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たった2枚の仕切りで水面に浮いたゴミを取り除く装置が話題に

水面制御装置を装着すると渦が発生し、表面のゴミが水中の管に吸い込まれていく様子

 東京都下水道局が16日にTwitterで投稿した「水面制御装置」の動画がすごいということで、ちょっとした話題になっている。

 合流式下水道では表面にゴミが浮遊する可能性があり、何もしないとゴミが河川にそのまま流れてしまう。

 そこで水面制御装置は、越流堰の上にガイドウォールを取り付け、水の表面のゴミが流れ出るのを食い止めるとともに、水中にある水再生センターへ流れるパイプの手前に、“水面制御板”と呼ばれる縦長の板を水底まで挿入する。

 すると、水面制御板を超えた先の水の流れが速くなり、渦が発生。水面に浮いたゴミを吸い込んで水再生センターに送れるようになる。これにより浮いたゴミが河川へ流れ出るのを防げるわけだ。とてもシンプルな構造なのだが、じつによくできている。

ガイドウォールでまず水面のゴミを貯めておく
水面制御板を挿入するだけで、水面のゴミが水中にあるパイプへと流れていく

 この装置は東京都下水道局、東京都下水道サービス株式会社、日本工営株式会社が共同で開発し、特許取得しているのだが、このたび公益社団法人土木学会の令和元年度土木学会賞 環境賞を受賞した。