レビュー
ASUS製GeForce RTX 2060のレイトレ性能を3DMark Port Royalで比較してみた
2019年1月18日 11:00
GeForce RTX 2060を搭載したASUS製ビデオカード「ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMING」が1月18日より発売となる。
これに先立ち、同ビデオカードをテストする機会が得られたので、注目のミドルレンジGPUを搭載したASUSオリジナル仕様のビデオカードがどのような製品に仕上がっているのか、そして1月8日に3DMarkに追加されたばかりのリアルタイムレイトレーシング用ベンチマーク「Port Royal」でその性能をチェックしてみた。
GeForce RTX 2060搭載のASUS製ビデオカード
ASUSの「ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMING」は、新GPUであるGeForce RTX 2060を搭載したビデオカード。カードサイズは300×132×50mm(幅×奥行き×高さ)で、占有スロット数は約3スロット。
PCゲーマー向けブランド「ROG STRIX」に属する本製品は、セミファンレス機能「0dB テクノロジー」に対応した大型GPUクーラーと、完全自動生産プロセス「オートエクストリームテクノロジー」で製造されたオリジナル基板を採用。これらの優れた冷却能力と電力供給能力を活用することで、GeForce RTX 2060のブーストクロックを1,680MHzから1,830MHzにまでオーバークロックして搭載した。
なお、ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGでは、専用ユーティリティ「GPU Tweak II」を利用することで、標準動作モードの「Gaming Mode」のほかに、より高いGPUクロックで動作する「OC Mode」と、低クロック動作で発熱と騒音を抑える「Silent Mode」が選択できる。
動作に必要な補助電源コネクタは6ピン+8ピン。ディスプレイ出力端子には、DisplayPortとHDMIを各2系統ずつ備えている。
ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGの基板は、ASUS独自の設計に基づき、自動生産プロセス「オートエクストリームテクノロジー」で生産されたもの。実装部品にはASUS独自のカスタムパーツ群「Super Alloy Power II」を用いており、個々の部品から製造工程にいたるまでASUS独自の品質技術が投入されている。
電源回路は8+2フェーズ。基板にはVRAM冷却用の放熱板を兼ねた強化フレームが取りつけられており、基板をゆがみやねじれから保護している。
約3スロットを占有する大型のGPUクーラーは、セミファンレス機能「0dB テクノロジー」に対応した3基の冷却ファンを搭載。これらのファンは静圧を高める独自形状のウイングブレードファンを採用し、IP5Xに準拠した防塵性能も備えている。
放熱部には、6本のヒートパイプを搭載した2ブロックタイプのヒートシンクを搭載。GPUコアと接する銅製ベースプレートに、精密な機械加工による表面研磨でGPUとの密着性を高める「MaxContactテクノロジー」を採用しており、GPUの熱を効率的に受け取ってすばやく放熱できるヒートシンクとなっている。
ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGには、ファン制御設定が異なる2種類のBIOS、「Q-Mode」と「P-Mode」が搭載されており、基板上部のスライドスイッチで利用するBIOSを選択できる。Q-Modeはセミファンレス機能の「0dB テクノロジー」に対応した静粛性重視のファン制御を行ない、P-Modeでは冷却ファンを常時稼働させることでGPUや周辺パーツの温度をつねに低く保つ。
Q-ModeとP-Modeの両BIOSで、ベンチマーク実行中のビデオカード各部の動作をモニタリングした結果が以下のグラフだ。テスト時の室温は約27℃。
測定結果は、Q-Modeのピーク温度が63℃、ファン回転数が最大約1,310rpmであったのに対し、P-Modeのピーク温度は57℃、ファン回転数は最大約1,600rpmだった。「静粛性重視のQ-Mode」と「冷却重視のP-Mode」という各モードの性質が反映された結果であり、どちらも温度ターゲットの83℃より十分に低いGPU温度を保っている。
ASUS ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGの性能をほかのGeForce RTX 20シリーズと比較
ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGが持つ性能をベンチマークテストでチェックしてみよう。今回のテストでは、参考までにほかのGeForce RTX 20 シリーズを搭載したROG STRIXシリーズのビデオカードを用意した。
ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGに関しては、標準動作モードの「Gaming Mode」に加え「OC Mode」でもベンチマークを実行する。ベンチマーク実行時の各ビデオカードの動作設定は以下の表のとおり。
GPU | RTX 2060 [Gaming] | RTX 2060 [OC] | RTX 2070 | RTX 2080 | RTX 2080 Ti |
---|---|---|---|---|---|
ビデオカードベンダー | ASUS | ||||
製品名 | ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMING | ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING | ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING | ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING | |
ベースクロック | 1,365MHz | 1,395MHz | 1,410MHz | 1,515MHz | 1,350MHz |
ブーストクロック | 1,830MHz | 1,860MHz | 1,815MHz | 1,860MHz | 1,650MHz |
メモリ容量 | 6GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 11GB GDDR5 | ||
メモリスピード | 14Gtps | ||||
メモリインターフェース | 192bit | 256bit | 352bit | ||
メモリ帯域 | 336GB/s | 448GB/s | 616GB/s |
ベース機材にはCore i9-9900Kを搭載したIntel Z390環境を用意。グラフィックスドライバには、テスト時点での最新版である「417.71」を利用した。そのほかのテスト環境については以下のとおり。
【表2】テスト機材一覧 | |
---|---|
CPU | Core i9-9900K |
CPUクーラー | ASUS ROG RYUJIN 240 |
マザーボード | ASUS TUF Z390-PLUS GAMING (UEFI: 1002) |
メモリ | DDR4-2666 8GB×2 (2ch、16-18-18-36、1.35V) |
システム用ストレージ | Intel SSD 760p (256GB SSD/M.2-PCIe 3.0 x4) |
アプリケーション用ストレージ | SanDisk Ultra 3D SSD (1TB SSD/SATA 6Gbps) |
電源 | 玄人志向 KRPW-TI700W/94+ (700W 80PLUS Titanium) |
グラフィックスドライバ | GeForce Game Ready Driver 417.71 |
OS | Windows 10 Pro 64bit (Ver 1809 / build 17763.253) |
電源設定 | 高パフォーマンス |
室温 | 約27℃ |
ベンチマーク結果
今回実行したベンチマークテストは、「3DMark Port Royal」と「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク v1.2」の2種類。
2019年1月に追加された3DMarkの新テスト「Port Royal」は、DirectX Raytracing (DXR)によるリアルタイムレイトレーシングを実行したさいの性能を測定するベンチマークテストだ。標準ではWQHD解像度(2,560×1,440ドット)で実行される。
ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGは、Gaming Modeで3,962、OC Modeで4,012のスコアを記録。上位のGeForce RTX 2070搭載モデルの8割程度の性能を発揮した。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク v1.2では、描画設定を「高品質」に固定して、3つの画面解像度でスコアを取得した。
ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGは、WQHD解像度まではベンチマーク評価「快適」の基準となる6,000を超えている。WQHD解像度以下のスコアはGeForce RTX 2070の87~90%に達している。
ワットチェッカーを使ってシステム全体の消費電力を測定した結果が以下のグラフだ。アイドル時の消費電力と、3DMark Port Royal実行中のピーク消費電力を測定している。
ROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGのアイドル時の消費電力は、動作モードに関わらず40Wを記録。この数値は1つ上のGeForce RTX 2070と並んで比較製品中もっとも低い。
ベンチマーク中のピーク消費電力については、Gaming Mode時が222Wなのに対し、OC Mode時には12W高い234Wを記録した。
洗練されたGeForce RTX 2060搭載ビデオカードROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMING
GeForce RTX 2060を搭載したROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGは、上位GPUであるGeFoece RTX 2070搭載モデルに対し、リアルタイムレイトレーシングを活用するPort Royalで約8割、FINAL FANTASY XVでは9割近い性能を実現しており、本格的なゲーミングPCを構築したいユーザーにとって魅力的な性能を備えている。
ROG STRIXシリーズのビデオカードとして、静粛性と冷却性能を兼ね備えたGPUクーラーと高品質な基板を組み合わせたROG-STRIX-RTX2060-O6G-GAMINGは、性能面以外でも高い満足度が得られる完成度の高い1枚だ。約3スロットを占有する点には注意が必要だが、カードの品質や静粛性にもこだわりたいゲーマーなら、ぜひ検討したいビデオカードである。