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内壁が全面ディスプレイ化された窓のない超音速ジェット機

「Spike S-512」

 クラウドファンディングを利用し、Spike Aerospaceが2012年から7カ年計画で開発中の超音速ジェット機「Spike S-512」。この機体がこのほど、窓を撤廃し、代わりに壁一面をディスプレイにすると同社は発表した。

 Spike S-512は、ファンドを通じて得た25万ドルの資金で、初期デザインのデザインフェーズ1を完了し、現在2番目のデザインフェーズにあり、この後デザインフェーズ3、プロトタイプとテストを経て、2018年に製造を開始する予定。通常のジェット機では14~16時間かかる東京-ロサンゼルス間を、半分以下の6~7時間で結ぶという。

 窓をなくすことで、シェードを開け閉めする必要や、睡眠中に太陽の光が入ってくることなどを防げる。一方、そうすると景色を楽しめなくなるのだが、その点については小型カメラを機体全体に設置し、その映像をリアルタイムで1枚のパノラマ映像に合成して、壁一面のディスプレイに表示しようという計画だ。もちろん、映像は暗くしたり、カメラ映像以外に切り替えたりもできる。

 イメージ画像を見て分かる通り、内部の様子は実に近未来的で、見た目のインパクトは大きいが、窓をなくすことは、機体の構造を簡素化し、重量を減らすという実用的な利点があり、かつ小型カメラや薄型ディスプレイが実用化されたことで、今回、壁のディスプレイ化決定に至ったのだという。

 2018年以降の就航が楽しみだが、外観を見ただけでも、相当な運賃になることは容易に想像できるので、今から全力で貯金したいところだ。

(若杉 紀彦)