やじうまPC Watch

太陽光とボタン入力のエネルギーだけで動作するゲームボーイクローン

 デルフト工科大学およびノースウェスタン大学の研究グループは9月4日(現地時間)、バッテリレスで動作するゲームボーイのクローンを開発した。

 IoT社会に向け、断続的な駆動でも正常な動作を保証するコンピューティング技術と、太陽光など周囲の環境からエネルギーを集めて電力を生み出すエネルギーハーベスティング技術を組みあわせて作られたもの。Energy Aware Gaming Platform(ENGAGE)と名づけられ、ゲームボーイと同等のサイズとフォームファクタを持つ。

 前面に備えたソーラーパネルと、ボタンを押し込む力から駆動電力を生成。エネルギーを効率的に利用できるようハードウェアとソフトウェアは新規にゼロから設計されている。ゲームボーイのプロセッサをフルエミュレーションでき、オリジナルのゲームカートリッジを差し込んでプレイが可能。

 断続的に電源が切れることを想定し、システムの状態を不揮発性メモリに保存するほか、オーバーヘッドの短縮、電源回復時の急速復旧技術などを実装。これにより、従来のセーブ機能を使わずとも、デバイスの電源が切れた時点から即座にゲームを再開できる。

 まだ、持続的な動作まではこぎ着けていないが、雲が多くない環境で、適度なボタン入力があるゲームをプレイする場合で、10秒ごとに1秒未満程度プレイが中断する動力を得られている。現時点でサウンド出力はできない。

Battery-free Game Boy runs forever