トピック

【VAIO Zクリエイターリレーレビュー】光の魔術師こと写真家イルコ氏がロケ撮影でVAIO Zを活用

~6,000万画素級写真のRAW現像もストレスフリー

VAIO Zとイルコ氏 ※撮影イルコ氏

 VAIOのフラグシップモバイルノート「VAIO Z」を使ったクリエイターリレーレビューの第3弾として、光の魔術師こと写真家のILKO ALLEXANDROFF氏(以下、イルコ氏)に、ロケ撮影でVAIO Zを使ってもらい、その感想を伺った。

 新しいVAIO Zは、1kg(最軽量構成時)を切るモビリティと、第11世代Intel Core Hシリーズ+独自の「VAIO TruePerformance」機能などによる高い性能を両立させたマシン。さまざまな場所に持ち出して、クリエイティブな作業を行なうことができる憧れのマシンだ。

 試用してもらったのは、VAIO Z | SIGNATURE EDITION(シグネチャーブラック)モデルで、試用機の主な仕様は、Core i7-11375H、メモリ32GB、SSD 512GB、ディスプレイ4K(UHD)、5G搭載となっており、VAIO Zとしてもハイエンドなカスタマイズだ。ロケ撮影を多く行なうイルコ氏にとって、VAIO ZはRAW現像もストレスなく行なえる性能を持ちつつ、圧倒的な軽さで、満足度は非常に高かったそうだ。

 なお、製品のレビュー/インタビュー記事はすでに掲載しているので、VAIO Zがどのような点にこだわって開発され、どのように軽量化や高い性能を実現したのかといった点については、そちらを参照してほしい。

VAIO Z
天板
本体右側面
インターフェイスはHDMIとThunderbolt 4
左側面
インターフェイスはThunderbolt 4と音声出力

検証内容について

※撮影イルコ氏

——:今回、VAIO Zを評価するにあたり、どのような作業を行なったのか、ご説明ください。

イルコ:質問の回答に入る前に、少しだけ自分の印象をお話しさせてください。まずよく「クリエイターはMacでしょ」と言われることはありますが、私は個人的にWindowsの方が好みで、とても使いやすいと思います。ですので、PCを購入するときはいつもWindowsマシンから選んでいます。

 今回のVAIO Zは、インターフェイスがとてもいいなと思っています。まずThunderbolt対応のUSB Type-Cが2基あり、古いUSB Type-Aがないのが嬉しいですね。正直に言うと、Type-Aは古い技術だと思います。PCを選ぶとき、Type-Aが入ってたら、おそらく選ばないと思います。欲を言えば、Type-Cが3つか4つあれば、Hubやアダプタなしで済むのですが、2つでもとりあえず十分です。

 HDMIも、よく外付けディスプレイに繋げるので、便利ですね。個人的にはSDカードリーダも欲しかったところです。ほぼ毎日のように使うので、個人的にはHDMIより重要です。ただ、マシン全体的に端子はとてもよく選ばれてると思います。いらないものがなくて、とてもシンプルで、必要な端子が揃っていると思います。

 私がフォトグラファーとして、主に行なう作業はPhotoshopでのRAW現像と写真編集です。RAW現像は、数枚だけ触ることもあれば、まとめて1,000枚を現像してバッチ処理で保存することもあります。また、YouTubeもやっているので、簡単な動画編集も行ないます。

 そして、基本的にロケを行なうので、外で作業することが非常に多いです。山奥の木に座って現像したり、河川敷でPC作業したり、その辺のベンチで動画編集とかすることも多いです。

 今回も、そういったシチュエーションでVAIO Zを撮影に持ち出して編集したり、RAW現像を行なったりしてみました。また、軽く動画も編集してみました。


VAIO Zの高性能がどう活きる?

※撮影イルコ氏
※撮影イルコ氏

——:VAIO Zはモバイルノートながら、高い性能を実現しています。今回写真編集を行なってみて、具体的にどのような作業で性能の高さを感じたか教えてください。

イルコ:2,000万画素、4,500万画素、6,100万画素の3台のフルサイズミラーレスカメラで撮影し、そのRAWデータを現像するのに、どのくらい時間かかるかを検証しました。今までに使っていたノートPCだと、2,000万画素台のデータだと大丈夫でしたが、4,000万画素を超えると、ソフトの反応がかなり悪くなったり、RAW現像にとても時間かかったりしていました。ところが、VAIO Zは重量がとても軽いPCなのに、6,100万画素のソニー「α7R IV」のデータですらRAW現像がかなり速くて、びっくりしました。

 具体的には、バッチ編集で、6,100万画素のRAWファイル(ソニーα7R IV)は100枚の現像が8分15秒で終わりました。4,500万画素のRAWデータ(キヤノンEOS R5)はおよそ7分で100枚保存できました。2,000万画素のRAWファイル(キヤノンEOS R6)100枚は、2分45秒で完了しました。このスピードなら、データを持ち帰る前に、ロケ先で作業を完了できますね。

 これまで、ノートPCだと、RAWファイルのプレビューが表示される時間も遅くてストレスだったんですが、VAIO Zはプレビューも表示が速くて、さくさく動いてました。

 加えて、軽く動画も作ってみましたが、問題なく編集、書き出しできました。ただ、私のYouTube動画は編集がとてもシンプルで、動画メインでやってるビデオグラファーほど大変なことはやっていないです。

現像の様子


軽さのメリット

※撮影イルコ氏

——:VAIO Zは高性能ながら、重量は1kg切り(最軽量構成時)を実現しており、気軽に持ち運べます。写真家として、写真編集可能なノートが持ち運べると、どのように活用の幅が広がりますか?

イルコ:最初に箱を開けて持ち上げたときには、本当に軽さにびっくりしました。現在使ってるノートPCは2.5kgもあるので、ロケに持っていくか悩むときがあります。VAIO Zのように約1kgとなると、タブレットとほぼ変わらない重さなのに、それでいて中身がハイスペックなPCということで、どんどん撮影に持っていきたくなりますね。

 また、遠いロケに行くときは事前に荷物の重さを検討しているんですが、2.5kgのノートが1kgになったら、もう1本レンズや照明など持って行けますよね。


バッテリ駆動時間について

※撮影イルコ氏

——:VAIO Zは最長で約34時間、4Kモデルでも約17時間の駆動が可能です。写真家の視点から、この駆動時間をどのように思いますか。

イルコ:10時間以上使えるので素晴らしいと思います。RAW現像しながら使うと、もう少し短くなりますね。実際、何度か外にVAIO Zを持ち出して、ロケでRAW現像してみたんですが、3〜4時間半は使えました。

 モバイルバッテリをいつも2つ持ち歩いてるのですが、VAIO ZはType-Cポートで簡単に充電できるので、もっとバッテリが必要な場合は、これで時間を延長できます。


堅牢性について

※撮影イルコ氏

——:軽いだけでなく米国防総省の規格に準ずるテストをパスする堅牢さも特徴です。この点について感想をお聞かせください。

イルコ:VAIO Zの公式サイトで落下テストの動画を見たとき、とても感動しました。私もロケで山を登ったり、崖を歩いたりすることが多いので、機材についてはなるべく頑丈なものをいつも探していますが、落下に強いのを知っていると、とても安心です。さらに、PCを運ぶとき、リュックに入れたり、カメラキャリーのポケットに入れても、壊れないか、曲がらないかなどを心配せずに移動できますね。

VAIO Z 127cm落下試験


液晶パネルについて

※撮影イルコ氏

——:今回使ってみて、液晶の見栄え・品質はいかがだったでしょうか?

イルコ:液晶も素晴らしかったです。今まで使ったノートPCはすべてパネルが光沢タイプで、外で作業するとき、後ろに窓があったり、強い外光があったりすると、液晶に反射してしまい、編集しにくいことがあります。VAIO Zの液晶は非光沢なので、昼間に外のベンチで5時間ぐらい作業してみましたが、何も問題なく使えました。


洗練されたデザイン

※撮影イルコ氏
※撮影イルコ氏

——:洗練されたデザインも訴求点の1つです。イルコさんの感想をお聞かせください。

イルコ:デザインはシンプルで、カッコいいです。見栄えがいいだけでなく、開けるとヒンジの部分が持ち上がる構造なのは、冷却性能の向上にも繋がっていますよね。全体的な配色も好みで、いらないところがないデザインだと思います。


5G対応の使いどころ

オプションで5Gにも対応可能

——:VAIO Zは5G対応モデルもあり、4Gよりも最大10倍高速に屋外でも通信ができます。これにより、どんな使い方ができそうでしょうか。

イルコ:今まで使ってきたPCは全て、有線LANで使うか、フリーWi-Fiに頼るしかなかったんですが、VAIO Zなら、どんな場所でもすぐにインターネットが使えるのが魅力的だと思います。しかも、5Gが使えるのもすごいですね。よくYouTubeで生放送をやっているんですが、5Gが使えたら、ロケ先で美しい絶景も高画質でお見せできますね。


あなたならBTOでどんな構成にする?

※撮影イルコ氏

——:最後に、イルコさんがVAIO Zを買うとしたら、BTOでVAIO Zを、どのような構成にするか教えてください。また、それぞれの選択肢を選んだ理由も教えてください。

イルコ:私がPCを購入するときのルールは、かならずフルスペックで購入するということです。なぜかと言うと、PCは長く使うので、2~3年後に技術が進化しても、あまり陳腐化させたくないからです。カメラもどんどん高画質なものが出てきます。低いスペックのPCを使うと、将来のデータ整理に時間かかる可能性があります。プロとして、仕事はいつも時間との戦い。早く仕事が終われば、その分早く次の仕事に取りかかれます。

 そういった観点から、VAIO Zを買うなら、液晶は4K、メモリは32GBにします。ストレージも一番大きい2TBにします。クラウド経由でノートとデスクトップのファイルを同期しているので、ノートにもストレージの容量が必要になるんです。PCなら外付けSSDを使うこともできますが、繋げたり外したりがロケ撮影で何百回と積み重ねると膨大な時間になります。効率化の視点からもストレージは大容量にしたいですね。

ハイエンドカメラのRAW現像もストレスなくこなせるVAIO Z

 VAIO Zなら6,000万画素級のRAW写真さえストレスなく処理することができる。同時にその軽さから、ロケ地に持ち運び、その場でプレビューや編集などもできてしまう。ストレージも最大で2TBまでカスタムできるので、外部ストレージに頼ることなく、データを保存できる。もちろん、自宅やオフィスでの作業においてもVAIO Zなら写真編集のメインマシンとして活躍してくれる。

 堅牢性にも優れており、末永く使える写真編集向けマシンを探しているユーザーにうってつけの1台と言える。