2022年12月14日 11:00
トライベック株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:後藤 洋)は、「Webユーザビリティランキング2023<企業サイト(PCサイト)編>」を発表いたしました。本ランキングは、全15業界・150サイトのユーザビリティ(使い勝手やわかりやすさなど)を100点満点で評価する調査のランキングとなっております。調査は2022年8月上旬から10月下旬にかけて実施しました。
Webユーザビリティランキング2023<企業サイト(PCサイト)編> トップ10
調査結果の概要
2022年はアフターコロナの兆しが徐々に見え始め、デジタルを中心としたワーク/ライフスタイルが変化から定着へと向かっています。企業と生活者の関係構築においてもデジタルを軸としたコミュニケーションが欠かせなくなっており、その進化は止まることを知りません。デジタルとリアルの垣根がなくなるOMO(Online Merges with Offline)が益々進む中で、企業におけるオウンドメディアの重要性は言うまでもありません。生活者は唯一の信頼できる企業公式メディアであるオウンドメディアからの有益な情報発信を求めています。企業はそのニーズに応え、さらに伝わりやすく、分かりやすく届けるといったユーザビリティ観点の取り組みが不可欠となっています。
今回実施した調査におけるユーザビリティランキングの平均スコアは、75.05点(昨年:74.88点)となり、昨年比で0.17ポイント上昇しており、対象企業全体でWebサイトのユーザビリティを向上させる動きのある調査結果となりました。
ランキングの上位企業は、大日本印刷や清水建設など前回に続きWebサイトのユーザビリティを高い品質で保ち続けた企業が上位となりました。
また、佐川急便は前回から大幅に順位を伸ばす結果となりました(昨年78位、今回7位)。佐川急便は、Webサイトに来訪するユーザーの目的・ニーズに合わせてトップページに掲載する情報を見直したり、サイトコンテンツを強化したりしたことがユーザビリティスコアの向上につながったと考えられます。
評価基準の改定ポイント
今年度のユーザビリティランキングは、企業活動の透明性が求められる近年の情勢を踏まえ、企業活動のリスクに対する取り組み(災害時の取り組み、セキュリティ対策、安全・品質への取り組みなど)に関するコンテンツを判定する項目を追加しました。
また、デジタル上でユーザーとのコミュニケーションをサポートするチャットボット機能を判定する項目も刷新しました。加えて、スマートフォンからの閲覧にも配慮し、PCサイトの判定項目を一部見直し、昨年から評価範囲の幅を広げて調査を実施しました。
今回刷新した評価項目に見られる傾向と各社の取り組み
1.リスクに対する取り組みに関する情報の発信
昨今、新型コロナウイルス感染症の流行やサイバー攻撃をはじめとした企業を取り巻くリスクの多様化が進んでおり、社会的な関心度も高まっています。また、一定数のユーザーは企業が不祥事を起こした際、その企業について調べる傾向があるため、Webサイトにおいてリスクに対する企業姿勢や対策を提示し、企業の透明性についてWebサイトを通じて発信することが求められます。
ユーザビリティ評価の結果、リスクに対する取り組みに関する情報をサイト内に掲載している企業は150社中135社となりました。しかし、主要なページやユーザーの目につきやすいナビゲーションに導線を配置し、かつ十分に情報を発信している企業は10社と少ない結果となりました。Webサイト内にコンテンツを持ってはいるものの、効果的に誘導ができていない・コンテンツ量が十分ではない企業はBtoC、BtoBの業態に関わらず少なく、まだまだ伸びしろのある結果となりました。
2.ユーザーの主体的な疑問解決を促進するチャット機能
Webサイトにおけるユーザーの情報探索をサポートするコンテンツにおいて、ユーザーのチャット機能の利用意向は年々増加する傾向にあります。
ユーザビリティ評価の結果、Webサイト内でチャット機能を提供している企業は150社中59社となりました。
デジタル上でユーザーとのコミュニケーションを強化するために、チャットボットのような情報探索や疑問解消をサポートするためのコンテンツを活用する企業が増えております。
チャット機能の見つけやすさ、操作のしやすさ、目的の回答の得られやすさなど、一連の使い勝手に配慮したチャット機能を提供し、ユーザーがチャットを通じてスムーズに目的の情報を得られるようにすることが求められます。
3.スマートフォンからの閲覧に配慮し、PCサイトの診断項目を見直し
スマートフォンにおけるインターネット利用率が年々増加している昨今の情勢に合わせて、スマートフォンによる閲覧に配慮してPCサイトの診断項目の見直しを行いました。
ユーザーが情報探索をしやすいトップページとなっているかを評価する項目では、スマートフォンで表示されることに配慮し、PCサイトでもコンテンツにゆとりをもたせて大きく掲載する企業が多数みられています。
また、Webサイトの主要ナビゲーションを評価する項目では、PCサイトとスマートフォンサイトで主要なナビゲーションの内容や使い勝手を一貫して提供する企業も多数見られ、デバイスが異なっても統一した使用感でWebサイトを利用できるようにしています。
Webサイトは多様なデバイスからの見え方に配慮して情報を発信することが求められることが、本調査の結果からわかります。
<企業サイト(PC)編>評価対象
「総合電機・ITサービス」、「精密機器・電子部品」、「情報通信」、「機械・部品メーカー」、「自動車・自動二輪」、「医薬品」、「化学・繊維・印刷」、「鉄鋼・金属・材料」、「銀行・クレジットカード」、「証券・保険」、「商社・流通・小売」、「食品・飲料・生活用品」、「建設・不動産・住宅」、「鉄道・運輸」、「電力・ガス・エネルギー」の15業界、主要企業150サイト。
評価方法
トライベック・ブランド戦略研究所のユーザビリティ診断プログラムを用いて、「A.アクセス性」、「B.サイト全体の明快性」、「C.ナビゲーションの使いやすさ」、「D.コンテンツの適切性」、「E.ヘルプ・安全性」の5つの評価軸における全115項目の評価を実施。
<参考資料>
企業サイト(PC)トップ10 ※()内は前年順位
順位 企業/サイト名
1.(1) 大日本印刷
2.(2) 清水建設
3.(新) J:COM
4.(5) 明治
5.(4) 大同生命
6.(12) キリン
7.(78) 佐川急便
8.(6) au
9.(3) UQコミュニケーションズ
10.(8) エーザイ
企業サイト(PC)業種別トップ10 ※()内は前年順位
順位 業種名
1.(1) 情報通信
2.(3) 証券・保険
3.(4) 食品・飲料・生活用品
4.(2) 精密機器・電子部品
5.(6) 鉄道・運輸
6.(8) 機械・部品メーカー
7.(10) 鉄鋼・金属・材料
8.(5) 自動車・自動二輪
9.(11) 商社・流通・小売
10.(9) 医薬品
◎主要企業150サイトのランキング結果をすべてご覧になりたい方はこちら
https://brand.tribeck.jp/usability/
◎主要企業150サイトのランキング結果の詳細をまとめた冊子・データ販売サービスを始めました。詳細はこちら
https://brand.tribeck.jp/research_service/usability_communications/plan.html
◎「Webユーザビリティランキング2023<企業サイト編>調査報告オンラインセミナー」を開催いたします。
セミナーの詳細についてはこちら
https://www.tribeck.jp/event/webinar/20230113/
【会社概要】
会社名 :トライベック株式会社
所在地 :東京都港区赤坂7丁目1番1号 青山安田ビル3階
代表者 :代表取締役社長 後藤 洋
設立 :2001年9月4日
資本金 :1億5千万円
事業内容:デジタルマーケティング支援事業、DXプラットフォーム事業、エクスペリエンスマネジメント事業、メディア/広告代理事業
URL :https://www.tribeck.jp/
【本調査に関するお客様からのお問い合わせ先】
トライベック株式会社 トライベック・ブランド戦略研究所所長 長谷山
TEL:03-5413-0177 / FAX:03-5413-0178 / E-MAIL:mail@tribeck.jp