■西川和久の不定期コラム■
ハンファ・ジャパン「LUXEED U5」
LUXEED U5 |
PCを使わず、本体のみで色の設定が可能なLEDで7色に光るキーボード、ハンファ・ジャパン「LUXEED U5」が編集部から届いた。個人的にこの手の機器は触ったことが無かったので、どんな感じなのか興味津々。試用レポートをお届けする。
●PCレスでプログラミング可能
まずキーボードとしての基本仕様は、「USB接続」、「ASCII配列」、「10キー無し」となる。またパームレスト右側に「再生・音量調整」キーがあるのが特徴的だ。カラーバリエーションとしてはホワイト(LUXEED U5/W)とブラック(LUXEED U5/B)の2種類。白はキートップ全体が、黒は刻印部分がLEDで光る。仕様は以下の通り。
【表】LUXEED U5の仕様本体カラー | ホワイト(LUXEED U5/W)、ブラック(LUXEED U5/B) |
キースイッチ | メンブレン式 |
キーレイアウト | 87キーASCII配置+11特殊キー |
キーピッチ | 19mm |
キーストローク | 平均2.5mm |
インターフェイス | USB |
ケーブル長 | 約1.5m |
消費電力 | 2W |
サイズ/重量 | 380×180×24mm(幅×奥行き×高さ)/約793g |
価格 | 14,900円 |
キーピッチは19mm、キーストローク平均2.5mmと一般的だ。キーボード自体の使用感は、キータッチは軽過ぎず重過ぎず、鍵打音はあまりガタゴトするタイプでは無く、比較的静か。写真からもわかるように、パームレストがあるので手に負担がかからない。またキートップ全体が光るホワイトモデルと、刻印が光るブラックモデルで若干キートップの凹み具合が違い、前者の方がフラットな感じとなる。
同社のホームページによると作動環境はWindowsとなっているものの、単にUSB接続のキーボードなので、Mac OS Xでも利用できた。もちろんカラーエフェクトはOSからは独立しているので、機能する。
ただLEDで光るという仕掛け上、仕方ない部分なのかも知れないが、キートップはプラスチック的であまり高級感が無いのは残念な部分だ。価格から推測すると、「光る」と言う部分で+1万円と言うところだろうか。
ホワイト/全体 | ホワイト/[CC]キー周辺 | ホワイト/右側周辺 |
ブラック/全体 | ブラック/[CC]キー周辺 | ブラック/右側周辺 |
【動画】カラーコントロールの基本動作。カラーコントロールのON/OFF、明るさの調整、色の設定など。キーボード右側の[CI]LEDが選んだ色に光っている |
カラーコントロールに関係するキーとして、[ESC]キーの右に[CC](カラーコントロール)キーがあり、これを押すことによりモードが切り替わる。カラー機能キーは、[F1]~[F12]のファンクションキーに「Red」、「Yellow」、「Green」、「Cyan」、「Blue」、「Magenta」、「White」、「Eraser」、「All」、「Spark」、「Rainbow」、「Slideshow」が順に割当てられている。加えて方向キーの周囲に、明るさや調整、カラースキャンの保存/呼び出しキーがある。なお、スペースキーとファンクションキーの列は発光しない。
ステータス表示は、キーボード右、上側が[CI](カラー表記)LED、下側が[CL](Caps Lock)LEDの2つ。前者のLEDは先の[CC]キーを押すことにより、カラーコントロールモードに入り、該当する色が光る。もう一度[CC]キーを押すとカラーコントロールモードが終了し、同時に[CI]LEDは消灯する仕掛けになっている。本体のみで設定可能ということもあり、もう少し扱いは難しいかと思っていたが、割と簡単そうな雰囲気だ。
実際触っている動画をご覧頂くとわかると思うが、カラーコントロールモードに入り、いろいろ操作すると、キートップが光るのでなかなか面白い。ただスペースキーが光らないのは一番面積が広いだけに寂しいところか。
●多彩なモードで色とりどりカラースキンの作成/保存/呼び出しは、[CC]キーを押すとキーボード右側になる[CI]LEDが発光するので、[F1]~[F7]キーの中から好みの色、Red/Yellow/Green/Cyan/Blue/Magenta/Whiteを選ぶ。この時、該当する色に[CI]LEDが点灯し、色をセットしたいキーを押せば、キーに色がアサインされる。またキー全部を同じ色にしたい時は[all]キー([F9]キーの位置)を押す。これらを繰り返すことで各キーに色を割り付けて行く。既に色を設定済みのキーも後から再割り当てした色が優先となるが、全てを一気にリセットしたい時は、[消しゴム]キー([F8]キーの位置)を使えばよい。
好みのカラースキンが出来たら、[P1]~[P4]キーを押せば保存、再度[CC]キーで通常モードに戻る。呼び出すのは通常モードで[P1]~[P4]キーを押す。4パターン保存できるので、良く使うゲームやアプリケーションのショートカットを色を変えて割当てるなどの用途や、アートっぽいパターンを作って気分で切り替えるのも面白い。
「スパーク」とは、押したキーだけ発光させるエフェクトだ。何となくSFっぽい雰囲気で楽しめる。保存したカラースキンを呼び出し、[CC]キーを押した後、[sp]キー([F10]キーの位置)を押すことによりモードに入る。また、[sp]キーを奇数回押すとカラースキンが消え、偶数回押すとカラースキンが復帰する。後者は確認用で、この時にはスパークエフェクトにはならない。前者の状態で再度[CC]キーを押すと、スパークの設定となる。設定を解除するには[CC]キー→[sp]キー偶数回(カラースキンを表示している状態)→[CC]キーを押すか、後述するレインボーやスライドショーを設定する。
【動画】ホワイト/スパーク |
【動画】ブラック/スパーク |
「レインボー」とは、文字通り虹色のパターンが左から右へ動くエフェクトだ。見ていてなかなか綺麗だ。設定方法は、[CC]キーを押して、[rbw]キー([F11キーの位置])を押せばよい。また[rbw]キーを偶数回押すとパターンが停止する。パターンが動いている状態で再度[CC]キーを押すことにより設定完了となる。解除するには、[CC]キー→[rbw]キー偶数回(パターン停止状態)→[CC]キーを押すか、他のエフェクトを設定する。
【動画】ホワイト/レインボー |
【動画】ブラック/レインボー |
「スライドショー」とは、[P1]~[P4]キーに保存したカラースキンを1つずつ表示するエフェクトだ。ただし何もスキンを保存していない場合は機能しない。設定は[CC]キーを押し、[shw]キー([F12]キーの位置)を奇数回押し、再度[CC]キーを押す。解除は、他のエフェクトと同じ方法だ。
【動画】ホワイト/スライドショー |
【動画】ブラック/スライドショー |
以上のように、このキーボードは、PCからのコントロールではなく、本体のみで設定出来るのが最大の特徴だ。ただし、押した時に光るスパークは、ホワイトモデルはキートップ全面が光るのでわかりやすいが、ブラックモデルは刻印部分のみ光るため、ちょうど押している指が邪魔になって光っているのがわかりづらくなっている。もしスパークがお気に入りならホワイトモデルの方がいいだろう。逆にブラックモデルは、光る部分が小さい分、シャープな印象を受ける。
キーボードと言えば、PCへ情報を入力するデバイスとして、普段一番使う部分だ。従ってキータッチなど感触的な部分は非常に気になるものの、ガジェットとして質感などはあまり気にならない部分だったりする。しかし、今回そのキーボードがプログラマブルで7色に光るのを見ると、これはこれでなかなか面白い。ちょっと洒落っ気のあるキーボードを探している人にお勧めの一品だ。