レビュー

マウスのエヴァンゲリオンコラボノートPCのシンクロ率をチェックしてみた

「mouse ノートパソコン エヴァンゲリオンコラボレーションモデル オリジナル EVA01」(税込み219,800円)

 エヴァンゲリオンがついに完結する。本来なら6月27日公開だったところコロナ禍により延期されているが、6月1日に予告映像「特報2」がYouTubeで配信されて「近日公開」と告知されているので、おそらく数カ月以内に「シン・エヴァンゲリオン劇場版」で物語の結末を目撃できるはずだ。

 それはさておき、この新作エヴァンゲリオンの上映に合わせて、さまざまなタイアップ商品が発売されている。本記事ではマウスコンピューターが開発し、エディオンネットショップで限定販売される、15.6型ゲーミングノートPCのエヴァンゲリオンコラボレーションモデル「mouse ノートパソコン エヴァンゲリオンコラボレーションモデル オリジナル EVA01」(税込み219,800円)のレビュー記事をお届けしよう。

ベースはミドルクラスゲーミングノートPCの「G-Tune E5」

 EVA01はマウスコンピューターのG-TuneブランドのミドルクラスゲーミングノートPC「G-Tune E5」をベースにしたモデル。G-Tune E5は、メモリ、ストレージ、内蔵無線LANなどをカスタマイズできるが、EVA01は1構成のみでカスタマイズは不可だ。

 OSはWindows 10 Home 64bit、CPUは「Core i7-9750H」(6コア12スレッド、2.60~4.50GHz)、GPUは「NVIDIA GeForce GTX 1660Ti」を採用。メモリは16GB(PC4-21300 DDR4 SODIMM)、ストレージは1TB SSD(NVMe接続)を搭載している。ゲーミングノートPCとしてはメモリはちょっと物足りないかもしれないが、どちらもソケットタイプなので将来的には自己責任で換装すればよいだろう。

 ディスプレイはリフレッシュレート144Hzに対応した15.6型フルHD IPS液晶パネル(1,920×1,080ドット、LEDバックライト、ノングレア)を採用。ゲーミングノートPCとして解像度よりもリフレッシュレートを優先させているわけだ。

 通信機能は有線LAN(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T)、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5をサポート。G-Tune E5でカスタマイズ項目になっているWi-Fi 6(11ax)が選択されている点はうれしい配慮だ。

 本体サイズは364.5×258×28.4mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.2kg。脱着式の3,275mAh(48.96Wh)のバッテリを内蔵しており、「アンビリカブルケーブル」(ACアダプタ)をはずしたさいの「活動限界」(バッテリ駆動時間)は、約9.6時間とされている。

本体天面。詳しくはあとの章で解説するので、ここでは絵は見なかったことにしてほしい
本体底面。バッテリは着脱式。貴重な実機なので今回は分解しないが、底面パネルはカンタンに取り外せて、すぐにメモリとストレージにアクセスできる。両パーツの換装は容易だ
ディスプレイ面。上辺約10mm、左右約7mmの狭額縁仕様を採用。ディスプレイ上部には100万画素のWebカメラとデュアルアレイマイクが内蔵されている
キーボード面。107キーのバックライト内蔵日本語キーボードで、キーピッチは約18.2mm、キーストロークは約1.8mmが確保されている
背面にはUSB 3.1 Type-C、HDMI、有線LAN、電源端子が配置されている
右側面にはUSB 3.1 Type-A、Mini DisplayPort、SDメモリカードリーダー、左側面にはセキュリティスロット、USB 3.1 Type-A、USB 3.0、マイク入力、ヘッドセット端子が用意されている
今回の貸出機にはACアダプタと電源ケーブルのみが付属していた
着脱式バッテリの型番は「NH50BAT-4」。バッテリ容量は3,275mAh(48.96Wh)
ACアダプタの型番は「A17-180P4A」。仕様は入力100-240V~2.5A、出力19.5V 9.23A、容量180W。ACアダプタのコード長は約170cm、電源ケーブルの長さは約100cm、両者の合計は実測603g

エヴァモデルならではの特徴をチェック!

 さてそれではエヴァンゲリオンコラボモデルならではの特徴をチェックしていこう。まず天板だがIMR(インモールド)成型により、エヴァンゲリオン初号機が大きくプリントされている。初号機本来の紫色は使われず、黒地にグレーで描かれたうえで、ワンポイントとしてネオンカラーがあしらわれている。年齢を問わないデザインに仕上げられているのが嬉しいところだ。また、マウスコンピューターのロゴが目立たないように配置されている点もポイントが高い。

色数を抑えることでクールな雰囲気を演出。eスポーツ会場で映えそうな天板だ
マウスコンピューターのロゴはほとんど目立たない

 キーボードバックライトはエヴァンゲリオン初号機のカラーを採用。そしてよく見ると、WindowsキーにはNERVのロゴ、Enterキーには「ロンギヌスの槍」があしらわれ、テンキーにはエヴァンゲリオンの世界観をイメージしたフォントが採用されている。「NERV官給品」の端末を使っているような気分にさせてくれるデザインだ。

キーボードバックライトのデフォルトカラーは初号機の紫だが、ほかの色にも変更可能だ
WindowsキーにはNERVのロゴが刻まれている。反NERV組織WILLE(ヴィレ)のロゴを採用した交換用キートップもほしいところだ
Enterキーにロンギヌスの槍があしらわれている理由は不明だが、S2機関に突き刺すように打鍵してほしいという開発者の願いが込められているのかも?
テンキーはいかにもミリタリーっぽい雰囲気のフォントだ

 EVA01の電源を入れて最初に喜ばせてくれるのが起動画面。いわゆるBIOSに記録されているベンダーロゴが、NERVのロゴに変更されているのだ。ディスプレイ下にはG-Tuneのロゴが入っているが、NERVのカスタマイズ品であるという演出はファン心をくすぐってくれる。

NERVのロゴのあとにWindowsのログイン画面に切り替わるのがちょっと残念。NERVのロゴを表示したまま、ログイン画面に移行してほしい……というのは欲張りすぎだろうか?

 本製品だけのスペシャル特典がオリジナル壁紙データ。エレクトロニックな初号機の壁紙と、プラグスーツを着た主要キャラクター5人の壁紙の2点が収録されている。外出先では初号機の壁紙、自室ではキャラクターの壁紙と、状況に合わせて壁紙を使い分けられる点は複雑なオタク心を熟知した心憎い配慮だ。

こじゃれた喫茶店でも恥ずかしくない初号機の壁紙。むしろ見せびらかしたくなる
1995年から25年も付き合ってきている愛着のあるキャラクターだが、公共の場でこの壁紙を使うのはオッサンにはさすがに気恥ずかしいのである

 そして最後の特典がスペシャルパッケージ。オリジナル壁紙と同じ画像が大きくあしらわれた、永久保存版的パッケージだ。もしEVA01を購入したら、日焼けせず、高温多湿とならない場所に大事に保管しておこう。

表面にはエヴァンゲリオン初号機のラインアートにマウスコンピューターのロゴが加えられている
裏面は主要キャラクター5人の画像を表示したEVA01の製品写真が掲載されている

じつはベースモデルとEVA01の価格はほぼ同じ

 ベースモデルのG-Tune E5を、16GBメモリ、1TBストレージ、Wi-Fi 6にカスタマイズすると税込み価格は218,240円(6月9日時点)。「mouse ノートパソコン エヴァンゲリオンコラボレーションモデル オリジナル EVA01」の税込み価格が219,800円なので、ほとんど価格は変わらないのに、5つの特典が付いているわけだ。

 メモリやストレージはあとからいくらでも交換できるが、コラボモデルの5つの特典を追加することはできない。どうしても最初からフルスペックのG-Tune E5を購入したいという方以外は、EVA01を購入することを強くオススメする。

パッケージのどこかに「NERV官給品」と書かれていてほしかったところです