“Windowsタッチ”徹底解剖

アイ・オー・データ機器「LCD-AD221FB-T」レビュー【訂正編】
~Windowsタッチのキャリブレーション手順




●Windowsタッチの調整はコントロールパネルの「Tablet PC 設定」から行なう
アイ・オー・データ機器「LCD-AD221FB-T」

 前回のレビューで、アイ・オーのWindowsタッチ対応液晶ディスプレイ「LCD-AD221FB-T」を紹介した際に、キャリブレーションのためのメニューが用意されていない旨を記した。

 しかし、記事掲載後「ハードウェアではなく、Windowsのコントロールパネルからキャリブレーションが行なえる」との指摘をいただいた。

 実機で再度確認したところ、たしかにWindows 7のコントロールパネル内に該当のメニューがあり、タッチ位置の調整が可能であることを確認した。ご迷惑をお掛けした読者および関係者の方々に、この場をお借りしてお詫び申し上げたい。

 このキャリブレーションメニューだが、コントロールパネル内でWindowsタッチに関する設定項目がまとめられた「ペンとタッチ」ではなく、「Tablet PC 設定」という別の項目にまとめられている。この「Tablet PC 設定」という項目はVistaでも存在していたものだが、Windows 7ではタッチ関連の設定項目は「ハードウェアとサウンド」カテゴリーの「ペンとタッチ」にまとめられているため、そちらにに気を奪われていると(筆者がそうであったように)見落とすケースも少なくないと思われる。

●キャリブレーションの手順は一般的。初回のみ16カ所へのタッチが必要

 では、設定手順を紹介していこう。Windowsタッチ対応のデバイスを使っていて、タッチした位置と認識された位置にズレがあるという場合は、以下の手順を試していただきたい。なお、ハードウェアによっては設定手順が異なっていたり、メーカー独自の拡張項目が存在する可能性がある。

 Windows 7のコントロールパネルの「ハードウェアとサウンド」から「Tablet PC 設定」を開くと、「画面」というタブの中に「セットアップ」というボタンがある。ここをクリックすると「ペン」か「タッチ」かを尋ねられるので、タッチを選択する。確認のための画面が表示されるので、指示に従って画面をタッチし、全画面表示されたウィンドウを閉じる。

コントロールパネル内にある「Tablet PC 設定」の項目(下赤枠)。Windowsタッチにおけるタップやフリックの設定を行なう「ペンとタッチ」(上赤枠)とは並列関係にある

 

キャリブレーションを行なう際は「Tablet PC 設定」を開き、画面タブの上部にある「セットアップ」をクリックする

 

ペン入力かタッチ入力かを尋ねられるので「タッチ入力」を選択

 

画面が全画面表示に切り替わり、確認のために画面をタッチするよう促される。タッチすると元の画面に戻る

 続いてキャリブレーションを行なう。さっきと同じ「Tablet PC 設定」画面の下段に「調整」というボタンがある。上部にディスプレイの型番が正しく表示されていることを確認したのち、この「調整」ボタンを押す。ここでもペンかタッチかを尋ねられるので、タッチを選択すると、キャリブレーション画面が表示される。指定の十字点をタッチしていけばキャリブレーションが完了するというわけだ。

つづいてキャリブレーションを行なう。画面タブの下段にある「調整」をクリックする

 

ペン入力かタッチ入力かを尋ねられるので「タッチ入力」を選択。先の画面とよく似ているが、こちらは調整時に表示される画面であり、選択後に表示される内容は異なる

 

キャリブレーション画面が表示される。画面サイズに合わせて二重の枠が表示され、その交点に十字点がハイライトされているので、ペン先で順番にタッチしていく

 

中央部のメッセージの拡大

 

ペン先で十字点を順番にタッチしていく。初回は計16カ所の十字点をタッチする必要がある。2回目以降は4カ所のみに減る

 

16カ所のタッチが終わると、調整データを保存するかどうかを尋ねられるので「はい」を選択して終了する
●スムーズに設定するコツ

 十字点をタッチしていくキャリブレーション手順そのものは、Windows 7に限らず多くのタッチ対応製品で採用されているため、特に戸惑いはないと思われる。

 ただし、初回設定時のみ、合計で16カ所もの十字点をタッチする必要があることから、少々手間がかかる(2回目以降は4カ所のみで済む)。これについては条件によっても異なる可能性があるが、今回試した限りでは1回目もしくは設定のリセット後は16カ所のタッチが必要であり、2回目以降、つまり前の設定が残っている状態では4カ所で済むようになっていた。最初は細かく、次からは必要最小限で、ということではないかと推測される。

 なお、本製品をはじめとした光学式センサ搭載のタッチディスプレイ(一体型PC含む)では、画面に接触せずに、数mm浮いた状態でもタッチしたとみなされる。逆に言うと、数mm浮かさない限り、タッチしたままの状態、つまりプレスアンドホールドを行なっていると認識されてしまう。上記のように十字点を連続してタッチする場合、タッチしたあとは、すばやく画面からペン先を離すのが、スムーズに設定するコツと言えそうだ。