ブルーライトを吸収/カットするPC用メガネ4製品を試す
~JINS PC、Zoff PCの色あり、色なしを全部買い



品名Zoff PC、JINS PCほか
購入価格-
購入日-
使用期間-

「買い物山脈」は、編集部員やライター氏などが実際に購入したもの、使ってみたものについて、語るコーナーです。

●いつの間にか揃っていた4本のブルーライト対応メガネ

 筆者がブルーライトメガネこと「Zoff PC」を初めて購入したのは今年(2012年)3月のこと。当初はあまり期待しておらず、どのみちスペアのメガネが必要なので騙されたと思って試してみるか……とオーダーして使ってみたところ、これまで何十年も悩まされていた目の疲れ、およびそれを発端とする偏頭痛がほとんど起こらなくなり仰天。驚きや喜びよりも、むしろこれまで偏頭痛でふいにした時間と薬代を返せという後悔の念が先に立つほどだ。

 その反面、目を酷使しても偏頭痛がほとんど起こらなくなったことから、原稿執筆などPCに向かっての作業でこれまで以上に無茶をするようになり、結果として肩が凝ったり生活リズムが狂ったりと、違うところに影響が出るようになったのは、皮肉というほかはない。このあたりの経緯は、ケータイWatch「本日の一品」でまとめているので、併せてご覧いただければと思う。

 で、上の原稿を執筆して以降もZoff PCを利用し続けていたのだが、どうせならライバルのJINS PCも使ってみようと思い立った。ちょうどJINS PCが度付きに対応したと聞いてオーダーした直後に、今度はZoffがレンズに色のついていないクリアタイプを発売。これは買わずにいられないとオーダーしたところ、今度はJINSからもクリアレンズ採用の同等品が発売になり、結果として2社×2種類の計4本揃えるに至った、というのがこれまでの経緯だ。筆者はメガネ業界事情については明るくないが、この新製品発売のスピード感は驚異的だ。これを書いている最中にもまたなにか画期的なアイテムが出てこないかビクビクしているところである。

 さて、これら4本をまとめて試したユーザーはさすがに多くなかろうということで、今回のレビューを執筆するに至ったわけだが、原理的なところをあまり詳しく説明するつもりはないし、そもそも筆者も詳しくない。厳然として存在する「Zoff PCで偏頭痛がなくなった」という経験をベースに、追加購入した3本のメガネはそれぞれ効果があったのか否か、4本買って初めて分かったポイントなどを、現在購入を検討されている方のためにまとめておこうというのが、本稿の趣旨だ。また記事後半では、同じくブルーライトをカットすると言われる液晶向けのフィルムについても、あわせて紹介したい。

 なお、言うまでもないことだが、以下の内容はすべて「※個人の感想です」に該当する内容であり、個人差はあって当然、ないほうが逆におかしいので、その点は予めご了承いただきたい。また、ブルーライト対応メガネをラインナップしているのは実際にはこの2社だけでなく、老舗のメーカーも含めて数多いのだが、今回は昨秋以来PCユーザー向けというフレーズで積極的に製品展開しているこの両社の製品に絞って紹介する。なにせすべて自腹ということで予算も限られているので、ご容赦いただきたいと思う。

4本のブルーライト対応メガネ。Zoff PCカラータイプ(左手前)、Zoff PCクリアタイプ(左奥)、JINS PCライトブラウンレンズ(右手前)、JINS PCクリアレンズ(右奥)。ちなみにフレームは両社とも制約なく自由に選べるので、今回写真で紹介している製品のフレーム形状は無視していただきたいZoff PCのサイト。目の疲れからくる肩こりや腰痛について説明したコンテンツが用意されているJINS PCのサイト。ブルーライトの基礎知識のほか、事例紹介や実証実験の結果報告などが豊富

●ブルーライト対応メガネを表で比較する

 まずは両社のラインナップとスペック、価格を比較しておこう。異なる項目名や表現は理解に差し支えないと思われる範囲で統一している。いずれも7月29日時点のウェブサイト上の情報によるものだ。

【表】ブルーライトメガネ比較表

Zoff PCJINS PC
名称カラータイプクリアタイプライトブラウンレンズクリアレンズ
ブルーライトカット率 ※1約50%約37%約45%約30%
ブルーライトのカット方法吸収反射吸収反射
追加価格(度付き) ※25,250円5,250円3,990円3,990円
追加価格(度なし) ※2なし5,250円3,990円3,990円

※1JINS PCは度なしでの値。Zoff PCは度あり/度なしについての表記なし
※2フレームの料金が別途必要

左から、Zoff PCカラータイプ、Zoff PCクリアタイプ、JINS PCライトブラウンレンズ、JINS PCクリアレンズ

 冒頭にも書いたように、今年春の時点ではZoff PCのみ度入り対応可、JINS PCは不可だったのだが、いまは両社ともに度入りに対応している。また当初は両社とも色がついたレンズのみのラインナップだったが、現在はクリアタイプのレンズもラインナップしている。なので(大枠では)両社のラインナップに相違はないことになる。

 さて、上の表からも分かるように、色つきのレンズは色なしのレンズに比べ、ブルーライトのカット率が高い。要するに、ブルーライトのカット率を重視すればレンズの色が濃くなり、レンズ色が透明に近いことを重要視するのであればその分ブルーライトのカット率を低くせざるを得ないというわけだ。これについては次の章でみていくことにする。

 価格体系は両社ともに、フレームの料金+ブルーライトレンズの料金の合計額、となる。例えばZoff PCの色なし(クリアタイプ)であればフレームの料金+5,250円、JINS PCの色なし(クリアレンズ)であればフレームの料金+3,990円となる。レンズの差額が1,200円強あるわけだが、フレームが7,000~9,000円程度なので、フレームの違いで十分吸収できてしまう額である。安価であることに越したことはないが、あまりこだわるほどでもないのでは、というのが筆者の感想だ。ちなみにZoff PCのカラータイプの度なしの場合のみ、フレーム料金のみでレンズ料金は不要となっている。

 念のため、これら4製品を写真でも紹介しておこう。写真で見るとどうしてもレンズに付いた色の濃淡に目が行きがちだが、実際かけているとほとんど気にならないことはあらためて強調しておきたい。さすがに写真のレタッチなどクリエイティブワークの方は影響がありそうだが、普通の用途であれば目のほうが色合いを補正してしまい、レンズに色がついていることなど1分もしないうちに忘れてしまう。せいぜいメガネを外した際に「うわっ、まぶしい」と驚くくらいだ。

 ただ、これはメガネを掛けている当人の話であって、周囲から見るとかなり気になるらしい。筆者は最初に購入したZoff PCのカラータイプを外出先でも何度か装用していたのだが、2カ月の間に3回ほど質問ないしはツッコミを頂戴する羽目となった。人と会う機会の多い人は、クリアタイプをチョイスするか、もしくは外出時は無色のメガネに取り替えるかしたほうがよいだろう。

Zoff PCカラータイプ。筆者が最初に購入した製品で、カット率は50%と高いが、その分色が濃い。また写真ではわかりにくいが、ほかのレンズに比べると厚みがあるZoff PCクリアタイプ。クリアタイプとは銘打っているものの、若干色がついている。また後述するように特殊なコーティングにより外光を反射しやすい仕様。カット率は37%
JINS PCライトブラウンレンズ。Zoff PCカラータイプよりも色は薄いが、その分カット率も45%とわずかに低めJINS PCクリアレンズ。カット率は30%と今回紹介する4製品の中でもっとも低いが、ほぼ無色といっても差し支えないレンズが特徴iPadと重ねて色味の違いを見たところ。Zoff PCカラータイプ(左上)、Zoff PCクリアタイプ(右上)、JINS PCライトブラウンレンズ(左下)、JINS PCクリアレンズ(右下)。JINS PCクリアレンズはレンズを通さずに見た色味と違いはほとんどない

●4種類のブルーライト対応メガネをかけ比べて評価する

 さて、この4種類(度数などの条件は同じだ)をほぼ順番に、つまり1日ごとにローテーションでかけるという行為を2カ月ちょっと続けてみたわけだが、筆者の偏頭痛の抑制にはいずれも効果があり、メガネの種類による差はとくに感じられなかった。普通に考えると、ブルーライトのカット率に応じて違いが出てもおかしくなさそうだが、いちばんレンズ色が濃くカット率が高いZoff PCカラータイプでも、無色でカット率が低いJINS PCクリアレンズでも、筆者の場合は十分に効果があった。

 ちなみにこの効果について、実際には単なる思い込み、つまりプラシーボではないかという指摘もありそうだが、ここ3カ月ほどの間「めずらしく目が疲れるなぁ」と思って確認したところうっかり非対応のメガネをかけていたということが2~3度あったので、その可能性は低そうだというのが筆者の所感である。ちょうどこの原稿を書いている際も非対応のメガネをかけていて露骨な偏頭痛に見舞われたくらいなので、筆者の場合は明らかにブルーライトカットの恩恵を被っているとみて間違いなさそうだ。

 といったわけで「4製品とも効果あり」というのがひとまずの結論なのだが、となると外出時にメガネを掛け替えなくて済むよう、カラータイプではなくクリアタイプの2種類のどちらかをベストチョイスにしたいところ。しかしながらこれについては、意外にあっさり決着がついてしまった。というのもZoff PCのクリアタイプが、早々に候補から脱落してしまったからだ。

 実はこのZoff PCのクリアタイプ、レンズがかなり外光を反射する。具体的には自分の背後、まったく視界に入らないところでなにかがキラッと光ると、それがレンズの縁か端かに反射して気づくほどだ。また、頭上にある蛍光灯も視界の左右に映り込んで、首を左右に振るたびにチラチラと存在を主張する。これでは作業に集中するのが難しい。というわけで早々に脱落することになった。

照明をレンズに反射させた状態の比較。Zoff PCカラータイプ(左上)、Zoff PCクリアタイプ(右上)、JINS PCライトブラウンレンズ(左下)、JINS PCクリアレンズ(右下)。Zoff PCクリアタイプのみ明らかに光り方が派手で、また1灯の照明が2色に分解されていることがわかる

 ちなみにこの外光の反射については店頭でも説明を受けたのだが「こういう特徴があるのですが、よろしいでしょうか?」と確認の問いをされたのが注文時ではなく商品の受け取り時であり、すでに支払い済みの時点で言われてもどうしようもないよな、と首をひねらされた。発表直後の早いタイミングで作りに行ったため、対応マニュアルが整備されていなかったのかもしれないが、若干疑問だ。なおホームページ上には「青色光を反射するコーティングが施されているため、裏面の反射を感じる場合がございます」との一文があり、このことを指しているようだ。

 といったわけで、本命のクリアタイプの一方が脱落したことから、消去法で残ったのがJINS PCのクリアレンズだ。いまでは外出時にも、自宅でも、基本的にこれ1本といった状況であり、この原稿もこれをかけて書いている。

現在ほぼ常用しているJINS PCクリアレンズ。完全な無色というわけではなく、わずかながら色はついているのだが、言われないと気づかないレベルといっていい

 ただ、これはフレーム側の問題かもしれないが、メガネを支える鼻に当たる部品、俗にノーズパッドとかパッドとか言われる部分にプラスチック整形時のバリが残っており、肌に傷がつきかけたりと、ややチープさを感じる箇所はなくはない。このバリはカッターで削りとって今では問題なく使えているが、このあたりの品質はもう少し向上させてほしいと感じる。今後ブルーライト対応メガネを作ることになれば、今回試していない他社の製品をあらためて試すことになる可能性は十分だ。


●液晶画面に直接貼り付けるブルーライト対応フィルムを試す

 さて、ブルーライトをカットするためにメガネをかけるのであれば、逆にブルーライトを発する側の機器、つまりPCやスマホにフィルタをつけてブルーライトを防いでしまおうという発想が出てくるのは自然な流れだ。ここではSoftBank SELECTIONで販売されているiPhone用フィルム、そしてエレコムから発売されているノートPCなどに対応した液晶保護フィルムの2製品を紹介しよう。

・iPhoneに貼って使用する「ブルーライトガードフィルム」

 ソフトバンクBBの「ブルーライトガードフィルム for iPhone 4S/4(SB-IA08-PSBG)」は、iPhone 4S/Sの画面のまぶしさやチラつきを抑えることができるフィルムだ。ブルーライトについては「約18.5%カット」と明記されている。前述のメガネが30~50%だったのに比べると、やや控えめな値だ。

「SB-IA08-PSBG」のパッケージ。実売価格は1,880円。SoftBank SELECTIONブランドの製品フィルムとクリーニングクロス。フィルムはやや黄色味がかっていることが分かる

 装着方法は一般的な保護フィルムと同じで、剥離フィルムをはがしながら、フィルム本体を画面に押し付けつつ貼っていく。昨今流行りの気泡ゼロ仕様でこそないものの、一般的な保護フィルムととくに変わりはない。特性上、若干黄色味がかっているが、画面を点灯させている状態では色味はほとんど感じない。

 効果のほどだが、実際に使った限りでは「わかりにくい」というのが正直なところだ。なんの対策も施さない場合と比べると目が疲れる頻度は減っているようにも感じられるが、前述のメガネのような明確な効果がないぶん、プラシーボ効果ではないかと言われても否定しにくい。キズなどからの保護機能も込みで考えると、そのまま貼っておいてもいいかな、という程度だ。

 ただ、こうした効果以前に、本製品は大きなネックがある。1つはバックライト消灯時に画面全体が青く反射して見えるため、遠目に見て画面が点灯している=着信しているかのように勘違いしやすいこと。もう1つは表面にギラつきがあり、使用時も外光の映り込みが著しいことだ。

フィルムを貼った状態。消灯時も外光の角度によってはこのように真っ青に見えることもしばしば。ちなみに日光の下ではほぼ常時この状態になる

 筆者はもともと液晶画面のグレア加工が苦手で、普段からマット調になる低反射タイプのフィルムを愛用しているくらいなので、たとえブルーライトをカットする機能があったにせよ、屋内屋外問わずこれだけギラギラ反射するとむしろそれだけで目が痛くなってしまう。そもそもこのフィルムは表示領域だけではなくベゼル部を含む全面に貼られているため、画面が点灯していようがいまいがベゼル部は常時外光を反射する。今回のレビューのために約2カ月ほど装着しているが、いまだに外光の反射を着信と間違えることもしばしばだ。このまま使い続けるのは、筆者の場合はちょっと難しそうだ。

 ただしグレア加工に慣れているユーザーや、待受時に画面を伏せた状態で机上に置くユーザーであれば、むしろこのあたりは気にならないはずであり、使い方によって評価が分かれる製品だと言える。ベゼルがぎらついて見える点も、iPhone本体のカラーがブラックではなくホワイトであれば、ずいぶんと緩和されるのではないかと思う。メガネがどうしても性に合わず、ほかの手段を探しているという方は、筆者の感想を鵜呑みにせず試していただきたい。

フィルムなし(左)、フィルムあり(右)それぞれの状態における消灯時の見え方を比較したところ。上の写真ほどではないが、やはりフィルムがある状態では青色味がかって見え、遠くからだと画面が点灯していると勘違いすることもあるフィルムなし(左)、フィルムあり(右)それぞれの状態における点灯時の見え方を比較したところ。バックライトがついていればあまり差は感じられないが、フィルムが貼られたベゼル部は外光を反射することもしばしば

・ノートPCなどに貼って使う「ブルーライトカット液晶保護フィルム」

エレコムの「ブルーライトカット液晶保護フィルム(EF-FLBLシリーズ)」は、ノートPCなどに貼り付けて使用する低反射タイプの液晶保護フィルムだ。8.9型ワイドから24型ワイドまで20種類をラインナップするほか、iPadに対応した製品も取り揃えている。今回は手持ちのノートPCに合わせて12.1型ワイドサイズの「EF-FL121WBL」を購入した。

「EF-FL121WBL」のパッケージ。実売価格は3,540円。ブルーライトのカットに対応していない別の同等製品(EF-FLシリーズ)と比較すると、透過率やUVカット率はほぼ同等だが、反射率が低く抑えられているフィルム本体。表裏から離型シートで挟まれた状態になっている。ちなみに製品にはこのほかプラスチックのヘラが付属

 ブルーライトをカットするとされる本製品だが、パッケージやメーカーサイトにはグラフこそ掲載されているものの、具体的に何%カットできるかという数値は明記されていない。とはいえ、例によって全体が薄く黄色味がかっており、通常の保護フィルムとは異なる、なんらかの処理が施されているのは明白だ。

 装着方法は、裏面のシートを剥がしながらフィルムを液晶画面に貼り付け、終わったら表面のシートを剥がす、という手順だ。こちらも気泡ゼロ仕様というわけではなく、従来の保護フィルムと同じ貼り方になるが、大きな問題ではない。余談だが、離型シートが表面にも貼られているというのは、貼り付け作業中にキズなどに気を遣わなくてよいのでありがたい。

貼り付け作業をしているところ。貼り付けが終わったら表面シートをはがして完了

 効果については先のiPhone用のフィルムと同じく、直接的には感じにくい。ただしiPhone用のフィルムと違い、貼られるのはベゼル部を含まない表示領域上だけなので、ベゼルが青く光って見えることもなく、そうした意味での違和感は少ない。画面が消灯状態になると青みがかって見えるので「あ、そういえばブルーライト対応のフィルムを貼っていたんだっけ」とようやく気がつくほどだ。低反射仕様なので、消灯時も含めて映り込みがほとんどないのもよい。

さきほどのiPhone用フィルムと同じく消灯時は青色に見えるが、ベゼル部に貼られていないぶん違和感は少なく、バックライトが点灯している状態ではほとんど気にならないフィルムなし(左)、フィルムあり(右)それぞれの状態における見え方を比較したところ。若干は黄色味がかって見えるが、液晶の視野角による色変化に比べると違和感は少なく、実際に使っていてもすぐに気にならなくなる

 もともと筆者はノートPCを買い替えたらすぐに保護フィルムを貼るほうなので(でないとキズなどが怖くて使えない)、一般的なフィルムを貼るのか、それとも今回のようなブルーライト対応フィルムを貼るのかと問われると、まあせっかくなので後者を貼っておこうという判断になる。価格は通常の保護フィルムに比べてひとまわり高いのだが、貼ることによるデメリットはとくに見出せないし(この種の製品にありがちなモアレの発生などもなかった)、低反射仕様なのでグレア処理の液晶が苦手な筆者のニーズとも合致する。個人的には十分におすすめできる製品だ。

●まとめ

 以上、メガネ4製品+フィルム2製品を見てきたが、レンズや画面の反射など、本筋とは逸れたところが常用するにあたってのネックになっていることがわかる。ブルーライトを防ぐことによる効果は、筆者が偏頭痛を解消したようなダイレクトな形で表れる可能性もあれば、人によってはまったく効果が表れない可能性もあるわけだが、これらレンズや画面の反射によるストレスについては、多くの利用者にとって影響があるものと予測される。

 こうしたことから、ブルーライト対応製品の導入にあたっては、まずはこうした使い勝手に影響しやすい部分を重視して製品の選定を進めたほうが、納得の行く結果を得られやすいといえる。これからますます対応製品が増加してくると考えられるブルーライト製品だが、その効果の有無を判断するにあたっては、使い勝手の面で足を引っ張る要素がないかどうかを最初に見極めるべしというのが、本稿の結論ということになりそうだ。

(2012年 8月 2日)

[Text by 山口 真弘]