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【懐パーツ】猫ゲーStrayにも出てくるサウンドカード「Sound Blaster PCI 128」

Sound Blaster PCI 128(CT4750)

 今回ご紹介するのは、最近の流行りでもあるSFチックな猫アクションゲーム「Stray」にさり気なく登場するCreativeのサウンドカード「Sound Blaster PCI 128(CT4750)」である。

 Sound Blaster PCI 128が登場したのは1998年なのだが、この年Creativeにとって主力のサウンドカードは「Sound Blaster Live!」であり、PCI 128はあくまでも下位モデルという位置づけだ。

 PCI 128の前身とも言えるのは「Sound Blaster PCI 64」で、これは同年に買収したEnsoniqの「AudioPCI」をほぼリネームしただけのもの。PCI 128はこの改良版にあたり、ハードウェア64音のWaveTableシンセサイザーの同時発音に加え、ソフトウェアで64音、合計128の同時発音数を達成したモデルとなっている。

 PCI 128には「CT4700」、「CT4750」、「CT4751」といった複数の型番の基板が存在するのだが、Strayに出てくるのはCT4750のようだ。チップには「CT5880」というCreative型番が見えるが、基板レイアウトから分かる通り、Ensoniq ES1370/ES1371をベースとしているのは間違いない(ドライバは事実ES1371用。このページへの遷移は、サポートページの地域をアメリカに設定する必要がある。

 ではEnsoniqの「AudioPCI」とまったく同じなのかと言われればそういうわけではなく、3.5mmステレオミニジャックが3基から4基に増えている。そう、AudioPCIは確かに4スピーカー出力をサポートできるのだが、ライン入力と切り替えて使う仕組みだった。それに対しPCI 128はジャックが1基増えているため、4スピーカー出力とマイク入力、ライン入力を両立できるわけである。

チップにはCreativeと「CT5880」の文字列が。とは言え、中身的には買収したEnsoniq ES1370/ES1371と同じようだ
SigmaTelのAC97コーデック「STAC9708T」。S/N比95dB超えを実現する
ゲームポートに加え、4つの3.5mmステレオミニジャックを搭載。2基はスピーカー出力で、残りはマイク入力とライン入力
アナログ部のシンプルさはCreativeらしい。フロントスピーカー出力にはオペアンプとみられる「4560」の部品(メーカーは不明……)がある。「79L05A」はボルテージレギュレータであるため、4560用の電源を生成していると思われる
内部入力端子も備える。ちなみに筆者はCD-IN以外使ったことはない

 ちなみに、StrayがきっかけでSound Blaster PCI 128を急遽購入して紹介することとなったが、Strayのゲーム内にはこのほかWestern Digitalの3.5インチHDD「Carviar 2850」や、IBMの3.5インチHDD「Deskstar 14GXP」とみられる懐パーツも登場する。既にゲームを1周したプレイヤーも少なくないだろうが、どこに懐かしのPCパーツに転がっているのか、注目しながらもう1周するのも悪くないだろう。

Strayのとある机の上にさり気なく置かれたSound Blaster PCI 128とCaviar 2850。ほかにも懐パーツがいくつかあるので、プレイ時によく見つけてみよう