特集
ChatGPTにストーリーを書いてもらい、生成AIで短編映像を作成する方法
2024年1月11日 06:19
みなさん、初めまして、チャエンと申します。(株)デジライズ、AI-zen代表でAI関連の情報をX(Twitter)で毎日発信しています。ところで、動画制作って大変ですよね。動画の企画や機材集め、撮影、キャスティング、編集とお金も時間もかかります。ただ、今は生成AIを使えばハイクオリティな動画をたった数時間で作れます。
さらに無料で作ることも可能です。YouTubeのオープニングやミュージックビデオ、プロモーションビデオ、SNS投稿など色んな場面で活用できますね。
今回は、ChatGPT、MidjourneyまたはAdobe FireFly、Pika Labsを組み合わせたハイクオリティの映像を作成する方法を徹底解説していきます。簡単なので、ぜひ一度試してみてください。一連の短編動画を生成できるプロンプトのテンプレートも公開します。
(1) 制作フローについて
(2) ChatGPTで台本を作成
(3) Midjourneyで画像を生成
(4) Pika Labsで動画生成
(5) 全ての動画を繋げる
(6) まとめ
制作フローについて
今回は3つのAIツールを組み合わせて作成します。簡単に流れを説明します。
1.ChatGPTで台本を作成
動画の台本をChat GPTに生成してもらいます。
2.画像生成ツールで画像を生成
ChatGPTでできた台本にあうシーンの映像を、Midjourneyで画像に変換します。Midjourneyは有料ですが、画像の雰囲気も細かく指定することができるのでとてもおすすめです。Midjourneyの詳しい使い方はこちらで紹介していますので、気になる方はご覧ください。
無料で画像生成を行ないたい場合は、Adobe Fireflyを使いましょう。Adobe Fireflyは商用利用もOKなので、ビジネスで使いたい方にもおすすめです。
3.Pika Labsで動画生成
Pika Labsについては後ほど詳しく解説しますが、Discord上で使うことができるText to Imageの無料AIツールです。使い慣れている方はRunwayを使って動画生成でも可能です。Runwayは一部課金ですが、最大16秒まで動画を生成することができます。Runwayの使い方は、こちらのNoteで詳しく解説しています。
ChatGPTで台本を作成
まずはChatGPTを使い、以下の写真のような流れで短編映画の台本を作成してもらいます。
プロンプトは以下の通りです。プロンプトの末尾の『テーマは「」です』で、「」の中に作りたい映像のテーマを入れて、プロンプトを入力してください。
これから30秒程度の映画を作りたいです。
画像生成AI「Midjourney」と動画生成AI「Pika labs」を使います。
仕組みは1枚の動画をMidjourneyで生成して、それをPika labsで3秒の動画にします。
その過程を10回繰り返して、1つの映像にします。
そこでその画像を生成するプロンプトを英語で10個考えて欲しいです。
それぞれのシーンがつながるようなプロンプトでお願いします。
テーマは「」です。
テーマを変えることで、さまざまなストーリーを生成してくれますので気になるストーリーになるまで試してみましょう。
Midjourneyで画像を生成
ChatGPTで作成した10つの流れを画像に変換していきます。今回は初期設定や基本的な使い方の紹介は省きますので、詳しく知りたい方はこちらのNoteを参照ください。一度作成をしていきます。ChatGPTで英訳したシーンをコピペしてプロンプトに入力します。
以下のように作成されました。
今回はこの画像を選択します。
また、生成画像のテイストを揃えるためにSeed値を指定しましょう。Seed値は生成された画像のスレッドに封筒のスタンプを押すことで、Botに届きます。
2枚目以降の画像生成はプロンプトの後ろに「--seed 0123456」といったパラメーターを記入しましょう。
これを10回繰り返し、必要なシーンの画像を生成しましょう。
Pika Labsで動画生成
次はMidjourneyで作成した画像を動画に変換していきます。今回はPika Labsというツールを使用します。
Pika Labsの概要
Pika Labsは、テキストや画像から優れたクオリティの動画を短時間で生成するツールとして話題です。Runway Gen2と同じくAIを活用して動画を即時に生成することができます。
Pika Labsが優れているのは、画像を元にした動画生成の精度です。Runway Gen2に比べて、より自然で違和感の少ない動画が作れるとの評価もあります。
2023年12月現在ではベータテスト中の無料版が提供されており、商業目的でも使用可能です。しかし、生成される動画にはウォーターマークが含まれるので、気になる方はRunwayを使用しましょう。
Pika Labsの使い方
動画の作成はページ下部にある「Image or video」から写真をアップロードすれば動画を生成できます。
以下のように画像をアップして、簡単なプロンプトも記載しましょう。作りたい画像のイメージを入力します。
その後しばらく待てば動画が完成します。
生成した動画は以下の通りにRetry(再度生成)/Reprompt(再度プロンプトを記載)/Edit(画像のサイズなどの変更)/Add 4s(4秒さらに追加する)/Upscales(拡大する)など詳細な編集も可能です。
Pika Labsのコツ
Pika Labsを使う際に知っておくと便利なコツを2つ紹介します。
・プロンプトにこだわる
画像の質はもちろんのこと、入力するプロンプトで生成される動画のクオリティも変わります。DeepLなどの無料の翻訳ツールを使い自分の理想にあったプロンプトを探求しましょう。
・画像から動画生成の方がクオリティが高くなる
右が先ほど生成した画像から作成した動画で、左がChatGPTが生成した台本をプロンプトにして生成した動画です。画像のクオリティの違いが分かると思います。
全ての動画をつなげる
Pika Labsで動画を生成し終わったら、動画編集ツールを使用し1つにつなげましょう。無料で使えるツールだとCapcutがおすすめです。登録すると以下のような画面が表示されますので、新しい動画を作成を選択します。
動画のサイズを選択しましょう。今回はMidjourneyで1:1の画像から動画を生成したので1:1を選びます。
アップロードで必要な動画をアップロードしましょう。
全ての動画をアップロードしたら、左側のツールバーより適宜必要な修正を行ないエクスポートをして保存してください。
まとめ
生成AIを使ってクオリティの高い短編映像を作る方法を紹介しました。今回紹介した方法を使うことで、ティザーや雰囲気を伝えるための動画を簡単に作ることができます。ビジネスだけでなくSNSやイベントなどに活用してみてください。