パソコン工房新製品レビュー
軽く・頑丈・高性能で4年保証付き、しかも安い!新生活にピッタリな約930gの14型ノートはいかが?
2024年2月20日 10:00
パソコン工房のiiyama PCブランドは、ゲーミング、クリエイター、ビジネスと幅広いPCを展開しているが、この中でも春からの新生活にピッタリなのが“iiyama キャンパスPCシリーズ”の1つ「STYLE-14FH124-i5-UCFX-CP」だ。
高い基本性能はもちろん、持ち運びしやすい1kgを切る軽さ、ミリタリーグレードの頑丈なボディ、4年の長期保証付きと、安心して長く使えるのが最大の強み。仕事用のモバイルPCとしても注目の1台と言える。
学生から社会人まで長く使える基本性能
「STYLE-14FH124-i5-UCFX-CP」は、CPUに第13世代Coreプロセッサ「Core i5-1335U」を搭載。パフォーマンス重視のPコアを2基、効率重視のEコアを8基備えたハイブリッドアーキテクチャを採用し、合計で10コア12スレッドを実現している。Pコアの動作クロックは最大4.6GHzと高く、多くのアプリを快適に使えるだけのパワーを備えているのがポイントだ。
メモリはDDR5-4800が8GB、ストレージは非常に高速なNVMe SSDが500GBと普段使いには十分なスペックを持っている。
GPUはCPU内蔵の「UHD Graphics」だ。最大動作クロックは1.25GHz、実行ユニットは80基で、CPU内蔵のGPUとしては高めの3D性能を備えているが、3Dゲームを快適に楽しめるほどではない。軽めのゲームなら何とか遊べる程度と思っておこう。
【表】STYLE-14FH124-i5-UCFX-CPの仕様 | |
---|---|
CPU | Core i5-1335U(10コア12スレッド) |
メモリ | DDR5-4800 8GB |
ストレージ | 500GB SSD |
液晶 | 1,920×1,080ドット表示対応14型 |
OS | Windows 11 Home |
インターフェイス | Thunderbolt 4、USB 3.1、USB 3.0、HDMI、microSDカードスロット、200万画素Webカメラ、ステレオスピーカー、音声入出力端子 |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5 |
本体サイズ | 322×218×20.2mm |
重量 | 約930g |
約930gの軽さとタフなボディで持ち運びも安心
本体をチェックしていこう。まず、最大の特徴と言えるのが十分な基本スペックを備えながら約930gという強烈な軽さを実現していることだ。違和感を感じるほど軽いので、毎日の持ち運びもラクにこなせる。ゴム足も含めて20.2mmの薄型なので、カバンに入れやすいのもポイントだ。
さらにボディはアメリカ国防総省の過酷な状況でも使えるように定めた品質基準であるMIL規格に準拠したミリタリーグレードと言える頑丈な作りになっており、満員電車に乗るようなことがあっても安心と言える。
ブラックカラーのシンプルなデザインは、場所を問わず使いやすく、学生だけではなく社会人用としても十分に活躍可能だ。サイズは幅322mm×奥行き218mm×高さ20.2mmとなっている。
キーボードは使いやすい日本語配列
キーボードはオーソドックスな日本語配列で、矢印キーこそ小さめだが、それ以外のキーはしっかりした大きさが確保されており、長文のタイピングも問題なくこなせる。
キーピッチも十分なサイズがあり、剛性が高いのもよいところ。左下の「Fn」キーとファンクションキーを組み合わせることで、タッチパッドの有効・無効の切り換え、外部出力の設定、音量や輝度の調整、ミュートやWebカメラ、機内モードのオン、オフなどを実行できるのが便利だ。タッチパッドは実測で約106×66mmと十分広い。
14型のフルHD解像度と使いやすいサイズ
軽量ボディだが14型と見やすい画面サイズを確保している。1kgを切る軽量のモバイルPCだと11型前後の画面サイズが多いが、それだとさすがに小さすぎて長時間の作業には向いていない。メインPCとして作業しやすい画面の大きさがあるのは、毎日使う上で重要なポイントと言えるだろう。
解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)で、リフレッシュレートは一般的な60Hzだ。ディスプレイの上部には200万画素と高画質なWebカメラとマイクを搭載。底面にはステレオスピーカーもあり、オンライン授業やWeb会議にもすぐ対応できる。
インターフェイスは左側面にHDMI出力、USB 3.1、Thunderbolt 4を搭載。右側面にはUSB 3.0、ヘッドセット端子、microSDカードスロットを用意している。
電源用に65WのACアダプタが付属しているが、Thunderbolt 4経由でも充電は可能だ。筆者の手持ちの65W出力対応のType-Cアダプタでも問題なく充電できるのを確認した。また、無線LANはWi-Fi 6E(最大2.4Gbps)に対応し、Bluetooth 5もサポート。
10コア12スレッドCPUだけに一般的な用途なら快適
ここからは、基本性能を見ていこう。ベンチマークは以下を実施した。
- PCMark 10
- 3DMark
- Cinebench R23.200
- ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク
- CrystalDiskMark
本機にはパフォーマンス、エンターテイメント、静音、省電力と4つの動作モードが用意されているが、ここではもっとも高い性能を発揮できるパフォーマンスに設定してテストを行なった。
ベンチマーク結果 | |
---|---|
PCMark 10 | |
PCMark 10 Score | 5,046 |
Essentials | 9,664 |
Productivity | 6,853 |
Digital Content Creation | 5,266 |
3DMark | |
Time Spy | 1,351 |
Fire Strike | 3,467 |
Wild Life | 9,311 |
Night Raid | 13,134 |
Cinebench R23.200 | |
CPU(Multi Core) | 5,477 |
CPU(Single Core) | 1,328 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク | |
1,280×720ドット 標準品質(ノ-トPC) | 8,805 |
1,920×1,080ドット 標準品質(ノ-トPC) | 4,670 |
CrystalDiskMark 8.0.4 | |
1M Q8T1 シーケンシャルリード | 2,342.8MB/s |
1M Q8T1 シーケンシャルライト | 1,502.56MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルリード | 1,714.99MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルライト | 1,502.85MB/s |
4K Q32T1 ランダムリ-ド | 397.75MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 268.19MB/s |
4K Q1T1 ランダムリ-ド | 53.41MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 121.18MB/s |
PCMark 10は、Web会議/Webブラウザ/アプリ起動の“Essentials”で4,100以上、表計算/文書作成の“Productivity”で4,500以上、写真や映像編集“Digital Content Creation”で3,450以上が快適度の目安となっているが、すべて大きく上回っている。10コア12スレッドのCPUを備えていることもあり、一般的な用途であれば十分快適に使えることが分かる結果だ。
ゲームに関しては、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」が1,280×720ドットの標準品質(ノートPC)で“快適”評価、1,920×1,080ドット 標準品質(ノートPC)で“標準”評価だ。3DMarkの結果を含め、軽めのゲームならプレイできる性能と見ておこう。
ストレージには、PCI Express 4.0 x4接続のNVMe SSDを搭載されていた。シーケンシャルリードが6,408.89MB/s、シーケンシャルライトが3,202.9MB/sとPCI Express 4.0 x4のNVMe SSDとして十分高速と言える。ファイルの読み込みやコピーで不足を感じることはほぼないだろう。
薄型軽量なので、動作音や冷却性能が気になる人もいるだろう。動作モード別にCinebench R23を10分間動かして、性能や温度、動作音がどう変化するのかテストした。動作音はPCの前から5cmの位置に騒音計を設置して測定したときの最大値、CPUクロックと温度はHWiNFO Proの数値を追った結果だ。なお、CPUクロックはPコアの数値を掲載している。
Cinebench R23のスコアは、高い順にパフォーマンス、エンターテイメント、省電力、静音となる。性能を最大限引き出したいならパフォーマンスで使用するのがよいだろう。
その一方で性能を引き出すと当然ながら発熱も大きくなり、冷却ファンの動作音は大きくなる。動作音の大きさも性能順と同様だ。省電力、静音モードではファンの音はほとんど気にならないレベルまで静かになる。カフェなど静かな場所で使うときはモードを切り替えるのもよいだろう。
各モードのCPUクロックと温度も推移もチェックした。パフォーマンス設定では約2.5GHz動作、温度は68℃前後で推移。動作音は大きくなるが、まったく問題なくしっかり冷えている。エンターテイメントは約2.1GHz動作で64℃前後で推移、省電力は約1.6GHzで59℃前後で推移した。静音は1GHz前後で大きくブレ、動作音を小さくするため性能をかなりしぼっているのが分かる。そのため、温度は45℃前後でほぼ上がらない。静かに発熱を押さえて使いたい場合には有効だ。