換速度は全体4番手となる5.53fpsで、Ryzen 7 7700Xを約2%、Ryzen 9 7950X3Dを約15%、Core i9-13900Kを約24%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約39%上回った。

【グラフ08】Adobe Photoshop Camera Raw (v15.2.0.1381)「RAW→JPEG変換」

DaVinci Resolve 18

 DaVinci Resolve 18では、カメラで撮影した2160p60(4K60p)動画に字幕を追加したものを、YouTube向けプリセットでレンダリングしたさいの処理速度を比較した。

 フルHD(1080p60)でのレンダリングにおいて、Ryzen 7 7800X3Dの処理速度は全体3番手となる97.3fpsで、Ryzen 9 7950X3Dを約16%、Core i9-13900Kを約27%下回る一方で、Ryzen 7 7700Xを約3%、Ryzen 7 5800X3Dを約35%上回った。

 4K(2160p60)でのレンダリングでは、55.4fpsを記録したRyzen 7 7800X3Dの処理速度は全体4番手で、Ryzen 7 7700Xを約6%、Ryzen 9 7950X3Dを約26%、Core i9-13900Kを約35%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約26%上回った。

【グラフ09】DaVinci Resolve 18 (v18.1.4 BUILD 9)

動画エンコードソフト「HandBrake」

 オープンソースの動画エンコードソフト「HandBrake」では、4K(2160p)の動画ソースをCreatorプリセットでエンコードして、その処理速度を比較した。

 Ryzen 7 7800X3Dのエンコード速度は全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを7~8%、Ryzen 9 7950X3Dを40~43%、Core i9-13900Kを44~46%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを26~29%上回った。

【グラフ10】HandBrake v1.6.1

動画エンコードソフト「TMPGEnc Video Mastering Works 7」

 動画エンコードソフトのTMPGEnc Video Mastering Works 7では、4K(2160p)のソース動画をH.264形式とH.265形式に変換したさいのエンコード速度を計測した。

 H.264形式への変換では、Ryzen 7 7800X3Dのエンコード速度は全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを4~7%、Ryzen 9 7950X3Dを22~45%、Core i9-13900Kを29~47%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを25~27%上回った。

 H.265形式への変換でもRyzen 7 7800X3Dのエンコード速度は全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを7~10%、Ryzen 9 7950X3Dを25~45%、Core i9-13900Kを16~43%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを26~31%上回った。

【グラフ11】TMPGEnc Video Mastering Works 7 (v7.0.27.30)「H.264形式へのエンコード」
【グラフ12】TMPGEnc Video Mastering Works 7 (v7.0.27.30)「H.265形式へのエンコード」

PCMark 10

 PCMark 10では、もっとも詳細なテストである「PCMark 10 Extended」を実行した。

 Ryzen 7 7800X3Dが記録した総合スコアの13,806は全体3番手となっており、Ryzen 9 7950Xの14,704に次ぐ全体2番手のスコアで、Ryzen 7 7700Xを約2%、Ryzen 9 7950X3Dを約4%下回る一方で、Ryzen 7 5800X3Dを約13%、Core i9-13900Kを約5%上回った。

【グラフ13】PCMark 10 Extended (v2.1.2600)

SiSoftware Sandra 「CPUベンチマーク」

 SiSoftware SandraのCPUテストから、「Arithmetic」、「Multi-Media」、「Image Processing」の結果を紹介する。

 CPUの演算性能を測定するArithmeticでは、Ryzen 7 7800X3Dのスコアは全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを9~10%、Ryzen 9 7950X3Dを約51%、Core i9-13900Kを45~59%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを20~29%上回った。

 マルチメディア性能を測定するMulti-MediaでもRyzen 7 7800X3Dのスコアは全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを5~11%、Ryzen 9 7950X3Dを50~53%、Core i9-13900Kを1~42%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを19~81%上回った。

 画像処理性能を計測するImage Processingでは、全体2番手を記録した「Diffusion」と、全体3番手を記録した「Noise Reduction」を除き、Ryzen 7 7800X3Dのスコアは全体4番手となっており、Ryzen 7 7700Xを3~11%、Ryzen 9 7950X3Dを23~51%、Core i9-13900Kを1~42%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを15~96%上回った。

 Ryzen 7 5800X3Dが全体2番手を記録したDiffusionは3D V-Cacheの効果が現れやすいテストで、全体ベストのCore i9-13900Kを約1%だけ下回ったものの、Ryzen 7 7700Xを約48%、Ryzen 9 7950X3Dを約21%、Ryzen 7 5800X3Dを約51%上回った。一方、「Noise Reduction」はIntel製CPUに大してZen 4が有利なテストで、Core i9-13900Kを約10%、Ryzen 7 5800X3Dを約123%上回ることで全体3番手となっている。

【グラフ14】SiSoftware Sandra v31.117 「Processor Arithmetic (プロセッサの性能)」
【グラフ15】SiSoftware Sandra v31.117 「Processor Multi-Media (マルチメディア処理)」(1/2)
【グラフ16】SiSoftware Sandra v31.117 「Processor Multi-Media (マルチメディア処理)」(2/2)
【グラフ17】SiSoftware Sandra v31.117 「Processor Image Processing (画像処理)」(1/2)
【グラフ18】SiSoftware Sandra v31.117 「Processor Image Processing (画像処理)」(2/2)

SiSoftware Sandra「メモリベンチマーク」

 SiSoftware Sandraで、メインメモリの帯域幅とレイテンシの計測を行なった。

 Ryzen 7 7800X3Dのメモリ帯域幅は49.91GB/sで、同じDDR5-5200メモリを搭載するRyzen 7 7700XやRyzen 9 7950X3Dとほぼ同等の結果となっている。一方、DDR4-3200メモリを搭載するRyzen 7 5800X3Dの31.75GB/sを約57%上回り、DDR5-5600メモリを搭載したCore i9-13900Kの68.10GB/sを約27%下回った。

 メモリレイテンシについては、Ryzen 7 7800X3Dが67.0ns(ナノ秒)で、Ryzen 7 7700X(66.5ns)やRyzen 9 7950X3D(66.7ns)とほぼ同等。Ryzen 7 7800X3Dの61.4nsより9%大きく、Core i9-13900Kの90.5nsより26%小さかった。

【グラフ19】SiSoftware Sandra v31.117 「Memory Bandwidth (メモリ帯域幅)」
【グラフ20】SiSoftware Sandra v31.117 「Cache & Memory Latency (メモリレイテンシ)」

SiSoftware Sandra「キャッシュベンチマーク」

 CPU内蔵キャッシュのレイテンシや帯域幅を測定した結果が以下のグラフだ。

 Ryzen 7 7800X3Dのキャッシュレイテンシは、L1やL2キャッシュの領域では動作クロックが高いRyzen 7 7700Xよりやや大きいものの、3D V-Cacheが影響する64~256MBの範囲ではRyzen 7 7700Xより明らかに小さい値を記録している。

 キャッシュの帯域幅に関しても、レイテンシと同じく64~256MBの範囲でRyzen 7 7700Xを大きく上回っており、3D V-Cacheによって約3倍の容量に増加したL3キャッシュの効果が確認できる。

【グラフ21】SiSoftware Sandra v31.117 「Cache & Memory Latency (レイテンシ)」
【グラフ22】SiSoftware Sandra v31.117 「Cache & Memory Latency (クロック)」
【グラフ23】SiSoftware Sandra v31.117 「Cache Bandwidth」

3DMark

 3DMarkでは、「Speed Way」、「Port Royal」、「Time Spy」、「Fire Strike」、「Wild Life」を実行した。

 特に高負荷なSpeed WayとPort RoyalではGPU性能がボトルネックとなるため、各CPUのスコアはほぼ横並びとなっている。

 Time Spyでは、Ryzen 7 7800X3Dは全体3番手のスコアを記録しており、Ryzen 7 7700Xを約1%、Core i9-13900Kを約6%下回り、Ryzen 9 7950X3Dを約2%、Ryzen 7 7800X3Dを約6%上回った。

 Fire Strikeでは、Ryzen 7 7800X3Dが全体ベストのRyzen 7 7700Xとほぼ同等のスコアで2番手につけている。これは、テスト側のメニーコアCPUへの最適化不足と思われるGraphics Scoreの不自然な低さによって、Ryzen 9 7950X3DとCore i9-13900Kが総合スコアを落としたことが影響している。

 Wild Lifeでは、Ryzen 7 7800X3Dが全体3番手のスコアを記録。Ryzen 7 7700Xを2~14%、Core i9-13900Kを3~10%下回る一方で、Ryzen 9 7950X3Dをわずかに、Ryzen 7 5800X3Dを3~26%上回った。

【グラフ24】3DMark v2.25.8092「Speed Way」
【グラフ25】3DMark v2.25.8092「Port Royal」
【グラフ26】3DMark v2.25.8092「Time Spy」
【グラフ27】3DMark v2.25.8092「Fire Strike」
【グラフ28】3DMark v2.25.8092「Wild Life/Wild Life Extreme」

VRMark

 VRMarkでは、「Orange Room」、「Cyan Room」、「Blue Room」を実行した。

 Orange RoomでのRyzen 7 7800X3Dは、Ryzen 7 7700Xを約13%、Core i9-13900Kを約1%下回る一方で、Ryzen 9 7950X3Dを約5%、Ryzen 7 5800X3Dを約14%上回った。

 DirectX 12テストであるCyan RoomでのRyzen 7 7800X3Dは、全体ベストのRyzen 7 7700Xに次ぐ2番手のスコアを記録。この結果には、Cyan RoomがメニーコアCPUや2基のCCDを備えたCPUとの相性が悪いテストであるため、Core i9-13900KやRyzen 9 7950X3Dのスコアが伸びていないことが影響している。

 5K解像度で実行されるBlue Roomについては、GPU性能がボトルネックとなるため各CPUのスコアは横並びとなっている。

【グラフ29】VRMark v1.3.2020「スコア」
【グラフ30】VRMark v1.3.2020「平均フレームレート」

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク

 ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークでは、描画品質を「最高品質」にして、3種類の画面解像度でテストを実行した。

 GPUがボトルネックになりにくい条件では、CPUのキャッシュ容量やメモリ性能がスコアに反映されやすいテストだけあって、Ryzen 7 7800X3DはRyzen 9 7950X3Dに次ぐ全体2番手のスコアを記録。Ryzen 7 7700Xを約17~18%、Ryzen 7 5800X3Dを約6~15%、Core i9-13900Kを約6~9%上回った。

【グラフ31】ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク「スコア」
【グラフ32】ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク「平均フレームレート」

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

 FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは、描画品質を「高品質」にして、3種類の画面解像度でテストを実行した。

 ここではRyzen 7 7800X3Dが全体ベストのスコアを記録。Ryzen 7 7700Xを2~9%、Ryzen 9 7950X3Dを1~2%、Ryzen 7 5800X3Dを1~5%、Core i9-13900Kを約1~5%上回った。

【グラフ33】FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク v1.3

BLUE PROTOCOL ベンチマーク

 BLUE PROTOCOL ベンチマークでは、描画品質を「最高画質」にして、3種類の画面解像度でテストを実行した。なお、Ryzen 9 7950X3Dで3D V-Cacheを機能させるためには、Xbox Game Barで「これをゲームとして記憶する」にチェックを入れる必要があった。

 Ryzen 7 7800X3DはRyzen 9 7950X3Dをわずかに下回るスコアを記録しており、4KでCore i9-13900Kをわずかに下回ったことを除けば全体2番手だった。ほかのCPUとの比較では、Ryzen 7 7700Xを2~16%、Ryzen 7 5800X3Dを2~23%上回り、Core i9-13900K相手にもフルHDで約7%、WQHDで約4%上回っている。

【グラフ34】BLUE PROTOCOL ベンチマーク v1.0.0「スコア」
【グラフ35】BLUE PROTOCOL ベンチマーク v1.0.0「平均フレームレート」

Forza Horizon 5

 Forza Horizon 5では、描画品質を「エクストリーム」に設定したフルHD~4Kの画面解像度と、フルHD解像度で描画品質を「中」に引き下げた高fps設定で、ゲーム内ベンチマークモードを実行した。

 Ryzen 7 7800X3DはRyzen 9 7950X3Dに匹敵するフレームレートを記録しており、高fps設定では約1%下回ったものの、全体ベストに近いパフォーマンスを発揮した。ほかのCPUとの比較では、Ryzen 7 7700Xを3~19%、Ryzen 7 5800X3Dを13~29%、Core i9-13900Kを3~10%上回った。

【グラフ36】Forza Horizon 5 (v1.573.834.0.HV)

オーバーウォッチ 2

 オーバーウォッチ 2では、描画品質を「エピック」に設定したフルHD~4Kの画面解像度でフレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは600fps。

 Ryzen 7 7800X3Dは、同じZen 4ベースの8コアCPUであるRyzen 7 7700Xを3~5%上回っており、3D V-Cacheがある程度効果を発揮していることが確認できる。ただ、ほかのCPUとの差は僅差であり、計測結果にブレが生じやすいテストでもあることも加味すると、3D V-Cacheが劇的な効果を発揮しているとは言いがたい。

【グラフ37】オーバーウォッチ 2 (v2.3.1.0.110340)

フォートナイト

 フォートナイトでは、グラフィックプリセット「最高」をベースにNaniteやLumenを無効化した設定で、フルHD~4Kの画面解像度と、アンチエイリアスを「TAA」と「TSR最高」に設定した場合のフレームレートを計測した。テスト時のグラフィックスAPIはDirectX 12。

 アンチエリアス「TAA」では、WQHD以下の画面解像度においてRyzen 7 7800X3Dが全体ベストを記録しており、Ryzen 7 7700Xを14~16%、Ryzen 9 7950X3Dを1~2%、Ryzen 7 5800X3Dを27~36%、Core i9-13900Kを約5~6%上回った。一方、4KではGPUがボトルネックとなるため各CPUの結果が横並びとなっている。

 アンチエリアス「TSR最高」では、Ryzen 7 7800X3DとRyzen 9 7950X3Dがほぼ同等のフレームレートでトップに並び立っており、Ryzen 7 7700Xを4~17%、Ryzen 7 5800X3Dを10~34%上回り、Core i9-13900Kを4Kでわずかに下回ったものの、WQHD以下では約6~7%上回った。

【グラフ38】フォートナイト (v24.10)「アンチエイリアス=TAA」
【グラフ39】フォートナイト (v24.10)「アンチエイリアス=TSR最高」

エーペックスレジェンズ

 エーペックスレジェンズでは、描画品質を可能な限り高く設定して、フルHD~4Kの画面解像度でフレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは300fps。

 このゲームではCore i9-13900KとRyzen 9 7950X3Dがわずかに高いスコアを記録しているが、ほぼ横並びと言っても差し支えない結果だ。言い換えれば、いずれのCPUでもGeForce RTX 4090の性能を十分に引き出せている状態であると言える。

【グラフ40】エーペックスレジェンズ (v3.0.29.33)

サイバーパンク2077

 サイバーパンク2077では、グラフィックプリセットを「レイトレーシング:ウルトラ」にして、フルHD~4Kの画面解像度でベンチマークモードを実行した。

 Ryzen 7 7800X3Dは、フルHDとWQHDでRyzen 9 7950X3Dを3~5%下回る全体2番手のフレームレートを記録しており、4KではRyzen 9 7950X3Dをわずかに上回って全体ベストとなっている。ほかのCPUとの比較では、Ryzen 7 7700Xを4~30%、Ryzen 7 5800X3Dを4~21%、Core i9-13900Kを1~12%上回った。

【グラフ41】サイバーパンク2077 (v1.61)

モンスターハンターライズ:サンブレイク

 モンスターハンターライズ:サンブレイク では、描画品質を「高」にして、フルHD~4Kの画面解像度でフレームレートを計測した。

 Ryzen 7 7800X3Dは、Core i9-13900KとRyzen 9 7950X3Dに次ぐ全体3番手の結果を記録。Ryzen 7 7700Xを9~26%、Ryzen 7 5800X3Dを5~26%上回った。

 全体ベストはCore i9-13900Kだったが、Ryzen 7 7800X3DがWQHD以下でRyzen 7 7700Xを大きく上回っている結果を見れば、3D V-Cacheがかなりの効果を発揮していることが伺える。

【グラフ42】モンスターハンターライズ:サンブレイク (v14.0.0.0)

Microsoft Flight Simulator

 Microsoft Flight Simulatorでは、描画設定を「ウルトラ」にしたフルHD~4Kの画面解像度と、フルHD解像度で描画品質を「ミドル」に引き下げた高fps設定でフレームレートを測定した。グラフィックスAPIは「DirectX 12」で、羽田空港から関西国際空港へのルートをエアバスA320neoでAIに飛行させ、離陸から3分間の平均フレームレートを計測している。

 ここではZen 4に3D V-Cacheを組み合わせたRyzen 7 7800X3DとRyzen 9 7950X3Dが傑出しており、Ryzen 7 7800X3DはRyzen 7 7700Xを40~46%、Ryzen 7 5800X3Dを24~25%、Core i9-13900Kを28~29%も上回った。

 これはGPUのGeForce RTX 4090に大きな余力があるからこその結果でもあるが、最高のMicrosoft Flight Simulator環境を整えたいユーザーにとって、Ryzen 7000X3Dシリーズが最高の選択肢であることは間違いない。

【グラフ43】Microsoft Flight Simulator (v1.31.22.0)

CPUベンチマーク実行中のシステム消費電力と電力効率

 ワットチェッカーを使ってシステムの消費電力を測定し、アイドル時の最小消費電力と、CPUベンチマーク実行中の平均消費電力および最大消費電力をグラフ化した。

 Ryzen 7 7800X3Dのアイドル時消費電力は92.7Wで、この数値はRyzen 7 7700Xの91.5Wとほぼ同等だ。アイドル時消費電力がもっとも低かったCore i9-13900Kの62.8Wや、次点のRyzen 7 5800X3Dの67.7Wより25~30Wほど高い数値であるため、マザーボードの設計が異なることなどを考慮しても低い数値とは言いがたい。

 CPUベンチマーク実行中の平均消費電力については、164.1~241.2Wを記録したRyzen 7 7800X3Dが5項目中4項目でもっとも低い消費電力を記録している。同じZen 4ベースの8コアCPUであるRyzen 7 7700Xは239.8~300.2Wを記録しており、Ryzen 7 7800X3Dより60~70Wほど高い数値となっている。

【グラフ44】CPUベンチマーク実行中とアイドル時のシステムの消費電力 (平均/最大)

 CPUベンチマークのスコアを平均消費電力で割ったワットパフォーマンスを比較したグラフと、Ryzen 7 7700Xを基準に指数化したグラフを用意した。なお、PhotoshopとTMPGEnc Video Mastering Works 7のワットパフォーマンスについては数値が小さくなりすぎるため1,000倍にしてグラフ化している。

 Ryzen 7 7800X3Dのワットパフォーマンスは同じ8コアCPUであるRyzen 7 7700Xを22~39%も上回っている。CPUベンチマークのスコアではRyzen 7 7700Xを1割程度下回るものも多かったRyzen 7 7800X3Dだが、実測の平均消費電力で70W近く省電力であっただけあってワットパフォーマンスは優秀だ。

【グラフ45】CPUベンチマークのワットパフォーマンス (スコア/平均消費電力)
【グラフ46】CPUベンチマークのワットパフォーマンス (Ryzen 7 7700X比)

ゲームベンチマーク実行中のシステム消費電力と電力効率

 ワットチェッカーを使って計測した、ゲームベンチマーク実行中の平均消費電力および最大消費電力をグラフ化した。

 Ryzen 9 7950X3Dの平均消費電力は296.5~583.3Wで、ファイナルファンタジーXIVの4Kテスト以外ではRyzen 7 5800X3Dに次ぐ2番目に低い平均消費電力を記録し、ファイナルファンタジーXIVの4KテストではRyzen 7 5800X3DとRyzen 7 7700Xに次ぐ3番目に低い消費電力だった。

【グラフ47】ゲームベンチマーク実行中のシステムの消費電力 (平均/最大)

 ゲームベンチマークのスコアを平均消費電力で割ったワットパフォーマンスを比較したグラフと、Ryzen 7 7700Xを基準に指数化したグラフを用意した。

 Ryzen 7 7800X3DのワットパフォーマンスはRyzen 7 7700X比で102~122%。GPUがボトルネック気味の3DMark系テストでは僅差だが、ファイナルファンタジーXIVとFINAL FANTASY XVではRyzen 7 7700Xを8~22%上回り、全体ベストのワットパフォーマンスを発揮している。

【グラフ48】ゲームベンチマークのワットパフォーマンス (スコア/平均消費電力)
【グラフ49】ゲームベンチマークのワットパフォーマンス (Ryzen 7 7700X比)

CPU温度とモニタリングデータ(Cinebench R23)

 モニタリングソフトのHWiNFO64 Proを使って取得した、Cinebench R23のMulti Coreテスト実行中のモニタリングデータをまとめてみた。

 Ryzen 7 7800X3DのCPU温度は最大79.8℃(平均78.2℃)で、TjMaxの89℃を常に下回っていた。CPUの消費電力は平均72.9Wとなっており、同じ8コアCPUであるRyzen 7 7700Xの128.9Wよりかなり低い電力で動作していたことが分かる。ただ、CPUの発熱と等しいCPU消費電力が低い割にはCPU温度が高いようにも見える。

 Ryzen 7 7800X3DのCPUクロック(CCD_0クロック)は平均4,338MHzで、これはRyzen 7 7700Xの4,798MHzより460MHz近く低いものとなっている。テスト実行中、Ryzen 7 7800X3DはCPU温度や電力、電流などいずれのリミット値にも達していないので、これがこのCPU温度における全コア稼働時の最大ブーストクロックであると考えられる。Ryzen 7 7700Xよりブーストクロックが低く設定されていることが、低い消費電力と優れた電力効率の理由というわけだ。

【グラフ50】Cinebench R23「Multi Core」実行中のCPU温度 (平均/最大)
【グラフ51】Cinebench R23「Multi Core」実行中の消費電力 (平均/最大)
【グラフ52】Cinebench R23「Multi Core」実行中のCPUクロック (平均/最大)
【グラフ53】Ryzen 7 7800X3D のモニタリングデータ
【グラフ54】Ryzen 7 7700X のモニタリングデータ
【グラフ55】Ryzen 9 7950X3D のモニタリングデータ
【グラフ56】Ryzen 7 5800X3D のモニタリングデータ
【グラフ57】Core i9-13900K のモニタリングデータ

CPU温度とモニタリングデータ(ファイナルファンタジーXIVベンチマーク)

 Cinebench R23と同じように、ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークを「フルHD/最高品質」設定で実行した際のモニタリングデータをまとめてみた。

 Ryzen 7 7800X3DのCPU温度は最大65.5℃(平均59.2℃)で、CPUの平均消費電力は45.8W、CPUクロックは平均4,189MHz(最大4,621MHz)で、いずれもRyzen 7 7700Xより低い数値となっている。同じアーキテクチャとコア数のCPUで動作クロックが低いにも関わらず、ベンチマークスコアが約17%も高かったのは、3D V-Cacheが効いているからこそである。

 なお、Ryzen 7 7700Xの平均GPUクロックが他よりも低い数値となっているのはGPUの性能を引き出せていないからだ。Ryzen 7 7800X3DとRyzen 7 7700Xのモニタリングデータを見比べると、テスト前半部分のGPUクロックに顕著な差がついていることが確認できる。CPUがボトルネックとなってGPUが性能を発揮できない状況では、GPUが省電力機能によって動作クロックを絞るからだ。

【グラフ58】ファイナルファンタジーXIVベンチマーク「フルHD/最高品質」実行中のCPU温度 (平均/最大)
【グラフ59】ファイナルファンタジーXIVベンチマーク「フルHD/最高品質」実行中の消費電力 (平均/最大)
【グラフ60】ファイナルファンタジーXIVベンチマーク「フルHD/最高品質」実行中のCPUクロック (平均/最大)
【グラフ61]ファイナルファンタジーXIVベンチマーク「フルHD/最高品質」実行中のGPU使用率 (平均/最大)
【グラフ62】Ryzen 7 7800X3D のモニタリングデータ
【グラフ63】Ryzen 7 7700X のモニタリングデータ
【グラフ64】Ryzen 9 7950X3D のモニタリングデータ
【グラフ65】Ryzen 7 5850X3D のモニタリングデータ
【グラフ66】Core i9-13900K のモニタリングデータ

各CPUの内蔵GPU性能を比較

 最後に、CPUに統合されている内蔵GPUのパフォーマンスを確認する。テスト環境は以下の通りで、内蔵GPU非搭載のRyzen 7 5800X3Dは比較から除外している。

【表3】内蔵GPUテスト機材
CPURyzen 7 7800X3DRyzen 7 7700XRyzen 9 7950X3DCore i9-13900K
コア数/スレッド数8C/16T8C/16T16C/32T8P+16E/32T
L2キャッシュ8MB8MB16MB32MB
L3キャッシュ96MB32MB128MB (96+32MB)36MB
CPU電力リミットPPT=162WPPT=142WPPT=162WPL1=PL2=253W
CPU電流リミットTDC=120A、EDC=180ATDC=110A、EDC=170ATDC=120A、EDC=180AIccMAX=400A
CPU温度リミット89℃95℃89℃100℃
内蔵GPURadeon GraphicsRadeon GraphicsRadeon GraphicsUHD Graphics 770
GPUドライバAdrenaline 22.40.43.07 (31.0.14043.7000)31.0.101.4255
マザーボードMSI MEG X670E ACEGIGABYTE Z790 AORUS ELITE AX
BIOS1.006F5
メモリDDR5-5200 16GB×2 (2ch、42-42-42-83、1.1V)DDR5-5600 16GB×2 (2ch、46-45-45-89、1.1V)
CPUクーラーADATA XPG LEVANTE 360 ARGB (ファンスピード=100%)
システム用SSDCORSAIR MP600 1TB (NVMe SSD/PCIe 4.0 x4)
アプリケーション用SSDCFD CSSD-M2B2TPG3VNF 2TB (NVMe SSD/USB 10Gbps)
電源玄人志向 KRPW-PA1200W/92+ (1,200W/80PLUS Platinum)
OSWindows 11 Pro 22H2 (build 22621.1485、VBS有効)
電源プランバランス
室温約24℃

 Ryzen 7 7800X3DのIODに統合されているGPUコアは、RDNA 2アーキテクチャを採用した2CUのGPU「Radeon Graphics」で、Ryzen 7 7700XやRyzen 9 7950X3Dにも同等のGPUコアが搭載されている。結果的にこれらの内蔵GPU性能はほぼ横並びとなっており、3D V-Cacheが内蔵GPU性能に影響していないことが確認できる。

 RDNA 2ベースのGPUコアは、レイトレーシング処理用のRay Acceleratorを内蔵しているという強みはあるが、GPU性能自体はCore i9-13900Kが備えるUHD Graphics 770に劣る結果も多い程度のものでしかないので、あくまでも画面出力用程度と考え、ゲーミング性能には期待すべきではない。

【グラフ63】3DMark v2.25.8092「Speed Way」
【グラフ64】3DMark v2.25.8092「Port Royal」
【グラフ65】3DMark v2.25.8092「Time Spy」
【グラフ66】3DMark v2.25.8092「Fire Strike」
【グラフ67】3DMark v2.25.8092「Wild Life/Wild Life Extreme」
【グラフ68】ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク「スコア」
【グラフ69】ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク「平均フレームレート」
【グラフ70】フォートナイト (v23.40)
【グラフ71】モンスターハンターライズ:サンブレイク (v14.0.0.0)

Ryzen 9 7950X3Dに匹敵するゲーミング性能を備えたゲーム特化型CPU

 Ryzen 7 7800X3Dは、純粋なCPUコア性能としてはRyzen 7 7700Xを明らかに下回るものである一方、ゲーミングシーンでのパフォーマンスはRyzen 9 7950X3Dに匹敵するという、ゲーム特化仕様のCPUだ。ゲームをより快適にプレイすることを第一の目的とする純粋なゲーマーにとって最高の選択肢の1つとなるだろう。

 日本国内での販売価格は7万1,800円と、11万円超えのRyzen 9 7950X3Dより4万円安価に入手できる点もかなり魅力的だが、上位のRyzen 9 7950X3Dの品薄が続いている状況から、Ryzen 7 7800X3Dも需要に見合う数が供給されるのかという点が心配ではある。Ryzen 7 7800X3Dに魅力を感じるのであれば、買い損ねないためにも今後の情報を注視したい。