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TikTokの運営についてセキュリティ責任者が米商務省の主張に反論
2020年10月19日 12:16
海外メディアThe Vergeの報道によれば、ショートビデオ配信サービス「TikTok」が、米国においてアプリの新規ダウンロード禁止措置の差し止めを請求した件に関して、運営会社ByteDanceのセキュリティ責任者が、米商務省によるいくつかの主張に対して反論を述べた審理記録の文書が公開された。
「TikTokのストレージやアルゴリズム、内部管理などに関わる機能が、中国版アプリ『Douyin』と部分的に共有されている」という米商務省の主張に対して、ByteDanceのセキュリティ責任者Roland Cloutier氏は、「TikTokとDouyinのソフトウェアスタックは完全に分離されている」と反論。これに関連して「中国政府からユーザーデータを要求されても応じない」と話した。
また、米商務省は「TikTokがシンガポールの『Alibaba Cloud』と米国の『China Unicom Americas』(CUA)の2社からサーバーをリースしていることが重大なリスクを構成している」と主張しているが、Cloutier氏はこれに対して、「TikTokのサーバーはByteDanceが所有・運営しており、ユーザーのデータベースはストレージ上で暗号化のうえシャード化しているため安全である。CUAから借りているのは建物と電力だけであり、サーバーをリースしていることは、リース元の会社がTikTokの情報にアクセスできることを意味しない」と反論した。
ByteDanceは8月、「セキュリティ上の懸念」から、ドナルド・トランプ大統領によって米国内におけるTikTokの配信中止もしくは事業売却を求める大統領命令を受けた。同月中には配信中止措置の差し止め請求を起こしているが、11月12日までに事実上のアプリの運営停止を求められている。9月にはウォルマートおよびオラクルと提携して「TikTok Global」を設立しているが、出資比率など会社の支配権を巡る交渉が続いている。