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Virgin Galactic、ロールスロイスエンジンの超音速商業旅客機

 民間の宇宙旅行ビジネスを目指す米Virgin Galacticは3日(現地時間)、傘下の製造会社The Spaceship Companyが、超音速で飛ぶ高速航空機開発の第1設計段階、およびロールスロイスと高速航空機用エンジンの開発を共同で行なう覚書の締結を発表した。

 今回の発表した高速航空機の設計仕様は、超音速を目指す「Mach 3」準拠のデルタ翼を備え、高度6万フィートで飛行。ビジネスクラスまたはファーストクラスの座席配置で、9~19人の収容能力を備える。今回の設計は、最先端で持続可能な航空燃料の使用に向けた道の開拓を支援する目的もあるとしている。

 提携するロールスロイスは、かつて超音速旅客機「コンコルド」のエンジン「オリンパス」を手掛けた実績がある(原型はブリストル航空エンジン)。そのコンコルドは2003年に退役をしているため、それ以来商業飛行を行なっている超音速旅客機はない。仮に今回のコンセプトが超音速を実現すれば、商業用超音速旅客機が復活することとなる。

 第1設計段階の仕様策定により、特定のシステムアーキテクチャと構成の定義、および航空機の設計と製造に使用する材料を決定する次の設計フェーズに進む。チームは今後、熱管理、メンテナンス、騒音、排気、経済性に対処していく。