山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ

Amazon.co.jp「Kindle Voyage」(前編)

〜高解像度300ppi、厚みわずか7.6mmのフラッグシップモデル

「Kindle Voyage」。本体色はブラックのみ

 「Kindle Voyage」は、Amazon.co.jpが販売するE Ink電子ペーパー搭載の電子書籍端末「Kindle」シリーズの最上位モデルだ。1,072×1,448ドット(300ppi)の高解像度に加えて、厚みわずか7.6mm、そして約180gという軽さなど、フラッグシップモデルの名にふさわしい製品だ。

 従来まで、日本国内で販売されているE Ink電子ペーパー搭載のAmazon製電子書籍端末は「Kindle Paperwhite」1モデルだけだった。ここにエントリーモデルの「Kindle」とともに新たに加わったのが、本稿で取り扱う「Kindle Voyage」である。従来の「Kindle Paperwhite」は継続販売されるので、3つのラインナップが併売されることになる。

 今回はまず前編として、他製品との比較および外観のチェック、セットアップの手順、そして注目となるコミックの画質チェックまでのところを紹介しよう。

製品本体。ブラックを基調とした筐体は従来モデルと同じ
ベゼルと画面の間にあった段差がなくなり、一般的なタブレットと同じようにフラットになっている
新たにページめくりボタンを装備。長い線が「次ページ」、その上にある丸印が「前ページ」に相当する。画面の左右どちらにも同じ組み合わせのボタンが装備される
電源ボタンは背面左に移動している。読書時にうっかり押してしまう位置ではないが、本体を持ち上げる際などにはやや触れやすい
電源ボタンが背面に移動したことで、本体底面はMicro USBコネクタのみ
背面。本体背面はKindle Paperwhiteと同様、滑り止めのコーティングが施されている。Amazonロゴは従来モデルと同じ
画面の左上に照度センサーを搭載。前面ライトの明るさは自動調整に対応する
アンテナの関係か、上部のみ光沢のある素材が使われている。台形を基調とした意匠はタブレット「Fire」シリーズの2013年発売モデルと似ている

解像度、薄さ、軽さなどあらゆる面で従来モデルを凌駕

 まずは同じKindleシリーズの2製品、Kindle Paperwhiteおよび無印のKindleと比較してみよう。Amazonのサイトにも比較表が掲載されているが、ここでは違いが分かりやすいように項目を補足、整理している。

【表1】Kindleシリーズの比較

Kindle Voyage Kindle Paperwhite Kindle
Amazon Amazon Amazon
サイズ(最厚部) 162×117×7.6mm 169×117×9.1mm 169×119×10.2mm
重量 約180g 約206g 約191g
解像度/画面サイズ 6型/1,072×1,448ドット(300ppi) 6型/758×1,024ドット(212ppi) 6型/600×800ドット(167ppi)
ディスプレイ モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー(Carta) モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー(Carta) モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー(Pearl)
通信方式 IEEE 802.11b/g/n、3G(3Gモデルのみ) IEEE 802.11b/g/n、3G(3Gモデルのみ) IEEE 802.11b/g/n
内蔵ストレージ 約4GB 約4GB(ユーザー使用可能領域:約3.1GB) 約4GB(ユーザー使用可能領域:約3GB)
前面ライト 内蔵(自動調整) 内蔵(手動調整) なし
ページめくり タップ、スワイプ、ボタン タップ、スワイプ タップ、スワイプ
バッテリ持続時間(メーカー公称値) 6週間(ワイヤレス接続オフ、1日30分使用時) 8週間(ワイヤレス接続オフ、1日30分使用時) 4週間(ワイヤレス接続オフ、1日30分使用時)
価格(2014年10月2日現在) 21,480円(キャンペーン情報つき)
23,480円(キャンペーン情報なし)
26,680円(3Gモデル、キャンペーン情報つき)
28,680円(3Gモデル、キャンペーン情報なし)
10,280円(キャンペーン情報つき)
12,280円(キャンペーン情報なし)
15,480円(3Gモデル、キャンペーン情報つき)
17,480円(3Gモデル、キャンペーン情報なし)
6,980円(キャンペーン情報つき)
8,980円(キャンペーン情報なし)

 表を見ると分かるように、あらゆる面が強化された、まさに最上位にふさわしいスペックであることが分かる。特に注目されるのは1,072×1,448ドット(300ppi)という解像度、そして薄さと重さの部分だが、自動調節機能を備えた前面ライトや、画面左右に搭載されたページめくりボタンといったギミックも見逃せない。のちほど詳しく考察する。

左から、本製品、Kindle Paperwhite、Kindle(2014)。本製品がもっともコンパクトであることが分かる
本体の厚みの比較。左が本製品、右がKindle Paperwhite。ベゼルと画面の段差がない分、本製品の方が薄い。ちなみにKindle(2014)はKindle Paperwhiteよりさらに厚みがある

 続いて、競合となる他社製品と比較してみよう。こちらは楽天Koboの高解像度端末、「Kobo Aura HD」およびその後継機種である「Kobo Aura H2O」と比較している。いずれも本稿執筆時点では国内未発売である点に注意してほしい(Kobo Aura H2Oは2015年春からの一般販売が告知されている)。

【表2】Kobo Auraシリーズとの比較

Kindle Voyage Kobo Aura H2O Kobo Aura HD
Amazon Rakuten Kobo Inc. Rakuten Kobo Inc.
発売時期 2014年11月 2014年10月 2013年4月
サイズ(最厚部) 162×117×7.6mm 179×129×9.7mm 175.7×128.3×11.7mm
重量 約180g 約233g 約240g
解像度/画面サイズ 6型/1,072×1,448ドット(300ppi) 6.8型/1,080×1,430ドット(265ppi) 6.8型/1,080×1,440ドット(265ppi)
ディスプレイ モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー(Carta) モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー(Carta) モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー(Pearl)
通信方式 IEEE 802.11b/g/n、3G(3Gモデルのみ) IEEE 802.11b/g/n IEEE 802.11b/g/n
内蔵ストレージ 約4GB 約4GB 約4GB
フロントライト 内蔵(自動/手動調整) 内蔵(手動調整) 内蔵(手動調整)
ページめくり タップ、スワイプ、ボタン タップ、スワイプ タップ、スワイプ
バッテリ持続時間(メーカー公称値) 6週間(ワイヤレス接続オフ、1日30分使用時) 2カ月 1カ月
価格(2014年10月2日現在) 21,480円(キャンペーン情報つき)
23,480円(キャンペーン情報なし)
26,680円(3Gモデル、キャンペーン情報つき)
28,680円(3Gモデル、キャンペーン情報なし)
国内未発売(2015年春発売予定) 国内未発売
備考   microSDカードに対応
IP67規格準拠の防水・防塵機能搭載"
microSDカードに対応

 約1,080×1,440ドットである点はいずれの製品もほぼ同様だが、Koboの2製品は画面サイズが6.8型と一回り大きいため、画素密度では本製品が勝る。画面サイズの大きさを利点と感じる人もいるはずなので、ここは一長一短だろう。ちなみに本製品はスクリーンショットを撮った際のサイズは1,072×1,448ドットと、公称の画面サイズに比べて縦にやや長く、横にやや短いという、特殊なサイズになっている。

 圧倒的に差があるのが厚さと軽さで、本製品はKobo Aura HDと比べると4mm、Kobo Aura H2Oと比べても2.1mm薄いほか、重量もそれぞれ60g、53gも軽い。これについては圧勝ということで、議論の余地はないだろう。

 なお楽天Koboの端末では「Kobo Aura」が約174gと本製品よりも軽量だが、こちらは解像度がKindle Paperwhiteと同等なので、同列に語るのは難しい。Kobo Auraの軽さにKobo Aura HD/Kobo Aura H2Oの高解像度を兼ね備えた“いいとこ取り”の端末が、Kindle Voyageということになる。

左が本製品、右が楽天Kobo Aura HD。6型と6.8型ということで、筐体サイズはかなり異なる
厚みの比較。左が本製品、右がKobo Aura HDだが、圧倒的な差があることがよく分かる。ちなみに国内投入が予定されている後継モデル「Kobo Aura H2O」はKobo Aura HDよりも2mm薄いが、それでも本製品の方がまだ2.1mm薄い

【11月10日記事修正】初出時、冒頭およびスペック表においてKindle Voyageのディスプレイ解像度を1,080×1,440ドットとしておりましたが、文中のスクリーンショットサイズで言及していた1,072×1,448ドットが正しいディスプレイ解像度となりますので当該箇所を修正いたしました。

ベゼルと画面の段差がない“最薄”仕様

 では開封してみよう。パッケージは従来と同じ構成で、日本語スリーブを外して箱を開封すると透明な袋に包まれた本体が姿を現わす。本体の下にはUSBケーブルが封入されているほか、さらに電源の入れ方や製品保証について記された各国語版の小冊子2冊も同梱される。詳しい取扱説明書が本体内にデータとして保存されているのは従来製品と同じだ。タブレットFireシリーズとは異なりAC変換アダプタは同梱されない。

製品パッケージ。各国語共通のパッケージを日本語スリーブで巻いたおなじみの仕様
破線部分を切り取って開封。本体は透明な袋に封入されている
同梱品一覧。白と黒の小冊子はいずれも各国語版で、日本語で書かれているのはそれぞれ見開き2ページ程度のみ
製品本体。電源の入れ方が各国語で表示された状態になっている。背面の電源ボタンを押すとセットアップが開始される

 電源を入れる前の時点で従来モデルとの相違点としてすぐに目につくのは、画面の段差がないことだ。従来モデルではベゼルと画面の間に1mm前後の段差があったが、本製品ではそれがなく、カラータブレットと同じくフラットになっている。国内で発売されているE Ink端末としては楽天のKobo Auraがすでにこの仕様だが、Kindleとしてはこれが初ということになる。

 ベゼル部分の段差がなくなったことは、本体の厚みにも大きな影響を与えている。7.6mmという厚みは、ソニー「PRS-T3S」の9.1mmはもちろん、これまで競合製品の中で最薄だったKobo Auraの8.1mmを抜いて文字通りの最薄である。感覚的には、Kindle Paperwhiteの段差がなくなった分がそのまま薄さに反映されたといってよい。ちなみに「iPhone 5s」がまったく同じ7.6mmなので、おおよその厚みを想像しやすいだろう。

 重量についても、Kindle Paperwhiteと持ち比べても露骨に違う。約50gも違っていれば当然ではあるが、これまで他社製品に比べて重いと言われ続けてきたKindleが、本製品で一気に巻き返した格好だ。ちなみに重量が近い端末で言うと、「iPhone 6 Plus」が約172gなので、約180gの本製品がiPhone 6 Plusに比べてほんの少し重いといったところだ。

左から順に、Kindle(2014)、Kindle Paperwhite、本製品を重ねたところ。左→中→右と、上位のモデルになるに従ってベゼルと画面の段差が小さくなり、本モデルでは完全にフラットになっていることが分かる
他社の電子ペーパー端末、楽天Kobo Aura(中)、ソニーPRS-T3S(右)との比較。幅はPRS-T3Sがもっともスリムで、ほかの2製品はほぼ同等、上下はKobo Auraがもっとも短い
厚みについてはこれまで最薄だった楽天Kobo Aura(右)と比較して、本製品が厘差ではあるものの最薄
iPhone 5sと同じ厚みといえば感覚的に分かりやすいはずだ

セットアップ手順はKindle Paperwhiteとほぼ同様

 電源を入れるとセットアップが開始され、Wi-Fi設定やAmazonアカウントによるログインなどを指示通りに行なっていくことで、数分もせずに利用可能になる。手順は従来のKindle PaperwhiteやKindleと変わらない。スクリーンショット数が多くなるが、左に本製品、右にKindle Paperwhiteの画面を並べて比較してみよう。

オープニング画面に続き、言語選択の画面が表示される。言語数は16と、先日発売された無印のKindle(2014)と同じで、Kindle Paperwhiteからは大幅に増えている。日本語を選んで「次へ」をタップ
再度オープニング画面が表示される
「はじめましょう」の画面。製品の特徴が箇条書されている
Wi-Fi設定のための画面。比較対象のKindle Paperwhiteが3Gモデルのため、右のみ「後でWi-Fiを設定」の選択肢があるが、タップするとSSIDが検索され一覧が表示される流れは同じ
SSIDを選んでパスワードを入力する。Wi-Fiの設定が終わるとAmazonに接続しに行く
既存のアカウントを使うか、あるいは新規に登録するかをたずねられる。今回は既存アカウントを使用するので上をタップしてそのまま進む
Amazonのアカウントを手入力する
アカウントが承認された。「設定を続ける」をタップ
SNSのアカウントの登録画面。スキップしても特に問題ない
セットアップは以上で完了。ここからしばらく操作方法を紹介するチュートリアルが続く
説明に従って実際に該当箇所をタップしながら画面を進めていく
説明文の内容およびフォントは若干異なっているが内容は基本的に同一。ここではEasyReachという単語が初めてお目見えしているが、呼び名自体はこれまでも存在しており、あらためて追加された格好になる
微妙にデザインが異なっているが、特に深い意味はなさそうだ
ページめくりボタンが追加されたことで、説明が新たに追加されている
進むボタンに続いて、前のページに戻るためのボタンの使い方の説明。実際にボタンを押して画面を進める
ここからまたしばらく従来と同じ説明が続く
ツールバーの使い方の説明
搭載フォントは従来と同じく3種類
テキストコンテンツにおける単語検索の方法の説明
辞書機能およびWikipediaの呼び出し方の説明
文章を選択して利用する機能の説明
ハイライト機能の説明
前面ライト機能の説明
前面ライトの手動調節の方法を具体的に紹介する画面が追加されている
本製品で新たに搭載された、自動調節のチェックボックスについての説明
Kindleオーナーライブラリーの説明。ちなみに無印のKindle(2014)にも同様の画面が存在する
チュートリアルはここで終了。ホームボタンをタップするとホーム画面が表示され、コレクションなども同期される

 以上のように、ページめくりボタンなど新機能の説明が追加されていることを除けば基本的に流れは同一だが、興味深いのは、セットアップの最後に約10画面程度を費やして表示される画面各部のチュートリアルが、先日登場した無印Kindleと共通のデザインではなく、1世代前にあたるKindle Paperwhiteと同じデザインであることだ。

 本製品はこのチュートリアルだけでなく、電源ボタンや筐体のデザインなどが2013年モデルのFireシリーズによく似ているなど、2014年リリースのモデルではなくむしろ2013年のモデルの意匠をそのまま引き継いだ点が多々見られる。もしかすると、発売がたまたま今年のモデルチェンジに重なっただけで、もっと早期にリリースする予定で開発が進められていた名残なのかもしれない。

2013年発売のFire HD 7(左)との比較。ボタンの形状が同一であるほか、台形を基調としたデザインなどが酷似している

メニューおよび操作体系も従来モデルとほぼ同一

 画面構成および操作方法については、先日レビューしたエントリーモデル「Kindle」とKindle Paperwhiteとでほぼ違いがなかったのと同様、本製品においても大きな違いはない。インターフェイスとしてはほぼ完成されているという解釈だろう。

 あらためて説明しておくと、起動すると表示されるホーム画面には、購入済みの全てのコンテンツが表示される「クラウド」と、端末にダウンロード済みのコンテンツが並ぶ「端末」が切り替えられるようになっており、ダウンロード済みのコンテンツをタップすれば開いて読むことができる。

 画面上部をタップすれば進捗バーのほかフォントサイズ変更などの設定画面が表示されるほか、テキストを選択することでハイライトや検索といった機能を利用できる。またホーム画面からはストアを開き、1-Clickで本を購入することもできる。以下、左が本製品、右がKindle Paperwhiteの画面を並べて比較している。

ホーム画面。コンテンツをタップすると開くことができるほか、上部のカートアイコンをタップしてストアに接続し、コンテンツを購入することも可能
テキストコンテンツの比較。フォントサイズはいずれも下から3つ目だが、本製品の方が若干サイズが小さい
画面上部をタップしてメニューを表示したところ。特に相違はない
フォントサイズは8段階、フォントは3種類、行間と余白はそれぞれ3種類と、従来と同様
移動ボタンをタップして目次を表示したところ。こちらも違いはない
Page Filp機能を使えばぺらぺらとページをめくる感覚で前後に移動できる。これも従来と同じ機能
画面隅をタップすることでしおりを付与したり、過去に付与したしおりから指定のページにジャンプすることもできる
単語を選択すると辞書がポップアップ表示される。Wikipediaで意味を表示することも可能
このほか、テキストを選択することでハイライトやメモの追加なども可能
前面ライトは24段階で調節できるほか、自動調節のオプションも追加されている。デフォルトで22段階目なのは従来と同じ

 以上のように、画面だけ見ているとほぼKindle Paperwhiteと区別がつかない。自動調節機能が追加された前面ライト機能にしても、手動調節のインターフェイスはそのまま残されており、また24段階というのも従来のままなので、そう違いが目立つ部分ではない。前面ライトの自動調節機能の詳しい挙動については、次回の後編で詳しく紹介する。

高画質化によりコミックの表示品質が大幅に向上

 さて、本製品の最大のポイントは、なんと言ってもディスプレイの解像度の高さだろう。コミックが多くの割合を占める日本の電子書籍市場において、その表示品質がお世辞にも高くないことは、これまで電子ペーパーの欠点として槍玉に挙げられることが多かった。特にKoboが2013年に発表した高解像度端末「Kobo Aura HD」の国内投入が見送られ、今に至るも国内ユーザーの目に触れる機会は失われたまま今日に至っているという経緯もあり、今回の製品はまさに待望といった感がある。

 結論から言うと、これまでKindle Paperwhiteなど200ppiクラスの画面を見慣れていると、一目で分かるほどディティールに違いがある。かつてiPhoneやiPadがRetina解像度になった際「一度体験すると元には戻れない」という褒め言葉で絶賛された、そこまでの極端な差まではないものの、体感的にはかなり近いものがある。

 以下、具体的な違いをご確認いただきたいが、従来のE Inkにつきものだったナナメ方向の線の滑らかさが格段に向上していることがよく分かる。またまた白黒のコントラストがはっきりしているのも特徴の1つだ。左から、本製品、Kindle Paperwhite、Kindle(2014)の順に並べている。

左から、本製品、Kindle Paperwhite、Kindle(2014)。髪や口の輪郭など、ナナメ方向の線を中心に、滑らかさに大きな差がある。前面ライトは消灯した状態で撮影しているが、白黒のコントラストもほかの2製品に比べてはっきりしており、表示品質はより紙に近い

 ちなみに上記のサンプルは本連載でこれまでも用いている、うめ著「大東京トイボックス 1巻」だが、コミックの中でも最近になってリリースされたコンテンツについては、あらかじめ高解像度でデータが制作されていることも多く、より違いが顕著に現れる。以下はうめ著「大東京トイボックス 10巻」で同様に比較したものだ。原寸以下の縮小画像ともなるとさすがに違いが分かりにくいので、クリックして拡大画像をチェックしてほしい。

口の輪郭の線を見ると、解像度の違いがよく分かる。右端のKindle(2014)では解像度が足りずに線そのものが太って見え、結果としてピンぼけのように見える傾向があるが、本製品では首や肩まわりの細い線もしっかりと描写されている。吹き出し内のセリフも差が出やすい箇所だ

 以上、まずは気になるであろうポイントを中心にファーストインプレッションをお届けした。後編ではテキストコンテンツのフォントサイズごとの表示品質の比較のほか、前面ライトの自動調整機能やページめくりボタンなど、本製品で初めて追加された機能についてもチェックしていきたい。

(山口 真弘)