パソコン工房新製品レビュー

「中身入ってる?」と疑う軽さ!840gのMILスペ14型ビジネスノートが侮れない

~パソコン工房「STYLE-14FH132-U5-UCSX」

パソコン工房「STYLE-14FH132-U5-UCSX」

 パソコン工房の「STYLE-14FH132-U5-UCSX」は、薄型のビジネスノートPCだ。ビジネスで選ばれるノートPCにはさまざまな要件が課せられる。スペックはもちろんのこと、本体の頑強さや軽さ、キーボードの使いやすさなど、使われる現場によって変化する要件になるべく多く適応することが求められるのだ。

 STYLE-14FH132-U5-UCSXは、そんなビジネス向けのPCとして、かなり適応能力の高さが感じられる1台となっている。では、具体的にどのあたりが適応しているのかについて、今回は紹介していきたい。

 なお、レビューに際しては、Core Ultra 5 325搭載の標準構成モデルを使用している。

最新のCore Ultraシリーズ3を採用、隙のない構成と安心の延長保証

 まずはSTYLE-14FH132-U5-UCSXの基本スペックについておさらいしておきたい。1,920×1,200ドットの14型OLEDディスプレイを搭載するノートPCで、CPUには、最新のCore Ultraシリーズ3が採用されており、Core Ultra 7 355搭載モデルとCore Ultra 5 325搭載モデルの2種類を用意している。

 今回試した、STYLE-14FH132-U5-UCSXの場合は、Core Ultra 5 325を搭載し、GPUはCPU統合グラフィックス機能の「Intel Graphics」、メモリは容量16GBのLPDDR5X-7467で、ストレージは500GBのNVMe M.2 SSDを搭載する。OSはWindows 11 Homeで、無線機能はWi-Fi 7とBluetooth 6が利用できる。

 インターフェイスは、USB PD対応のThunderbolt 4が2基、USB 3.2 Gen 2とUSB 3.2 Gen 1が1基ずつ、HDMI映像出力のほか、3.5mmオーディオコンボジャックを備えており、ステレオスピーカーも内蔵する。本体サイズは約312.5×217×21.5mm、重量は約840gとなっている。

インターフェイスは左側面にUSB PD対応のThunderbolt 4 2基、HDMI、USB Type-Aを備える
右側面にはUSB Type-Aと3.5mmオーディオコンボジャックを備える
電源はThunderbolt 4のUSB Type-Cから給電できるのはうれしいポイントの1つだ

 BTOにも対応しており、OSをWindows 11 HomeからProにアップデートしたり、ストレージ容量を1TBにアップグレードしたりできるほか、Microsoft 365 Personal 24カ月版やOffice Home and Business 2024などが追加できる。

 セキュリティソフトには標準でノートン360スタンダードの30日体験版がプリインストールされているが、15カ月バンドル版のライセンスカードを追加することも可能だ。

 ほかにも標準で1年間の保証期間を、最長4年の延長保証にできる点がうれしいポイントだ。さらに「物損付き」延長保証もあるので、自然故障だけでなく落下や通常利用での破損や、水濡れ、火災、過失や事故の際の故障を本体金額の100%の代金まで経過年数による逓減なしに何度でも保証される。

保証期間はデフォルトで1年間のほか、最大4年までの延長保証や物損付き延長保証も用意されている

 企業によっては保証期間が一定以上担保できない場合は、購入しないところもあるので、延長保証のオプションがあることで、企業側の選択肢に入りやすくなっているといえるだろう。

「Intel入ってる?」と感じるほどの軽さに衝撃。OLEDの焼き付き対策も万全

 ここからは実機について見ていこう。実際に手元に届いた本体をチェックしてみたが、本体の素材にはマグネシウム合金が採用されている。パッと見たときのメタル素材はちょっとテンションが上がるし、そのビジュアルから漂う高級感は見るものを魅了する。

本体外装はマグネシウム合金を採用しており、ぱっと見でメタル素材特有の高級感が感じられる

 そして、何よりも手に取ったときの「軽さ」の衝撃が忘れられない。初めて手にしたときはあまりの軽さに逆に中身がちゃんと入っているのか不安に感じたほどだ。公称値は840g、実測は829gだったが、手に持ったときの感触はそれ以上の軽さを想起させる。

初めて手に取ったときは思わず「軽っ!」と声が出るほど
重量は実測で約829gとかなり軽量だ

 これらの軽さを実現した要素の1つでもあり、本製品の魅力の1つとして、ディスプレイにOLED(有機EL)パネルを採用している点が挙げられる。

 OLEDパネルは、すべての画素が自発光する方式のため、バックライトなどが不要で、ディスプレイを薄型化できるという。解像度は16:10比率のWUXGA解像度(1,920×1,200ドット)で、よくあるフルHD解像度と比較しても縦方向に少し広い。このわずかな広さが、Excelシートを展開したり、Webブラウジングなどで資料を読む際の利便性の向上に直結することになる。

OLEDディスプレイは発色が豊かなので、画像のチェックなどをするのには最適だ
視野角も広く、横から見ても色合いなどが違和感なく表示される

 OLEDというと焼き付きが心配になるという人もいるだろう。その点も考慮されており、焼き付きを抑制する設定が用意されているのもうれしいポイントの1つだ。OLEDディスプレイの設定については、各種設定を一括管理する統合管理ツール「Control Center 3.0」で調整が行なえる。

同社のPC統合管理ツール「Control Center 3.0」。メイン画面ではCPUパフォーマンスやファンの調整が行なえるほか、メニュー上部の「OLED」タブを選択するとOLEDディスプレイに関する設定が表示される

 早速、実際にメニューを開いてチェックしてみると、メニュータブの中に「OLED」の項目があるので選択。ここでOLEDディスプレイならでは管理ができるわけだ。これにより画面表示の制御や保護機能で長時間の利用でも焼き付きが軽減される。

 具体的にいうと、たとえばSTYLE-14FH132-U5-UCSXのOLED設定では、デフォルトでタスクバーの表示が半透明表示になっているのに加えて、自動で隠れる設定になっている。タスクバーが自動で隠れる動きについては好みが分かれるところだが、実はこの挙動、OLEDディスプレイを使っている人からすると、なかなか“分かっている”動きなのだ。

OLEDディスプレイの保護機能「OLED Care」では、Windowsテーマがデフォルトでダークモードになっているほか、タスクバーが自動で隠れる「自動非表示」設定や、タスクバーが半透明で表示される設定になっている。加えてデフォルトではオフとなっているが、スクリーンセーバーもここから設定できる

 焼き付きという現象は長時間同じ物が表示されることで、その残像が段々と消えなくなっていく現象だが、Windows PCにおいて、最も焼き付きが起こりやすいのが、タスクバーなのだ。何しろアプリを起動した場合も、全画面表示で使うタイプのアプリ以外は、常にタスクバーも表示され続けてしまうからだ。

タスクバーを表示したところ。半透明表示なので背景がうっすらと透けているのが分かる。なお、マウスカーソルがタスクバーから離れて一定時間が経過すると自動で隠れる

 ここを自動で隠す設定にした上で、さらに半透明表示にすることで、焼き付きの発生はかなり抑えられるので、今回、セットアップを終えて再起動した直後にタスクバーがすっと隠れる動きを見たときは「やるな!」とちょっとニヤリとしてしまった。

 ほかにもデフォルトで、ダークモードが設定されていることに加え、通電時であっても1分で画面がオフになる設定が採用されており、とにかくOLEDを快適に使ってほしいという思いが感じられる。

 なお、デフォルトではオフになっているが、オプションとして利用できる設定としては「スクリーンセーバー」がある。Windows 95など昔のWindowsでは多くの人が設定していた「スクリーンセーバー」の設定がここで簡単に変更できるのは、往年のWindowsユーザーとしてはうれしいところだった。

昔懐かしい、3Dテキストのスクリーンセーバーを動かしてみた
ディスプレイのヒンジ部は180度展開できる作りとなっている。ビジネスの現場では、対面の相手にノートPCを開いて資料や映像などを見せたい場面などが意外と多いため、180度展開できる仕組みはありがたい

 ちなみに、Windows 11でスクリーンセーバーを設定するには、OS標準の設定メニューからはたどれず、OSの「検索」機能や、手動で「コントロールパネル」から設定を開く必要があって、やや面倒だったりするので、これら設定を簡単に変更できるのはありがたい。

わずか0.2mmのくぼみが指になじむ!キーボードの完成度の高さに感動

 ビジネスノートにおいて、キーボードは非常に重要な要素の1つだが、STYLE-14FH132-U5-UCSXでは、このあたりも万全だ。レイアウトについては、テンキーレスのコンパクトレイアウトを採用する一方で、F1~F12のファンクションキーについては、Fnキーなどと同時押しではなく、それぞれ独立して単体で利用できるのがうれしいところ。加えてMicrosoftのAI機能「Copilot」が利用できる「Copilot+PC」に対応しており、専用の「Copilot」キーをキーボード下部に備えているのだ。

キーボードレイアウトはテンキーレスのコンパクトレイアウト

 キートップにもこだわっており、中央に0.2mmのくぼみのあるディッシュ(皿)形状のキートップを採用している。このくぼみ、ぶっちゃけると肉眼などでは判断が難しいくらいわずかなくぼみなのだが、このわずかな差がキーの押しやすさを実現している。実際に軽くキー入力などを試してみたが、これが非常に指になじむのだ。

キーピッチは実測で約19mmとゆとりがある

 カーソルキーについてもほかのキー列より低い位置にずらして配置されているが、これにより、カーソル操作時にうっかりほかのキーを押してしまわないような配慮がなされている。筆者はブラウジング時によくカーソルの上下を用いて、スクロールしているのだが、上キーの両端に「PgUp」や「PgDn」キーが並んでおり、間違えて押してしまい、読んでいる途中のドキュメントが一気にスクロールされてしまい、慌てる場面がたまにあるが、このレイアウトならその心配はなさそうだ。

カーソルキーがほかのキーから少しゆとりを持たせて配置されているので、誤操作しにくい作り。電源ボタンについても、キーボードレイアウトから独立して配置されているのでこちらも誤操作の心配はなさそうだ

 電源ボタンはキーボードレイアウトから1列外れた位置に独立して配置されている。キーボードレイアウトの中に電源ボタンが配置されていると、何らかの操作のつもりでうっかり電源を押してしまい、突然のスリープ発生でうろたえる場面などもあるが、この配置ならその心配はなく、ありがたい。

タッチパッドは実測で121×73mmとかなり広い領域がキープされていた
キーボードのくぼみはわずか0.2mmのため、写真だとなかなか確認が難しいが、よく見ると微かに中央が凹んでいるのが分かる

 ディスプレイ上部には200万画素のWebカメラを搭載。顔認証用のセンサーも並んでおり、Windowsの顔認証機能「Windows Hello」にも対応している。顔認証を導入することでセキュリティリスクの低下はもちろん、PCの前に向かうだけですぐに自動でログインし、作業が再開できるので、業務効率は格段に向上するし、何より余計なログイン作業のひと手間が減るのは精神衛生的にもメリットは大きい。

ディスプレイ上部には、光沢のエリアで区切られる形でWebカメラと顔認証用のセンサーが内蔵されている
Windows 11標準の顔認証機能「Windows Hello」に対応。登録はスムーズに完了する上に、普段の認証もかなりスピーディー

 無線LANは最新のWi-Fi 7に対応する。筆者環境にはまだWi-Fi 6ルーターしか設置されていないが、Wi-Fi 6Eもサポートするので、5GHz帯だけでなく、より高速にアクセスできる6GHz帯も利用できるのはかなりうれしいポイントだ。

 パームレストの部分にはいくつもの認証取得を示すシールが貼られており、おなじみの「Intel Core」シールのほか、Thunderboltと「MIL-STD-810H」のシールも貼られている。こちらはなんと、米国国防総省調達基準のMIL規格(ミルスタンダード)の認証ロゴで、過酷な環境でも動作する信頼性と品質を実証するものだ。

IntelやThunderboltのシールと並んで、「MIL-STD-810H」のシールが!これこそ堅牢性を示すMIL規格の認証ロゴだ

 さすがにレビュー用の借用機なので無茶なことはさせられないため、MIL規格の頑強さをチェックしなかったが、ノートPCの堅牢さと頑強さを示す証明として、こういった認証を取得しているという安心感は企業にとっても個人にとっても魅力の1つといえるだろう。

ファミレスでのノマド運用もラクラク!エコバッグで気楽に持ち出せる安心感

 これだけの軽さと堅牢さが特徴のノートPCをただ家でだけ試すなんてもったいない!ということで、せっかくなので、試しにランチのついでに、近所のファミリーレストランにノートPCを持っていき、実際にライティング作業を試してみた。

 まずは改めてじっくりとキーボードでの入力作業から行なってみた。キーボードの使い勝手についてだが、これがかなり良好で、キートップに触れると微かな窪みが指の先から伝わってきて、自然と指の位置がキートップの中央に戻ってくるような不思議な感触が味わえる。中央以外の位置に指があると、押すときに微かな違和感があるので、すぐに指が自然な位置を探して位置を微調整することで、確実なキータイプが行なえるのだ。

 結果として初めて触れたキーボードにも関わらず、かなりスムーズな入力を行なうことができた。また、タッチパッドのサイズが大きいので、ちょっとしたマウス操作についてもかなり心地よく利用できた。

 本体の堅牢性も高く、薄型軽量で持ち運びもしやすいため、今回は簡単な布に包んでエコバッグに入れてPCを持ち運んでみたが、堅牢性が高いという意識があるので、あまり気を使うことなく、ライトなカバンで気楽に持ち運べるのはありがたい。

本体が軽い上に堅牢なのでエコバッグに入れて気楽に持ち運べる
喫茶店やファミレスでの作業は自宅と比べると不思議と捗る……気がする。ともあれ昼のひと時をコーヒーを飲みながらゆっくりと作業できた

 OLEDの光沢ディスプレイは、発色もよく輝度も高いため、Webサイトのチェックや写真のチェックなどには最高だ。一方で明るい場所などでの映り込みが気になる場面もあったので、このあたりは非光沢にするシートをディスプレイに貼れるオプションなどがあれば、さらに選択の幅が広がるだろう。

 ということで、この項についてはすべて近所のファミリーレストランでライティング作業を行なった。食事中はスリープしておき、食後のコーヒーを楽しみつつ、ライティング作業に没頭することができた。スリープ復帰時もPINの入力などなく、顔認証でスムーズに行なえるので、ディスプレイを開いたらほぼすぐに作業が再開できるのも気持ちいい。

 もう1つ、本体デザインがシンプルでメタリックな外装なので、店内で作業していてもかなりスタイリッシュだ。天板にはシンプルながら白色で強調された「iiyama」のロゴが光っており、ブラックメタリックな外装とのマッチングが心地よい。

 ビジネスのシーンでは打ち合わせのたびに、ノートPCをそのまま持ち歩き、打ち合わせ中はバッテリ駆動中心で利用するような場面も多いが、そのようなシーンでも満足のいく使い心地を提供するのは間違いない。

さまざまな作業を軽快にこなす万全の仕上がり

 以上、パソコン工房の薄型ノートPC、STYLE-14FH132-U5-UCSXの動作などについて、チェックしてみた。業務目的や自宅でのライトな作業に使用するノートPCとしてみると、正直なところ難点が見当たらないほど、かなり完成度の高いノートPCとして仕上がっている。

 今回は全体的にビジネス的な視点で製品をチェックしたが、本製品に備える光沢OLEDディスプレイは、1ms未満の応答速度の高さやDCI-P3 100%の色域をうたっており、その映像品質や輝度はかなり高く、YouTubeやNetflixといった動画配信の視聴も、液晶テレビで見る場合などと比較してかなり良好な発色を発揮するだろう。

 統合GPUのIntel Graphicsについても、最大で8K解像度のディスプレイ出力をサポートするなど、かなり高性能なGPUとなっており、ちょっとしたブラウザゲームなどを遊ぶくらいなら軽々と動作しそうだ。

 ビジネス用途や自宅作業などにおいて、STYLE-14FH132-U5-UCSXは魅力的な選択肢の1つとして候補に挙げられる薄型軽量ノートPCといえるだろう。