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デル、法人向け12型/14型Ultrabook「Latitude 12/14 7000」など
~2013Q2は2桁成長、「デル逆襲の第2章」
(2013/9/12 16:02)
デル株式会社は、法人向けのクライアントPC 9機種を9月13日より発売する。価格はオープンプライス。
ラインナップはノートPCの「Latitude」4機種、ワークステーション「Precision」5機種の計9機種。このうち、Latitudeは、ハイエンドの7000シリーズが12型と14型、エントリーの3000シリーズが14型と15型。Precisionは、タワー型3機種、ノート型2機種。
もともとLatitude、Precisionは大企業向け製品のため、従来から堅牢性やセキュリティなどを重視してきたが、ソリューションプロバイダーを標榜するデルにとっては、さらにソフトウェア、サーバー、サービスに至るトータルでの価値を提案してくという。
Latitude 7000シリーズ/3000シリーズ
Latitude 7000シリーズの12.5型「Latitude 12 7000」、14型「Latitude 14 7000」は、法人向けのUltrabook。デルのノートPCとして史上最高の薄さと軽さだという。筐体の一部にカーボンファイバーを用いるなどして、軽さを実現するとともに、法人向けの堅牢性を持たせた。米国軍基準のMIL-STD-810G検査も実施しているという。
各種カスタマイズに対応し、1,920×1,080ドット(フルHD)パネルやタッチ機能の有無、CPU、メモリ、HDD/SSD、OS、バッテリなどを選択できる。パネルサイズ以外はほぼ共通。
Latitude 12 7000は、Core i5-4300U vPro(1.90GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GB(最大8GB)、SSD 128GB、1,366×768ドット対応12.5型液晶などを搭載し、参考価格は139,980円から。本体サイズは310.5×211×20mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.36kg(3セルバッテリ)。
Latitude 14 7000は、Core i5-4300U vPro、メモリ4GB(同)、HDD 500GB、1,366×768ドット対応14型液晶などを搭載し、参考価格は149,980円から。本体サイズは337×231.5×21mm(同)、重量は1.63kg(3セルバッテリ)。
インターフェイスはUSB 3.0×3、Gigabit Ethernet、Mini DisplayPort、HDMI出力、音声入出力などを装備。オプションとして無線LANはIEEE 802.11acも選択可能なほか、指紋認証などを追加できる。
Latitude 3000シリーズの14型「Latitude 14 3000」、15.6型「Latitude 15 3000」は、エントリーに位置付けられる製品。エントリーとは言えLatitudeブランドであるため、SOHO向けのVostroよりも堅牢性やセキュリティなどが高く、各種管理機能なども利用できる。
参考構成として、Core i3-4010U(1.70GHz)、メモリ4GB、HDD 500GBでの価格は94,980円。ディスプレイ解像度は1,366×768ドット、カスタマイズで14型は1,600×900ドット、15.6型はフルHDを選択可能。GPUの追加などにも対応する。
本体サイズと重量は、Latitude 14 3000が346×245×25mm(同)/1.97kg(4セルバッテリ)、Latitude 15 3000が376×259×25mm(同)/2.22kg(4セルバッテリ)。
Precisionシリーズ
ワークステーションのPrecisionシリーズは、タワー型が3製品、ノートPCが2製品。いずれも最新CPUを搭載し、主要ソフトウェア開発会社からのISV認定などを特徴としている。
デスクトップは好評だったという従来の筐体を踏襲しつつ、発表されたばかりのXeon E5-2600 v2や、最新のNVIDIA Quadro/AMD FireProなどに刷新した。基本的には内部の更新のため、型番も従来の数字に10を足したものになっている。
「Precision T7610」は、2way対応で拡張性を重視した製品。一例として、Xeon E5-2603 v2×1、メモリ8GB、HDD 500GB、Quadro K600、DVDスーパーマルチドライブなどの構成で価格は381,045円から。
「Precision T5610」は、T7610よりもコンパクトな筐体の2wayタイプ。一例として、Xeon E5-2603 v2×1、メモリ8GB、HDD 500GB、FirePro 2270、DVDスーパーマルチドライブなどの構成で価格は274,995円から。
「Precision T3610」は、T5610と同じ筐体の1way製品。一例として、Xeon E5-1607、メモリ4GB、HDD 1TB、Quadro NVS310、DVDドライブなどの構成で、199,980円から。
モバイルワークステーションは、15.6型の「Precision M4800」、17.3型の「Precision M6800」の2製品。特徴として2.5インチストレージを、M4800は3台、M6800は4台搭載可能で、RAID 5も対応する。MIL-STD-810G準拠の堅牢性を備える。
M4800の参考構成価格は、Core i7-4800MQ、メモリ8GB、HDD 500GB、Quadro K1100M、DVDスーパーマルチドライブ、1,366×768ドット対応15.6型液晶などで、249,980円。液晶パネルは、3,200×1,800ドットの高解像度オプションも用意される。本体サイズは376×256×36.25~39.9mm(同)、重量は最小構成で2.88kg。
M6800の参考構成価格は、Core i5-4200M、メモリ8GB、HDD 500GB、FirePro M6100、1,600×900ドット対応17.3型液晶などで、237,980円。こちらの解像度はフルHDが最大。本体サイズは416.7×270.6×36.45~40.4mm(同)、最小構成の重量は3.57kg。タッチ機能を選択した場合は、厚さが3mm増える。
新製品で「デル逆襲の第2章」を
デルは12日、都内で新製品の発表会を開催。デル株式会社 エンドユーザーコンピューティング統括本部 統括本部長のデイビッド・デン氏が、同社のクライアント製品の概要を説明した。
デン氏はデルがソリューションプロバイダーであることを強調し、「ITでユーザーの生産性を向上させるのが大切」と語った。2013年第2四半期のPC市場は、全体が12.5%減となる中、デルは20.4%成長したという。これまでの直販を中心にしたビジネス形態を維持しつつ、ユーザーの声を聞いて製品に反映していき、その結果としてシェアを拡大していきたいとした。
デルの強みとして、クライアント、サービス、サーバーなどソリューションを一貫して提供できること、情報漏洩リスクの低減、運用管理の手間を抑えられることなどを挙げた。Windows XPのサポート終了も含め、好調だった2013年第2四半期に続き、今後も期待しているという。デン氏は今回の製品について「デルのクライアントPCを成長させるものと信じている」とし、新製品投入で「デル逆襲の第2章がスタートする」と自信を見せた。