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約15万円で8コアRyzen & GeForce RTX 4060の高スペック!その実力を軽量級~重量級まで人気ゲームで検証

~Alienware級の機能を受け継いだ「Dell G15(AMD)」

15.6型のゲーミングノート「Dell G15(AMD)」。執筆時点での直販価格は11万7,269円から

 「ゲーミングノート」は場所を取らずにPCゲームを遊べることで非常に人気だ。価格は非常に幅広く、超ハイエンド仕様で50万円を超える製品が存在する一方で、ユーザーが導入しやすい10万円台の製品もある。

 そうした割安の製品で気になるのがパフォーマンスだ。上位モデルと比べれば安いとは言え、それでも10万円を超える代物であり、最新ゲームや人気ゲームをどこまで快適に遊ぶことができるのか、事前にある程度知っておきたいところ。

 今回は約11万円台から購入できる「Dell G15(AMD)」を例に、今どきのお買い得ゲーミングノートPCの実力をチェックしていく。テストするのは、軽量級から重量級まで人気ゲーム10本だ。

 なお、検証に使用したのは AMD Ryzen™ 7 7840HS プロセッサとGeForce RTX 4060 Laptop GPUを搭載するこちらのモデルだ。執筆時点での価格は15万6,367円となっている。

AMDとNVIDIAの最新世代タッグ

Dell G15(AMD)

 まずは、Dell G15(AMD)の基本スペックを紹介しておこう。実は約15万円とは思えない強力なもので、CPUは「AMD Ryzen™ 7 7840HS プロセッサ」だ。

 AMD最新世代のZen 4アーキテクチャが採用されており、前世代のZen 3アーキテクチャに比べてIPC(クロックあたりの命令実行数)が最大13%アップ。8コア16スレッドとノートPC向けとしてはコア数が多く、最大クロックも5.1GHzと高いため、ゲームだけではなくどんな処理にも強いと言える仕様だ。対応アプリはまだ少ないがAI専用プロセッサ「AMD Ryzen™ AI」を内蔵しているのも特徴と言える。

AMD Ryzen™ 7 7840HS プロセッサ
CPUはAMD Ryzen™ 7 7840HS プロセッサを採用。8コア16スレッドで最大5.1GHzとノートPC向けでは高性能な仕様だ

 ゲーミングPCで重要となるGPUには、NVIDIA最新世代のGeForce RTX 40シリーズでミドルレンジに位置する「GeForce RTX 4060 Laptop GPU」を採用。CUDAコア数は3,072基、ビデオメモリはGDDR6が8GB、メモリバス幅は128bitだ。

 デスクトップ版RTX 40シリーズと同じく、従来のアップスケーラー(Super Resolution)に加えて、AIによるフレーム生成(Frame Generation)も加えた「DLSS 3」に対応しており、第8世代のNVENCによってAV1のハードウェアエンコードをサポートするなど、前世代から性能面、機能面の両方が向上している。

 GeForce RTX 4060 Laptop GPUはノートPCの設計に合わせてブーストクロックは1,470MHzから2,370MHz、カード電力は35Wから115Wの間で調整できるようになっている。本機は最大限の2,370MHzで動作することに加えて、独自に140Wで動作する設計になっており、高負荷時の安定稼働を期待できる。これは冷却力を十分確保している証拠でもあり、「おおっ! やるなぁ」と思う部分だ。

GeForce RTX 4060 Laptop GPU
ブーストクロックは仕様上最大の2,370MHzに設定されており、Dell G15(AMD)は定格以上の140Wで動作する

 メモリはDDR5-4800が16GB(8GB×2)とゲームプレイには十分な容量。ストレージはPCI Express 4.0 x4接続のNVMe SSDで、容量は512GBだ。

SSDの速度をチェック
搭載SSDのCrystalDiskMark 8.0.4cの結果。ゲームのロードに不満を感じることはまずない速度と言える

重量級ゲームも快適!? 人気10タイトルで性能測定

 ここからは、実際のゲームでフレームレートを測定していく。Dell G15(AMD)のディスプレイはフルHD解像度なので、ゲームもフルHDに固定。動作モードはもっとも性能が出る「高パフォーマンスモード」にしている。

 リフレッシュレートは165Hzなので、それを生かすにはフレームレート165fps以上が必要だ。そのため、FPS系のゲームでは平均165fps以上が出るのか、重量級ならば快適なプレイの目安である平均60fpsに届くのか、という点に注目してほしい。

165Hz表示可能なディスプレイ
ディスプレイは165Hz表示対応の15.6型フルHD。sRGBカバー率100%と色の表現力も高い

軽量級~中量級

 まずは軽量級~中量級のゲームから見ていこう。検証したタイトルはグラフにある通りだが、検証方法については別ページに掲載したので気になる人はそちらを確認してほしい。

 Apex LegendsとVALORANTは人気のFPS。どちらも最高画質に設定した状態でもフルHDなら、余裕でリフレッシュレートは165Hzを生かし切れるフレームレートを出せる。これから本格的にFPSをプレイしたい人も安心だ。

 ストリートファイター6は最大120fpsまで設定できるが、対戦時は60fpsが上限。平均59.9fpsとほぼ上限で動いていると言ってよく、各種大会で大盛り上がり中の格闘ゲームも本格的に楽しめる。

 ディアブロIVはDLSS 3に対応しているため、GeForce RTX 4060搭載の本機なら高フレームレートを出せる。人気のハック&スラッシュ系のアクションRPGも滑らかな描画でプレイが可能だ。

重量級ゲーム

 続いて、描画負荷が重い重量級ゲームを見ていこう。検証方法については別ページに掲載している。

 Starfieldとアーマード・コア6はDLSS非対応。そのほかはDLSS 3対応となる点はまず覚えておきたい。StarfieldはAMDとパートナーシップを結んでいるタイトルだけに、NVIDIAのGeForce RTX系ではフレームレートが伸びにくく、画質を中設定まで下げることでようやく平均59.7fpsと快適にプレイできるレベルになる。今後、DLSSに対応予定なので、もう少し描画負荷を軽くできるようになるだろう。

 アーマード・コア6は最大120fpsのゲームだ。そこには届いていないが、最高画質設定でも平均87.3fpsと十分快適にプレイできる。人気ロボットアクションも本機なら堪能可能だ。

 残りの4本はDLSS 3に対応しているため、画質を最高に設定、レイトレーシングを有効にしてもすべて平均60fps以上と快適なプレイが可能だ。DLSS 3対応タイトルでは、GeForce RTX 4060が非常に強くなる。ちなみに、STAR WARS ジェダイ : サバイバーは発売当初DLSS非対応だったが、2023年9月のアップデートでDLSS 3対応となった。

 ここまで10本のタイトルを試してきたが、本機なら軽量級~中量級で高フレームレートを出せ、重量級でも快適に遊べるだけの性能を持っていることが分かる。フルHDというそれほど描画負荷が高くない解像度とは言え、約15万円で多くのゲームを最高画質設定で遊べるのはうれしいところだ。

Game Shiftでいつでも最大性能

 外観やインターフェイス類もチェックしておこう。

 ディスプレイ上部にはWebカメラ、マイクを搭載。インターフェイスは左側面にGigabit Ethernet、ヘッドセット端子。右側面にUSB 3.2 Gen 1×2、背面にUSB 3.2 Gen 1、HDMI出力、USB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort対応) を備えている、無線LANはWi-Fi 6で、Bluetooth 5.3もサポートする。

各種インターフェイス
上部にはWebカメラとマイクも搭載
左側面にGigabit Ethernet、ヘッドセット端子
右側面にUSB 3.2 Gen 1×2
背面にUSB 3.2 Gen 1、HDMI出力、USB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort対応)

 キーボードは日本語配列で白色のバックライトが内蔵されている。RGB LEDを内蔵する英語キーボードを選択することも可能だ。キーのサイズは縦18.05mm、横18.7mmとやや横長となっている。

バックライト付きキーボード
キーボードは日本語配列でテンキーも搭載
白色のバックライトも内蔵している

 標準だと上部のF1~F12キーにはメディアコントロールが割り当てられており、ミュートへの変更、音量や輝度の調整、バックライトの明るさ調整などが行なえる。

 その中で便利なのが「F9」キーに割り当てられている「Game Shift」だ。ワンタッチで最高性能が出る「高パフォーマンスモード」に切り替えられるというもので、ゲームをプレイする際に役立つ。

F9キーを押すと性能アップ
F9キーを押すと高パフォーマンスモードに切り替わる
高パフォーマンスモードになると画面右下にポップアップで表示されるので分かりやすい

 なお、従来のファンクションキーとして使うにはキーボード左下の「fn」キーと組み合わせる必要がある。「fn」キーと「Esc」キーを押せば、メディアコントロールとファンクションキーの機能入れ替えも可能だ。

 本体のサイズは、357.26×274.52×21.28~26.95mmで重量は2.97kg。ACアダプタは330Wと大出力だけにサイズはかなり大きい。

330Wの大出力ACアダプタ
ACアダプタは330W出力ということもあって、かなり大型だ

 コストパフォーマンスのよさが一番のウリではあるが、筆者としては冷却力に注目したい。同社のフラグシップゲーミングブランド「Alienware」ゆずりという4本のヒートパイプと超薄型ブレードを使用した改良型冷却ファンを組み合わせ、底面からの吸気と背面と両側面からの排気で効率よくCPUとGPUの熱を逃がしている。

Alienwareゆずりの強力冷却システム
底面から冷たい空気を取り込み
両側面と背面の排気口から効率よく熱を逃がす

 加えて、今まではAlienwareのゲーミングノートにのみ採用されていたガリウムシリコンの「エレメント31」という熱伝導素材(TIM)やベイパーチャンバーも、GeForce RTX 4050搭載モデル以上のDell Gブランドのゲーミングノートに使用されるようになった。この効果もかなり大きいだろう。

 実際にゲームプレイ中の温度をチェックしてみよう。「サイバーパンク2077」を10分間プレイしたときのCPUとGPUの温度の推移を「HWiNFO Pro」で測定している。CPUが「CPU (Tctl/Tdie) 」、GPUが「GPU Temperature」の値だ。

 CPUは最大77℃で、73℃前後で推移。一方のGPUはゆるやかに上昇しているが、おおむね70℃前後で推移。これはゲーミングノートとしては低い温度だ。特にGPUはよく冷えている。これなら長時間のゲームプレイも安心と言える。

メモリとSSDを増設可能な点も注目

 ノートPCでは、内部にアクセスすると保証が切れてしまうケースもあるが、本機はユーザーの手でより大容量のメモリに交換したり、SSDを増設したりすることが認められている。特にSSDは512GBだと何本もゲームをインストールするには少々心許ないので、1基空いているM.2スロットにM.2形状のSSDを追加できるのは非常にありがたいところ。

 重量級ゲームも高画質で遊べる基本性能、色の表現力に優れてリフレッシュレートも165Hzと高いディスプレイなど、安心して遊べる冷却性能と約15万円とは思えない完成度となっている。コストパフォーマンスの高いゲーミングノートPCを求めているなら、ぜひとも注目しておきたい1台だ。

読者プレゼント

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