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NASA、周回軌道を取る太陽系外惑星を3つ発見
2019年7月30日 14:17
NASA(米航空宇宙局)は7月30日(現地時間)、太陽系外惑星を調査しているTESS(トランジット系外惑星探索衛星)が、3つの外惑星を発見したと発表した。
「TOI(TESS Object of Interest) 270」という矮星からなるこの系は、もっとも内寄りの惑星として「TOI 270 b」、次に「TOI 270 c」、そして「TOI 270 d」と名付けられている。
TOI 270は、南天星座の画架座から約73光年離れた場所に位置しており、太陽と比べると大きさ/質量ともに約40%小さく、表面温度は太陽の3分の1程度しかない。フレアといった恒星活動は見られず、小さく温暖な惑星という。
TOI 270 bは岩石惑星で、平衡温度は254℃。地球よりも25%ほど大きく、質量は1.9倍以上。公転速度は3.4日で、その軌道は水星の太陽に対するそれよりも13倍も近い。
TOI 270 cは地球の2.4倍の大きさで質量は約7倍、公転速度は5.7日、平衡温度150℃。もっとも外側のTOI 270 dは大きさが2.1倍、質量5倍、公転速度は11.4日、平衡温度67℃となっている。いずれの惑星も自転と公転が同期しているものと見られる。TOI 270 cと270 dは小海王星といった感じだが、太陽系のどの惑星とも異なる性質を持つ。
TOI 270 dに厚い大気があるとすれば、液体の水が存在するには高温すぎる。しかし、今後の調査でさらに外側に水が存在できる惑星が見つかる可能性もある。
惑星の形成において地球の1.5倍から2倍の大きさを持つことはめずらしく、物議を醸す内容とされるが、TOI 270系のこのギャップは、そういった謎を解き明かす上で非常に有益であるという。