レビュー
コスパのASRockが帰ってきた。「X99 Taichi」を試す
2016年8月18日 06:00
ASRockから、Intel X99チップセットを搭載したATXマザーボード「X99 Taichi」が発売された。実売価格は32,000円前後だ。
X99 Taichiは、ASRockにとって第2世代のX99製品となる。デザインを完全に一新し、コストパフォーマンスを追求したという本製品の完成度はいかなるものか。今回ASRockより製品の提供があったので、レビューをお届けする。
マザーボードとしては数少ないHB Bridgeをバンドル
まずはパッケージから見ていこう。本体が白と黒の“太極”をモチーフとしていることもあり、パッケージも白と黒を基調としたデザインとなっている。パッケージはハンドル付きで、(やる人筆者ぐらいだろうが)パッケージのまま持ち運ぶことも可能だ。パッケージは2段構成で、上の段に付属品、下の段にマザーボードが収納されている、オーソドックスなタイプである。
さて付属品だが、マニュアル、ドライバ/ユーティリティDVD、ASRockのエンブレム、I/Oバックパネルのほかに、SATAケーブルが4本、無線LANアンテナが2本、M.2ネジ、HB Bridge、SLIブリッジ、3-way SLIブリッジが付属している。
この中でもっとも注目すべきなのは、やはりGeForce 1080/1070で使用するHB Bridgeだろう。既報の通り、NVIDIAはGeForce GTX 1080/1070でSLIの仕組みを一新しており、4K解像度などの高負荷環境下で性能が発揮できるよう速度を高めた。具体的には、従来動作クロックが400MHzだったバスを650MHzに高め、さらに、1つだけ接続すれば良いとされていたSLIコネクタを、2つ同時に利用する「デュアルリンク」モードを設け、バンド幅を2倍にした。
ちなみに、従来のSLIのバンド幅についての資料は少ないが、公式FAQによれば、SLIコネクタはGPU間を独自リンクでシンクロナイゼーション、ディスプレイおよびピクセルデータを、1GB/sの速度で送受信しているという。これが400MHzで行なわれていたとなれば、650MHzのデュアルリンクで3.25GB/sに高速化されていると思われる。
従来の1GB/sは、フルHD解像度の画面データを送信するのに十分な帯域だった。フルHD解像度は1,920×1,080ドットであり、それぞれのドットが24bitフルカラーで表現されているとすれば、60Hzの表示に必要な帯域は、1,920×1,080×24×60÷8bit÷1,024÷1,024=356MB/sである。例えG-SYNCや3D Vision 2で必要となるより高速な144Hzだっだとしても、854.3MB/sだ。WQHD(2,560×1,440ドット)/60Hzの場合も632.8MB/sと、十分である。
その一方で、4K解像度(3,840×2,160ドット)/60Hzになると1,423.8MB/sとなり、SLIコネクタが転送できる上限を超えてしまう。それでも650MHzにオーバークロックすると1,625MB/sになるし、400MHzでもデュアルリンクであれば2GB/sになるので、なんとかカバーできる範囲。ところがその1つ上の5K解像度(5,120×2,880ドット)/60Hzは、2,531.3MB/sを必要とする。つまり、5K/60Hzでは確実に650MHz、そしてデュアルリンクで動作するブリッジが必要になった。HB Bridgeが保証しようとしているのは、まさにこの帯域だと言える。
従来のSLIブリッジは、ぶっちゃけて言えばPCI Expressコネクタの一部であった。片側13/両側26本のピンで転送を行なっていた。基板と同じ厚みのコネクタを作るのであれば、PCI Expressコネクタの製造ラインを流用できた方が都合が良かったのだろう。ただし転送自体はPCI Expressのようなシリアルプロトコルではなく、パラレル転送だと思われる。SLIが400MHzで1GB/sの転送速度を実現していた場合、1クロックあたり21.47bitのデータを送信できれば良いので、26本のピンがパラレルでこの転送速度を実現していたとしても不思議ではない。
さて、このHB Bridgeが従来のブリッジと根本的に異なるのは、基板やパターン、基板品質などではなく、コネクタの形状だ。下に従来のSLIブリッジとの比較写真を掲載するが、HB Bridgeの方が従来より3mm程度低くなっていることがお分かり頂けるだろうか。従来のものはコネクタから長いピンが出ており、それがコネクタと基板の隙間からも覗けるのだが、HB Bridgeの方はピンがほぼ見えない。この短いピンにより信号の干渉に対する耐性を高めており、結果として650MHzの信号を2チャネル通すことを保証しているわけだ。
そのHB BridgeをバンドルしたX99 Taichiだが、製品が市場に出回っている数が少ないという。その原因はASRock工場における製造のボトルネックではなく、このHB Bridgeに採用されている新コネクタにあるという。現在このHB Bridge用のコネクタが世界的に供給が少ない状態であり、そのためX99 Taichiのパッケージも数量が限られているというのだ。
ちなみに、このHB Bridgeは長さ的に4スロット分をカバーできるもので、X99 Taichiで言うと上から1番目(PCIE2)と2番目(PCIE4)のPCI Express x16スロットにビデオカードを挿入した場合にのみ利用できる。ここでちょっと問題となるのが、28レーンのCPUを使った場合のPCI Expressレーン配分だ。
Haswell-EやBroadwell-Eの上位モデルでは40レーンのPCI Expressを持つだが、この場合、PCIE2およびPCIE4双方にビデオカードを挿してもともにx16動作となるので問題はない。しかし下位の28レーンのCPUを使った場合PCIE4にビデオカードを装着すると、PCIE2のレーンが半分に分けられ、x8+x8動作となってしまうのだ。一番下のPCIE5に2枚目を挿せばx16+x8動作となり、性能的にそちらを推奨しているのだが、できれば28レーンのCPUでもx16+x8動作でHB Bridgeが使えるようなスロット配置にして欲しかったところだ(とは言え、GTX 1070/1080でSLIをするユーザーはCPUをケチらないかもしれないが)。
いずれにしても、現時点でHB Bridgeを入手できるマザーボードは本製品と、その上位の「Fatal1ty X99 Professional Gaming i7」ぐらいなので、4Kや5K環境でゲームをやりたい、HB Bridgeを使ってSLIを構築しようとしているユーザーは、市場在庫があるうちに急いだ方が良さそうだ。
ASRockの配線もここまで来た!?
さて本体に話を移そう。本製品を手にしてびっくりするのは、やはりPCI Expressスロット付近にあしらわれた大きな歯車のシルク印刷だろう。近年、CPUソケットやメモリスロット付近にシルク印刷を施す製品は多いのだが、PCI Expressスロット付近は珍しく、またこれだけ大きな面積に印刷が施されているのも珍しい。
この基板へのシルク印刷は、表面部品実装の削減なしには実現できない。歯車の中央にこそボタン電池があり、それをも歯車の中心として取り込んでしまうデザインには感心させられるのだが、他製品であれば表面に実装するPCI ExpressスイッチやスーパーI/Oなどを、本製品は基板背面に逃がした。つまりシルク印刷しても“邪魔”になってデザインを損ねてしまう部品を、背面に実装したのだ。チップセット周りはさすがにどうしようもなかったようだが、それでもヒートシンクにデザインの一部を施すことで一体感を高めている。
そして気付きにくい点だが、本製品の基板“配線”も注目すべきポイントである。以前、Supermicro製マザーボードをレビューした時に、CPUからPCI Expressバスまでの配線が最短となるよう、微妙な角度で配線がなされていることを挙げたのだが、X99 Taichiにも同様の工夫が凝らされている。特にCPUから下のM.2スロットへの配線は、まるで川のようになだらかな配線である。
特に注目して欲しいのがメモリスロット付近。ここの配線の一部は、角度を付けるどころか、綺麗な弧を描く非常に滑らかな曲線になっている。ASRockのエンジニアの話によると、この設計は信号の反射を抑えることができ、信号のクオリティを高める効果があるという。CPUからメモリに対して注がれる信号線は、まるで太極の“気”の穏やかな動きを象徴しているかのようでもある。
ASRockの基板設計ツールには一貫してCadenceの「Allegro」プラットフォームを採用しているそうだが、このプラットフォームに加わった新たなツール群により、レイアウトのエンジニアがルーティングに準じながらこうした配線が可能になったという。
PCパーツというのは本来、パーツとしての機能や性能、そして製造のしやすさが優先されるものであり、デザインは二の次であった。つまり機能や性能、製造の容易性を優先した結果、デザインはこうなった、というのは理解しうる話である。しかし本製品はあえて製造のしやすさを捨て、デザインを優先することを選んだ。それでいて機能や性能は損なわれていない。この辺り、マザーボード一筋でやってきたASRockの余裕がかいま見える。
当然だが、白を基調にしているだけあって、白いパーツとよく似合う。今回、Panram製の白いメモリ「PUD43000C154G4NJW」(日本未発売)と、GALAXの白いビデオカード「GeForce GTX 950 EXOC White」、そしてCRYORIGのCPUクーラー「R1 Ultimate」に白いカスタムカバーを付けて組み合わせてみた写真を掲載するが、いかがだろうか。
質実剛健の部品選定
それではヒートシンクやカバーなどを外し、実装部品を見ていきたい。チップセットは当然だがIntel X99である。Intel X99はIntel 100シリーズが出てからも、コンシューマ向けとしては最上位のチップセットである点は変わりない。特に追加チップなしで6Gbps SATAを10基搭載する点は、大容量ファイルサーバーを構築する際にも有効である。
CPUのPWM電源コントローラは、Intersil製の「ISL6379」である。現在Intersilの製品情報にも本チップに関する情報はないのだが、「ISL6376」が6フェーズのPWMコントローラであることから、本製品もそれに準じるものになっていると考えて良いだろう。このコントローラはオーバークロック向けの「X99 OC Formula」と共通である。
電源回路は背面にまで実装が及んでおり、背面にはIntersil製フェーズダブラー「11ACRZ」が6基見える。つまりISL6376は6フェーズまでしかサポートしないが、11ACRZにより倍の12フェーズに増やされているわけだ。フェーズダブラーは供給の合計電流量を増やしつつ、軽負荷/高負荷時の効率を改善する効果がある。同社自慢の“ウルトラデュアル N MOSFET”はFairchild製だった。
電源には2種類のコンデンサが使われている。この辺りもX99 OC Formulaと共通のようだが、同社が抱えるオーバークロッカーでかつ開発者でもあるNick Shih氏によれば、部品が新しくなっていることに加え、CPUソケットに関してもHaswell-Eの隠しピンを使うタイプに変更されたことで、CPUのオーバークロック耐性が向上しているとのことだった。
ソケットの話が出てきたところで、リテンションについても説明しておきたい。以前瀬文茶氏のコラムを読んだ読者ならお分かりだろうが、ASRockのLGA2011-v3ソケット設計は、X99 OC Formula以外、Intelのガイドラインに準じており、CPUクーラーを留めるための穴が基板を貫通していなかった。本製品もそれと同じであり、そのままでは一部CPUクーラーが取り付けできない。
先ほどCRYORIGのR1 Ultimateに標準で付属するネジも同様である。R1 Ultimateではネジの無料送付プログラムを実施しているので、ユーザーは申し込むと良い。
ネジ穴が通ってないことでCPUクーラーとの互換性が生じてしまっているが、その代わりX99 Taichiではこのネジ穴の下にもメモリへの配線が通っているとみられ、これによってメモリとの配線も短くなり、3,000MHz以上の高クロックメモリへの耐性が高まっていると見ていいだろう。
メモリ周りの電源回路は、ルネサス製PWMコントローラとみられる「μP1674P」を中心片側2フェーズずつの構成になっている。μP1674Pに関する情報は今のところないので推測でしかないのだが、なかなか珍しい実装である。
ネットワークは、Intelの「I218-V」が1基、同「I211-AT」が1基となっている。前者は物理層のみでチップセット内蔵の論理層を使用、後者は論理層を含むPCI Express x1接続のコントローラとなっている。
オーディオコーデックはRealtekの「ALC1150」で、この辺りはオーソドックスな選択。コンデンサはニチコン製のオーディオ向けコンデンサ「Fine Gold」シリーズを採用しているほか、アナログ信号部分はほかの信号と分離されているので、音質に関しては問題はなさそうだ。
USB 3.1コントローラには、ASMediaの「ASM1142」が使用されている。ホストとはPCI Express 2.0 x2またはPCI Express 3.0 x1で接続し、これにより10Gbpsを実現しているが、本製品に関して言えば、CPU直結のUltra M.2スロットのためにあえてCPU直結にはせず、サウスブリッジのPCI Express 2.0に接続されている。近くには10Gbpsの信号パッシブスイッチ「ASM1542」も実装されている。
ネットワークコントローラの上に88ピンの空きパターンが用意されているのだが、現時点では本製品と基板を共通している「Fatal1ty X99 Professional Gaming i7」でもここにパーツは実装されていないと見られる。88ピンあるので、おそらくASMediaのUSB 3.04ポートHub「ASM1074」用だろう。製品によってはGigabit Ethernetを1基に絞り、ここにUSBを2基、現在あるUSB 3.1ポートの上にUSB 3.0を2基追加するというシナリオは十分考えられる。
このほか、裏面にはNuvoton製スーパーI/O「NCT6791D」、NXP製PCI Expressマルチプレクサ/デマルチプレクサ「CBTL0483B」などを実装。無線LANはIntel製の「3160NGW」が直接M.2スロットに挿されていた。2つのBIOSチップを搭載し、スイッチによって切り替えられる機構や、POSTコード表示なども特徴と言えるが、いずれのパーツもオーソドックスなものであり、特別な装備はされていない。
BIOSもデザインを一新
X99 TaichiではBIOSに関してもデザインが一新されている。同社のBIOSはこれまでシンプルなタブ切り替え型だったが、X99 TaichiでBIOSを起動すると、まず「EZ Mode」に入る。ここで各種デバイスの情報やファンの回転速度の一括設定、簡易オーバークロックの適用、ブートデバイスの順番などを変更できるようになっている。
詳細な設定については、F6キーを押して切り替わる「Advaced Mode」で行なう。背景がTaichiシリーズをモチーフとしたものに一新されているのはもちろんのことだが、多くの設定をカバーするために従来から階層が若干増えている。
特に目立つのがオーバークロックを行なう「OC Tweaker」のタブで、これまでCPUの倍率や電圧などはスクロールしていくだけで設定でき、階層化されているのはメモリのタイミング程度だったのだが、今回から「CPU」、「DRAM」、「FIVR」、「Voltage」の4つのフォルダに設定がまとめられ、そこを辿って行くようになった。個人的には、CPUとメモリのオーバークロックでは電圧設定によくアクセスするので、FIVRとVoltageは同じタブでも良かったと思う。
目新しい機能としては、BIOS上からファンのチューニングがグラフィカルに行なえるようになった点が挙げられる。元々同社のBIOSでのファンチューニングは、手動で各温度ポイントごとのファン回転速度を設定するものでグラフィカルにはできなかったが、今回からマウスのドラッグで変更できるようになった。OS上のユーティリティ「A-Tuning」を使えば同じことができるとは言え、OS非依存になった点は素直に歓迎したい。
ちなみにX99 Taichiには5つのファン用ピンヘッダが装備されているが、このうち、CPU_FAN1とCHA_FAN3は、PWMファンのみ制御でき、DCファンの制御(電圧による制御)に対応していない。基板を見れば分かる通り、残りの3つのピンヘッダ付近にはNuvoton製のリニアファンドライバ「3943S」が装備されているが、CPU_FAN1とCHA_FAN3付近にはこれが見当たらない。ケースに組み込む時に注意すれば良いこととは言え、マニュアルにも記載がないため、画竜点睛を欠く感は否めない。
OS上の総合ユーティリティ「A-Tuning」についても、Taichiのテーマが適用され、Toolsで一部項目が階層化された。とは言え機能や使い勝手は変わっておらず、特に戸惑うことはないだろう。
コストパフォーマンスを追求するユーザーへ
今年(2016年)COMPUTEX TAIPEI 2016での最大のトピックは、最大10コア/20スレッドを実現したBroadwell-Eの発表だろう。これまでIntelはCOMPUTEXでメインストリーム向けプロセッサを投入してきたが、Broadwell以降は開発の遅れから、2015年のCOMPUTEXではSkylakeを発表しなかった。このためマザーボードメーカー各社は、Intel 100シリーズチップセットを搭載した製品を展示できず、Intel X99マザーボードの新製品を投入した。
そして2016年のCOMPUTEXでも、Intelは次期メインストリームCPU「Kaby Lake」を発表しなかった。代わりにエンスージアスト向けのハイエンドCPU、「Broadwell-E」を発表した。Broadwell-Eは14nmプロセスに基づいた新設計のCPUだが、Haswell-EのプラットフォームLGA2011-v3を踏襲しているため、従来のIntel X99チップセット搭載マザーボードでも、BIOSを更新すれば利用できるようになるのが最大の特徴だ。
しかしマザーボードメーカー各社は、BIOSアップデートでの対応のみならず、ラインナップ一新に乗り出した。もちろん、これらのマザーボードに最新トレンドを取り入れ、新たなニーズを掘り起こそうとしているのもあるのだが、Intel X99は発表から2年が経過していることもあり、初期のマザーボードは既に保証が切れているものも少なくない。Broadwell-Eとともに保証が付いた新しいマザーボードを一緒に新調するユーザーを見込んで投入しているのもあろう。
その中でもX99 Taichiは3万円台前半という価格で、さまざまな新しいトレンドを取り入れることで、Intel X99マザーボードとしては高いコストパフォーマンスを実現している。つまりシステム一式で導入した場合、コストを下げる効果がある。
Intel X99プラットフォームは多コア/多PCI Expressレーンが特徴だが、その分DDR4メモリを4チャネル分用意する必要があるほか、ビデオカードが必須になるなど、どうしてもSkylakeに比べるとコストが高くつく。しかしその分性能が高く永く使えるので、価格に見合った投資効果が得られる。また、当初からビデオカードを付けるなら、(内蔵GPUに対する)投資が無駄にならない。10万円のPCを2年で回すか20万円のPCを4年で回すかは個人によるとは思うが、後者派であれば本製品はなかなか良い選択肢になるだろう。
さて、Taichiのシリーズ化についてだが、本製品を皮切りに、ほかのチップセットでも展開していく予定があるという。つまり既存のメインストリーム向け「Extreme」シリーズ、オーバークロック向け「OC Formula」シリーズ、ゲーミング向けの「Fatal1ty」シリーズとは異なる、新たなラインナップだ。Taichiは、現在市場で流行しているRGB LEDライティングなどの新機能を取り入れず、とにかくコストパフォーマンスを追求していく進化をしていくだろうが、近い将来、「Z270 Taichi」(?)がお目見えするのも期待できそうだ。